決勝はティグレスvsバイエルンか?9日早朝に決定
「決勝はバイエルンvs南米王者(パルメイラス)だろう」
元日本代表監督・岡田武史さんも大会前にそう予想していたが、なんとそのパルメイラスが準決勝で敗北した。
優勝候補を破ったダークホース的なクラブが、北中米王者・ティグレスだ。
北中米カリブ海CLではやっとの思いで初優勝、そしてCWCにももちろん初出場。
だが空気に飲まれることもなく、つわもの揃いの精鋭で決勝までのし上がってきた。
対する決勝戦の相手は、9日の準決勝・バイエルンvsアルアハリの勝者だ。
欧州王者でもアフリカ王者でも、研究と底力で立ち向かう!
メキシコを愛する!元フランス代表の得点量産機
ティグレスを優勝に導くキーマンとなるのは、やはりFW・ジニャックだろう。
CWC2020、ティグレスの全てのゴールはこの男から生まれている。
蔚山戦で2得点、パルメイラス戦で1得点、ならば決勝ではハットトリック⁈などと安易な期待をしたくもなるほど、今大会で輝いている。
元フランス代表のジニャックは、実は幼少期に定住しない遊牧民生活を送っていたそう。
あちこちでの生活を体験してきたであろう彼が、「引退後もここにいたい」と永住権を取得したのは、メキシコだった。
メキシコリーグでは3度も得点王に輝いたエースでありながら、19年のハロウィンにはバットマンの仮装をしてピッチに登場。
サッカーにもファンサービスにも手を抜かない姿に、メキシコ中が魅了されている。
地元動物園で生まれたトラも、メキシコのヒーローにちなんで「ジニャック」と命名されたとか。
まだまだ現役の35歳、「我々には歴史を作る力がある」そう力強く述べる彼は、メキシコへCWC優勝トロフィーを持ち帰ることができるのか⁈
指揮官熱望の新戦力!CWC出場が移籍の決め手
これからメキシコのヒーローになる男もいる。
2021年1月に新加入したばかりの元パラグアイ代表のストライカー・ゴンザレスだ。
17年からメキシコの複数クラブでプレーしていたが、「FW ジニャックを中心としたティグレスの攻撃スタイルに合う」とフェレッティ監督が直々に獲得に乗り出した。
CWC出場が決定してからの加入ということで、チームメイトとの調整も少なかったが、1月10日の先発デビュー戦では見事初ゴールを決めた。
監督の目は伊達ではない。
本人も移籍の決め手の一つに「CWCに出場できること」を挙げている。
「世界の舞台に立てるかもしれないと考えるとモチベーションが上がる。これまで考えたこともなかった」
ゴンザレスは、蔚山戦では途中出場、パルメイラス戦ではフル出場を果たし、チームの勝利に貢献。決勝でも活躍が期待される。
夢の舞台で、世界に名をとどろかせる準備は万端だ。
長谷部誠の元同僚・愛称は「巨神」
元日本代表主将の長谷部誠の元同僚も、ティグレスの決勝進出に一役買っている。
18年にフランクフルトでプレーし、今はメキシコ代表も務めるDFのサルセドだ。
メキシコ出身で、祖父もメキシコのクラブでプレーしたサッカー選手という血筋を持つが、ティグレスの下部組織では花開かず。
アメリカでトップデビューを果たし以来、イタリア、ドイツと渡り歩いて、19年1月古巣に戻ってきた。
私生活では20年初めに、サルセドの浮気が原因で離婚。
実の妹・パオラさんは、元ブラジル代表・ロナウジーニョの元恋人、その後も複数のサッカー選手と浮名を流しているとあって、サッカー界ではある意味でも有名な兄弟かも。
だがサッカーとなると、世界の一流選手と渡り合ってきただけあって、強じんな身体と攻撃的なプレースタイルで圧倒。
CWC開幕後の2試合はどちらもフル出場し、チームを支えている。
「巨神」を意味する「エル・チタン(Titan)」という愛称が、世界で叫ばれる日もそう遠くないかも。
(mimiyori 編集部)
準決勝の試合のもようは、2月9日(火)午前2時39分〜午前5時00分(最大70分延長)にBS日テレで放送される予定。
決勝の試合のもようは、2月12日(金)午前2時39分〜午前5時00分(最大70分延長)にBS日テレで放送される予定。
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