ラグビー欧州6カ国対抗戦「6nations」の参加6カ国にフィジー、ジョージアが加わった8カ国対抗戦「オータム・ネーションズカップ」第1節2日目が、11月14日(現地時間)に行われる。新型コロナウイルス感染拡大により、6nationsが中断の影響を受ける中で、強豪8カ国が集う。
今回はイタリアースコットランドの2カ国について、闘いを直前に控えた出陣情報「観戦前に知っておきたい5つのこと」をご紹介。
- イタリア:金星挙げた会場で難敵撃破へ
- イタリア:FLムバンダ 両親のコロナ感染に悲痛な叫び
- イタリア:今秋見るべき選手は20歳SO
- スコットランド:SOが消える緊急事態
- スコットランド:4年ぶりの代表復帰で大張り切り
イタリア:金星挙げた会場で難敵撃破へ
イタリアにとってオータム・ネーションズカップの初戦となるスコットランド戦は、通常の代表戦が行われるローマではなく、フィレンツェのStadio Artemio Franchiで開催される。
同会場でイタリア代表は過去4年間に3試合を行い、16年には強豪の南アフリカを破ったスタジアムとして知られている。
試合は無観客で行われるが、過去に金星を挙げたゲンのいい地で難敵撃破を目指す。
イタリア:FLムバンダ 両親のコロナ感染に悲痛な叫び
FLマクシム・ムバンダが、自身の両親が新型コロナウイルスに感染し、そろって入院したことを自身のSNSで明らかにした。
現在は代表合宿中のため濃厚接触者には当たらないが、数時間ごとに最大1分間だけ可能だというテレビ電話をかけることだけが今、息子にできる唯一のことだという。
本人インスタグラムで切実な叫びとも言える、コメントを残している。
「私は無力だ。電話を握って祈ることしかできない。みんなの周りに、マスクをして”距離を取ってください”という人がいたら、その人はみんなを救ってくれる人だから、文句を言ってはいけない。家族が実際にかかって初めて分かる。時間をさかのぼりたい」
60歳の医師である父の症状が重く、病院の医師と連絡を取りながら安否を気遣っている。
「ムバンダ家はあきらめません」
ムバンダは20年春にパルマ市内で救急車のボランティアドライバーとして活躍し、イタリア政府の表彰を受けた。
イタリア:今秋見るべき選手は20歳SO
SOパオロ・ガルビシ(Paolo GARBISI)が、スポーツメディアサイト「SuperSport」が特集した「オータム・ネーションズ・カップの注目選手」の1人に挙げられた。
コロナ再開後の20年6nationsで代表デビューを飾ったばかりの20歳。イングランド代表のジョニー・ヒルらそうそうたるメンバーの中に名を連ねた。
6nations最終節のイングランド戦でイタリアは大敗したが、スミスHCや世界のメディアはガルビシを称賛。次代のイタリアを背負う存在として期待が寄せられている。
スコットランド:SOが消える緊急事態
フィン・ラッセルとアダム・ヘイスティングスの両SOが、故障のためオータム・ネイションズ・カップを欠場する。
ラッセルは、6nations最終節のウェールズ戦に先発出場したものの、脚の付け根を負傷。残り10分でヘイスティングスと交代した。ところが、このヘイスティングスも同試合で肩を負傷し、ともに年内の復帰は絶望的となった。
英BBC、6nations公式によると、ラッセルは全治まで最低6週間はかかる見込み。年明け21年の6nationsには復帰する可能性が高い。
一方のヘイスティングスは全治4カ月の重傷。タウンゼンドHCは「残念だが、来年の6nationsには間に合わないだろう」と話している。
スコットランド:4年ぶりの代表復帰で大張り切り
ラッセルとヘイスティングスの両SOの離脱に伴い、初戦イタリア戦にはSOダンカン・ウェア(Duncan Weir)が10番でスタメン出場する。ウェアの代表スタメンは、16年6nationsのアイルランド戦以来。
同代表のコッター前ヘッドコーチからタウンゼンドヘッドコーチに代わってからは、今年3月にフランス戦での数分間の出場しかなかった。
英BBC、地元メディア「The Scotsman」によると、タウンゼンド政権初のスタメン出場に「俺がどれほどにここに戻ってきたいと願っていたかは、俺の妻が誰よりも知っているよ。代表メンバーが発表されるたびに、熱狂的なサポーターのようにスマホを凝視していた俺の姿を見ているからね」と大張り切り。
現在のパーマ頭は、スコットランドがロックダウンしてからまったく散髪店に行っておらず、年内は切る予定がないという。
(mimiyori編集部)
※イタリアースコットランド戦のもようは、WOWOWで11月14日(土)午後9時30分~放送予定。