【ラグビー】欧州6カ国対抗戦「6nations」再開~アイルランド代表のプチ情報前編

ラグビー 6nations

ラグビー6nationsがリーグ再開(写真:photoAC/Kissy)※写真はイメージ

ラグビーの欧州6カ国対抗戦「6nations」が24日(現地時間)、第4節のアイルランドーイタリア戦(アイルランド・ダブリン)でリーグが再開される。新型コロナウイルスの感染拡大により、3月8日を最後に第4節3試合のうち2試合を終えた時点で一時中断していた。

中断前の時点でアイルランドは2勝1敗で暫定4位、イタリアは0勝3敗で最下位。順位争いもさることながら、欧州6カ国のスーパースターが集う伝統のリーグ戦は個性豊かな選手であふれている。

 

まずはアイルランド代表の意外なプチ情報、今回はFW陣についてお届けします。

 

 

 

 

PR:難病と闘いながら活躍するジョン・ライアン

 【プロップ】

海外選手もコロナ禍に巻き込まれた。

4年ぶりの6nations登場となるフィンレイ・ビーラムは2月に足首手術を受け、リハビリはオンラインで理学療法士から指導を受けた。

豪州出身で、実家の両親はいつもは必ず息子の試合を生で観戦してきたが、今回は欧州へ向かわずに地元でテレビ観戦予定だという。

 

アイルランドで兄弟選手として注目されているエド・バーン。双子のブライアンと「バーン兄弟」として10代の頃から脚光を浴びていた。ともにレンスターアカデミー出身で、長年同じクラブに所属していたが、このたびブライアンはブリストル・ベアーズ所属に。初めて別々の道を歩むことになった。 

 

日本の職人に魅せられた選手もいる。W杯は11年から3大会連続出場のキアン・ヒーリーは2017年の来日時に包丁職人の技に感動し、帰国後は自ら刃物作りを始めたという。19年W杯では包丁職人のもとへ1日体験に出掛けるなど、熱心に取り組んでいる。 

19年W杯で5試合全先発出場のアンドリュー・ポーターは、10代の頃にジムでウエートトレ重量の記録を連発した力持ち。ジョン・ライアンは体重120キロの巨漢だが、長年にわたって難病の潰瘍性大腸炎と闘いながら体重維持に努めている。パスタはグルテンフリーのみ、野菜や果物は細かく刻んで摂取するなど、細心の注意を払いながら第一線で活躍している。 

 

 

HO:お名前は「鰊」? 

 

【フッカー】

デイヴ・ヘファーマンは 22歳の時にバックスからHOに転向した異色の経歴を持つ。16年米国戦で本代表デビューを果たしたが、その後は招集されず、今大会が久々の代表入りとなった。 

19年W杯出場を目の前にしながら涙をのんだ選手も。ロブ・へリングは19年10月、味方の負傷を受けて招集されたが試合出場はなかった。ちなみに「Herring」は魚のニシンの意。 

1列目最年少22歳のロナン・ケレハーは、20年2月の6nationsスコットランド戦で代表デビューを果たしたばかり。 幼少時代はゲーリックフットボール、テニス、バスケにも励んだスポーツ少年で、身体能力に定評がある。

 

 

LO:”巨木ハンター”イアン・ヘンダーソン

 

【ロック】

19年W杯で活躍した選手が多い。タイグ・バーンはW杯初出場となった19年W杯で先発2試合を含む5試合に出場した。大会期間中は東京ディズニーランド、大相撲・伊勢ケ浜部屋の朝稽古見学に出掛けるなど、試合以外でも日本を満喫した。 

19年W杯で5試合出場のうち4試合に先発したイアン・ヘンダーソンは”巨木刈り”が得意だ。17年の代表戦で南アフリカの大巨人、身長203センチのエベン・エツベスをなぎ倒し、元アイルランド代表で身長211センチのデヴィン・トナーから「モンスター」と呼ばれた。また、19年W杯4試合先発出場の24歳、ジェームズ・ライアンは 次世代の中心選手として注目されている。 

他国出身の選手もおり、アルタン・ディレインは父がコートジボワール出身で、本人はフランス・パリ生まれ。7歳までパリで過ごし、母親の出身地アイルランドへ移住してアイルランド代表入りを果たした。クイン・ルーは南アフリカ出身で、帰化して16年代表デビューを果たした。 

 

3列目:ミドルネームは「おかゆ」

 

【フランカー/No.8】

 意外な愛称を持つ選手がウィル・コナーズ。朝食は必ず「おかゆ(ポリッジ porridge=オーツ麦を牛乳で煮込んだオートミール)」を食べるため、メディアでは、ミドルネームのように「ウィル  ”ポリッジ” コナーズ」と呼ばれる。

コナーズは父、きょうだいが陸上競技のハードル選手で、19年W杯アイルランド代表CJ・スタンダーも陸上競技つながり。ラグビーと並行して10代は陸上・円盤投げの強豪選手だった。 

同じく19年W杯アイルランド代表のジョシュ・ファン・デル・フリールは”タックルの鬼”だ。18年1月、1試合タックル数最多リーグ記録を34に更新。01年当時の記録23を経験したショーン・オブライエンから「スーパー・ヒューマン」と称賛された。 

15年からW杯2大会連続出場のピーター・オマホニーは、夫人が弁護士。愛犬家で、障がい犬支援団体をサポートしている。No.8のジャック・コナンも19年W杯に出場しているが、本リーグ戦では22歳のカエラン・ドリスが代表デビュー。19年W杯を経験していない若手の成長にも注目だ。 

(mimiyori編集部)

 

 

 

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※6nations アイルランドーイタリア戦のもようは、WOWOWで10月24日(土)よる11時15分~先行ライブ配信、同日よる11時50分~解説・大畑大介氏、実況・四家秀治アナウンサーで放送される。

 

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