星野リゾートでは、地域に合わせて春の訪れを楽しむ女子旅が企画されている。
女子旅というと、ホテルの部屋でワイワイするだけでも楽しいものだが、星野リゾートではワンランク上の体験ができるのも魅力的。
「春の女子旅」前編は、江戸時代のような“モーニング・ルーティーン”を味わえる星のや東京の朝時間企画「東京・春暁(しゅんぎょう)滞在」をご紹介。日本列島の北では北海道・旭川の“さくらんぼ祭り”、南は沖縄・西表島の「春のパイン祭り」情報もあり。
東京の「春暁」~江戸の朝を満喫
「春の眠りは心地がよく、夜が明けるのも気づかないほどだ」
緊急事態宣言が延長され、遠出する気分にはなれない首都圏の人々におすすめなのが、早朝から温泉入浴や、老舗豆腐店での豆腐作りを体験できる星のや東京の「東京・春暁滞在」だ。
春暁というと、中国の詩人・孟浩然が詠んだ漢詩「春眠暁を覚えず」の方かと思いきや、それは春の寝坊の言い訳にも使われるとあって今回の趣旨とは正反対。
「東京・春暁滞在」では、東京の春の暁――つまり早起きして春の夜明けの時間を有効活用しようという企画(3月1日~5月31日)なのだ。
実際に春の時期は、気温や日照時間の変化により、体内の調整機能にも変化が起きやすく睡眠のリズムが乱れやすい。また、新しい生活の始まる春は、生活環境の変化によるストレス等も睡眠に影響を与えてしまうのだそう。
さらに今年の春はコロナにかからないようにと、気を張って生活し、疲れが抜けない方もいらっしゃるだろう。
”江戸っ子”の暮らしでヘルシー旅
「東京・春暁滞在」では、日の出とともに一日を始め、日没とともに寝るという生活を送っていた江戸の人々の暮らしに倣い、心身を整え、気持ちの良い春を早朝から楽しもうというもの。
気持ちの良い早朝を迎えるためには、前日の夜の過ごし方が大切になってくる。
まず夕食は、疲れを取り睡眠の質を向上させると言われる鰹やあさりなどの旬の食材を使った特別仕様。その後、温泉にゆっくりと浸かり身体を温めたら、アイピローやオリジナルの枕香でお休みの環境を整え、床に就く。
そうして迎えた翌朝。5時半に起床し、めざめの一服に薬膳茶を飲んだら、朝の仕事前や夕方の仕事終わりなど一日数回は湯屋へ通った江戸の人々のように、早朝から温泉へ。
身体がスッキリ目覚めたら、神田にある老舗の豆腐屋「越後屋」に歩いて向かい、豆腐作りを体験。自ら手作りした豆腐を、星のや東京まで人力車で持ち帰り、オリジナルの朝食として楽しめるのだ。
江戸の豆腐屋さんも、豆腐が日持ちしないことから、朝一番早くから仕込みを始め、朝食の味噌汁に間に合うように豆腐を作っていたのだとか。江戸時代にタイムスリップしたような生活で、英気を養おうではないか。
北海道・旭川:北の国から”さくらんぼ祭り”
地方の星野リゾートでも、地域色あふれる女子旅企画が用意されている。さくらんぼ、パイン、アフタヌーンティー、ハーブ、さらに〇〇まで⁈
ハーブまでは女性が好みそうな予感もするが、まさかの〇〇は後編にて。まずは、北海道・旭川から。
OMO7(おもせぶん)旭川(北海道旭川市)では、21年2月15日から「完熟さくらんぼワッフル」や「完熟さくらんぼパフェ」を楽しむ企画が始まっている。
コロナ禍で浮き彫りとなっているのが、行き場を失った食料が廃棄されているという問題。北海道芦別市にある「大橋さくらんぼ園」でも、さくらんぼ狩りに来るお客さんが減り、例年の2倍を上回る2トンの冷凍在庫を抱える状態に。そこに着目したOMO7旭川が新メニューを開発したのだ。
冷凍さくらんぼの在庫が無くなり次第企画終了なので、有機栽培で愛情いっぱいに作られたさくらんぼを味わいたい人は、お早めに!
沖縄・西表島:春のパン祭りならぬ「春のパイン祭り」
21年4月15日〜5月31日の期間には、星野リゾート西表島ホテル(沖縄県八重山郡)にて「春のパイン祭り」が開かれる。「〇〇春のパン祭り」ではないのでご注意を。
パインは夏のイメージだが、沖縄本島と比較しても年間の平均気温が高い西表島では、4〜6月にパインの収穫最盛期を迎える。
ホテルのロビーでは、ほんのり桃の香りがする「ピーチパイン」や、その時に食べ頃になったパインが振る舞われ、「西表島パインの学校」では直接農家さんの話を聞くことができる。
ビュッフェレストランでは、パインを使ったスムージーやパインカレー、パインスペアリブなど、パインの甘さや酸味を楽しめる料理が楽しめるとか。
さらに1日1組限定でパイン狩りも体験できるそう。収穫したパインは皮を剥いで、まるまる1個かぶりつく!パイン好きにはたまらない企画となっている。
(つづく=五島由紀子 mimiyori編集部)