【自転車】「若葉マーク脱出計画」⑮〜日本最大級の展示会で最新アイテムをチェック!

シマノの最新の無線電動変速をデモ機で体感(撮影:光石 達哉)

自転車初心者の編集部見習いコイケとともに、サイクリングをより楽しむためのノウハウやアイテムを学んでいくシリーズ。今回は2022年4月2~3日に東京ビッグサイトで開催された日本最大級のスポーツ自転車の展示会「CYCLE MODE TOKYO(サイクルモード東京 )2022 」の第2弾で、会場で見つけた気になるアイテムをチェック!

 

 

 シマノの電動変速が無線化!

変速機とはワイヤーなどでつながってないのに、レバーのスイッチ操作で
ウィンウィンと変速する(撮影:光石 達哉)

まずはシマノの最新の電動変速をチェック。今や、ハイグレードのロードバイクは電動変速が当たり前になりつつある。

 

電動変速とは何が電動かというと、従来の機械式変速は変速レバーを手で操作するとワイヤーが引っ張られて変速機が動作する仕組みだったが、電動化により変速レバーのスイッチを押すと、変速機に内蔵されたモーターが動いて、変速が行われるようになっている。

レバーでワイヤーを操作するより軽い力で正確な操作ができるため、長距離のロードレースでも疲れがたまらず、ワイヤーの伸びなどによって発生する変速のずれなども起こりにくくなったなどのメリットがある。

 

なお、スポーツ自転車の世界ではブレーキ、変速機、チェーンやギアなどの駆動系のパーツ群をまとめてコンポーネント(コンポ)と呼ぶ。特に、ロードバイク用のコンポは日本のシマノ、イタリアのカンパニョーロ、アメリカのスラムの3社が、ほぼ世界の市場を分け合っている状況だ。

 

シマノが10数年前に電動変速「Di2」をリリースすると、プロから一般サイクリストまであっという間に普及し、他の2社も追随していった。その後、カンパニョーロはリアの変速を11速から12速にしたり、スラムはハンドルのスイッチと変速機の間を無線化したりとそれぞれ切磋琢磨して開発競争を続けていた。

 

そんな中、2021年秋にシマノはロード用の最高峰コンポ「デュラエース」とセカンドグレード「アルテグラ」をモデルチェンジ。変速の無線化、リアの12速化といったアップデートを行った。変速スピードも目を疑うほど速く、コンマ1秒を争うレースで威力を発揮しそうだ。

 

また、これまでのコンポは機械式と電動を選べたが、今回のモデルチェンジは電動のみのラインナップ。つまりハイグレードのコンポは、これから電動一択となるのだ。

 

2021年秋に発表されたもののまだ市場に出回っている数は限られているが、シマノのブースでは新型アルテグラの無線電動変速を体験できるデモ機が展示されていた。電動変速初体験のコイケも、スイッチ操作で小刻みに動く様子に驚いていたようだ。

 

 空気入れも電動の時代へ!?

「スマート空気入れ KUKiiRE」はスイッチひとつで、指定空気圧まで充てん。形状もコンパクト(撮影:光石 達哉)

以前、パンク修理の企画でも触れたが、外出先でパンクしたとき携帯ポンプで指定空気圧まで空気を入れるのはなかなか大変だ。ならば、これも電動化すればいいのでは?

 

すでに世の中にはいくつか電動空気入れはあるが、日本の大手工具メーカーが出しているものは携帯にはちょっと不便だし、通販サイトで見かける海外製のものはレビューがいまいちだったりと、なかなかバチッと来るものがなかった。

 

その点、今回サイクルモードに出展されていた「スマート空気入れ KUKiiRE」は、日本企業がプロデュースしたもの。大きさ約15x6x4cm、重量433gと多少かさばるけどサイクルジャージのポケットにも入る大きさで、音もそれほどうるさくない。

 

自転車の3種類のバルブに対応し、自動車、バイク、車いす、ボールなどあらゆるものに空気を入れられる。さらに、あらかじめ空気圧を設定すると、自動で充てんを完了してくれる。もちろん、外出先だけでなく、自宅でタイヤに空気を入れるときも使える。価格は7,980円とやや高めだが、自宅用と携帯用の2つポンプをそろえることと比べると、案外お得かもしれない。

 

 脱着もラクラク 腕に巻く心拍計

キャットアイの腕に巻く心拍計「OHR-31」。半袖ジャージの袖のあたりに巻けるようだ
(撮影:光石 達哉)

自転車用のライトやサイクルコンピューターを手掛けるキャットアイのブースでは、腕に巻くタイプの心拍計を発見。ちなみに心拍計をつけると、運動強度や消費カロリー量などを把握することが可能になる。

 

今までは胸にベルトで巻くタイプが一般的だった。ただ、装着した時にやや違和感があるし、冬場など着替えた後に心拍計をつけ忘れたことに気づいて、また脱いだりしなきゃいけないことも、あるあるだ。

 

このキャットアイの心拍センサー「OHR-31」は、上腕や肘の下あたりに巻くタイプのようだ。今年6月発売予定で、価格は8250円(税込み)。Bluetooth、ANT+の通信規格で接続できるので、キャットアイ以外のサイコンとも接続可能だ。

 

最近は直接胸に貼るタイプの心拍計のアタッチメントや、心拍を計れるスマートウォッチもあるが、いろんな選択肢が増えて使いやすさやコストで自分にあったものを選べるのはいいことだ。

 

(光石 達哉)

 

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