【行ったつもりシリーズ】日本三大七夕まつり~「湘南ひらつか七夕まつり」をデジタルスタンプラリー!<後編>

「高麗山公園」の展望台。恋人たちの南京錠とともに七夕の短冊も飾られていた
(撮影:光石 達哉)

読んでいるうちに行ったつもりになれるかもしれない、プチ旅行の紀行文コラム「行ったつもりシリーズ」。

コロナ禍の影響で3年ぶりの開催となった神奈川県平塚市の「湘南ひらつか七夕まつり」。宮城県の「仙台七夕まつり」、愛知県の「一宮七夕まつり」とともに日本三大七夕まつりのひとつにも数えられる。今回は、この七夕まつりに合わせて開催されたデジタルスタンプラリー「湘南七夕クエスト」にサイクリングで挑戦! 前回は平塚競輪場まで14個のスタンプをゲット、残り7個のスタンプを集めてコンプリートを目指す!

 

 平塚のビーチから海岸線を西へ走る

平塚まで来たんだから海も見たいよね、ということで「湘南ベルマーレひらつかビーチパーク」へ。ビーチバレーのコートもたくさんある(撮影:光石 達哉)

平塚競輪場から南下し、海岸沿いを走る国道134号に入る。次のスポットは約2㎞離れた「湘南ベルマーレひらつかビーチパーク」なのだが、国道からビーチに曲がる道を行きすぎてしまい、行ったり来たりしてなんとかビーチに出ることができた。

ビーチでは七夕まつりの雰囲気はほぼ感じられないが、それでも海遊びする多くの人で賑わっていた。本格的なビーチバレーのコートもたくさんあり、大きな大会が行われたりもするようだ。平塚は野球、サッカー、競輪、ビーチバレーとスポーツ施設が多い街でもある。

 

お隣の大磯町へ移動し、「OISO CONNECT」へ。昨年春にオープンしたオシャレな施設で、食事ができたり、大磯の特産品などが買えたりする(撮影:光石 達哉)

さらに国道134号を約4km西へ走り、平塚市をいったん離れ、お隣の大磯町へ。漁港内にある「OISO CONNECT」が次のスポットだ。ここは21年4月にオープンしたばかりのオシャレな建物。中では魚などの海産物や地元の農作物を買えたり、食事もできたりするようだが、お腹が空いてなかったのでスルー。

 

次のスポットは「大磯町観光案内所」。左奥に見えるオレンジの屋根がJR大磯駅
(撮影:光石 達哉)

海岸沿いを離れて国道1号の交差点を越え、少し坂を上る。約1kmの移動で、JR大磯駅前に出る。駅前の一角にある「大磯町観光案内所」で、次のデジタルスタンプをゲット。

 

さらに西へ進んで二宮町へ。二宮町役場の横は、かなりの激坂。上り切ったところに吾妻山公園の入口がある(撮影:光石 達哉)

次は約6km西へ進み、さらにお隣の二宮町に入る。国道1号をしばらく走り、短い激坂を上った先に二宮町役場がある。その敷地内にある「二宮町観光協会」がスタンプスポットだ。

 

二宮町役場の隣にある「二宮町観光協会」で、次のスタンプをゲット(撮影:光石 達哉)

 ヤマトタケル伝説の残る吾妻山へ

次に目指す「吾妻山公園」へは自転車を降りて、徒歩で山頂を目指す。ここまでも最大12%ほどの激坂だった(撮影:光石 達哉)

続いて目指すのは、「吾妻山公園」。二宮町役場はこの吾妻山という小さな山の中腹にあり、近くには登山道の入り口もある。ロードバイクで山の頂上近くまで行ける道はないかと、周りをグルグル走ってみたが、どうやら舗装された道は上まで通じていないようだ。

 

吾妻山は標高136.2mの小さな山。ヤマトタケル伝説が伝わる(撮影:光石 達哉)

結局、いくつかある登山道の入り口のひとつに自転車を止めて、そこからは徒歩で頂上を目指す。10数分ほどで相模湾が一望できる山頂に到着。この日は薄っすら曇りだったが、天気がよければ富士山も見えるようだ。

ここは菜の花、桜、アジサイなど季節の花が咲くことでも人気で、この日は7月ながらコスモスも咲いていた。デジタルスタンプがあるのはこの頂上付近かと思ったら、GPSが届かない。少し下山してローラーすべり台の下、遊具があるあたりでゲットできた。

 

山頂の展望台からは相模湾を一望。右は、小田原の街並みから伊豆半島へと続く
(撮影:光石 達哉)

吾妻山というからには、古事記で有名なヤマトタケルと弟橘姫(おとたちばなひめ)の伝説に関係があるのかと思い調べてみたら、ビンゴだった。

ヤマトタケルが東征(東国遠征)中、三浦半島から房総半島へ船で渡ろうとしたとき海が荒れ遭難しかけたが、妻の弟橘姫が身を投げて海の神の怒りを鎮めた。その後、海岸に流れついた弟橘姫の櫛を埋めたのが、この山中にある吾妻山神社あたりだという伝承があるそうだ。

なお、関東や東を「あずま」と呼ぶのは、ヤマトタケルが亡き妻を思って「吾妻(我が妻)よ」と嘆いたことから来ているらしい。

 

ちょっと下ったローラーすべり台のあたりでデジタルスタンプをゲット(撮影:光石 達哉)

 激坂の先は恋人の聖地

「高麗山公園(湘南平)」へは約1.5kmの上り坂。途中の直線は最大15%と、かなりの難所
(撮影:光石 達哉)

下山して自転車にまたがって東へ戻り、再び平塚市に向かう。国道1号を途中で左折して、「高麗山公園」を目指す。ここも小さな山全体が公園になっているが、頂上付近に駐車場があるようなので、ロードバイクでも上まで行けるようだ。

 

標高約180mにある高麗山公園のレストハウスは、展望台、レストラン、売店などがある。夜景スポットとしても人気のようだ(撮影:光石 達哉)

しかし、上り始めると距離は短いもののかなりの急勾配の坂だ。途中350mほどの直線でMAX15%ぐらいの坂もある。高麗山公園は別名・湘南平といって、サイクリストの間ではたまに聞く地名だったけれど、こんなにきつい坂とは知らなかった。

 

頂上に立つテレビ塔も展望台として上れていたが、現在は老朽化のため閉鎖中
(撮影:光石 達哉)

吾妻山から走ること約10km、なんとか上り切って頂上に着くとテレビ塔とレストハウスが立っている雰囲気のいいところだ。レストハウスの展望台に上ってみると、テレビなどでたまに見る恋人たちが南京錠をかけるスポットがここだったようで、売店やガチャガチャで南京錠が売られている。七夕の時期だったので、短冊も一緒に飾られていた。ここの展望台からも相模湾が目の前に開け、ちょっと霞んでいるけど左には江の島も見えた。

 

 閉園時間ギリギリでコンプリート

最後のスポット「花菜ガーデン」は、閉園時間ギリギリに到着。花と野菜のテーマパークといった感じで、入園料は季節によって変わり6月~12月は大人550円(撮影:光石 達哉)

さて、残すスポットはいよいよ1つ。高麗山を下り、北へ向かって約6km走る。いったん坂を下ると、水田が連なる平野が広がっている。

最後のスポットは、神奈川県立花と緑のふれあいセンター「花菜ガーデン」。四季折々の花や野菜の鑑賞・収穫を楽しめる施設らしい。しかしこの日は17時閉園で、時間ギリギリに到着したので中に入るのはあきらめた。

最初に立ち寄った「馬入ふれあい公園」からここまで50km弱走って、21個すべてのスタンプをコンプリート。これで、9月3日にひらしん平塚文化芸術ホールで行われる抽選会に参加でき、スタンプ7個ごとに1回抽選できるそうだ。また各スポットにはQRコードと一緒にひとつずつ文字が記されており、21個すべて集めると「織姫が短冊に書いた願い事」になるそうだが、これには気づかずスルーしていたので集められなかった。

今回は自宅からの往復含めて約150kmとそこそこのロングライドになったけど、七夕まつりも見物でき、楽しく湘南を走ることができた。

(光石 達哉)

 

今夏のルート:①湘南ベルマーレひらつかビーチパーク―②OISO CONNECT-③大磯町観光案内所-④二宮町観光協会-⑤吾妻山公園-⑥高麗山公園-⑦花菜ガーデン
(撮影:光石 達哉)

 

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