【行ったつもりシリーズ】50万本のひまわり畑から「庭先ゃ多摩湖」のダイダラボッチ

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「ひまわりガーデン武蔵村山」に2年前に訪れたときの写真。日光をいっぱい浴びて、気持ちよさそうなひまわり

再び全国的に感染者が増え、東京から他県への不要不急の移動自粛が求められるなど、まだまだ自由に旅行するのは難しい日々が続いている。そんな中、過去にサイクリングで訪れたちょっとマイナーだけど個人的なお気に入りスポットを紹介して、旅の参考にしてもらおうという企画。今回は、武蔵村山から多摩湖への旅へ。

 

 

武蔵村山のラウンドアバウト

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東京都内2つ目のラウンドアバウト(環状交差点)。新興住宅地の中にある(撮影:光石達哉)

本題に入る前に、前回、多摩いろは坂にあるラウンドアバウト(環状交差点)について紹介したが、都内にもうひとつあるラウンドアバウトにも行ってみた。

それは、玉川上水駅から近い武蔵村山市の「マイホームタウン玉川上水」内にある。ここは碁盤の目状に区画された一戸建ての分譲住宅地で、その中心にラウンドアバウトがあるのだ。多摩いろは坂より小さいロータリーだが、ここの住民か僕みたいな物好きの見物客ぐらいしか利用することはないのだろう。

今夏は寂しい「ひまわりガーデン武蔵村山」

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今年7月末に訪れたとき。長梅雨の影響でまだ咲いている数は少なかった(撮影:光石達哉)

ここから1.5kmほど北に行くと「ひまわりガーデン武蔵村山」がある。新青梅街道沿いの団地横の空き地に広がる大きなひまわり畑だ。面積は約3.7ヘクタールで、満開時には約50万本のひまわりが咲くという。

過去数年、夏になると様子を見に行っているのだが、今回行った時期は長梅雨の終盤で、まだ一部の区画しか咲いていなかった。毎年、ひまわりが無料でもらえたりといったイベントが行われているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止。それでも8月16日まで解放されていて自由に鑑賞できるようなので、時期がよければ大輪のひまわりが咲き誇る様子が楽しめるだろう。

 

庭先ゃ多摩湖

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多摩湖東側の堰堤(えんてい)からの写真。左に見えるレトロな取水塔は多摩湖のシンボル。右奥にはメットライフドーム(西武ドーム)が見える(撮影:光石達哉)

さて、もうちょっと足を延ばしてさらに北の多摩湖方面へ。志村けんさんが歌っていた東村山音頭では「庭先ゃ多摩湖~」との歌詞があるが、湖の大半は東村山市のお隣の東大和市の中にある。ここは昭和の初めに完成した人工的なダム湖で、村山貯水池とも呼ばれている。埼玉県側にある狭山湖(山口貯水池)とともに、多摩川から引いた水をここに貯めて水道用水としているそうだ。

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西側の堰堤の先にある多摩湖北の交差点。上にかかる橋はサイクリングロードで、多摩湖を一周できる(撮影:光石達哉)

 

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慶性門は、ダム建設あおりで移転となったお寺の山門。最初に建てられたのは、幕末の1961年で、長屋門という珍しい形式らしい(撮影:光石達哉)

今回は西側の堰堤(えんてい)の上を渡り、多摩湖北の交差点へ。交差点を渡ったところに古い木造の門がある。これは慶性門と言うそうで、もともとダムの建設によって移転したお寺の山門だったが、後年、山門だけこの地に移転されたという。現在は老朽化のため、立ち入り禁止になっている。

 

伝説上の大巨人 ダイダラボッチ

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愛嬌のある顔をしているダイダラボッチ像。グーグルマップによると後頭部の後ろあたりが、埼玉との県境のようだ(撮影:光石達哉)

この門の前を通って石段を登ると、ダイダラボッチの頭の像がある。案内板によると、ダイダラボッチは大多羅法師とも書く伝説上の大巨人なのだそうだ。どれくらいの大巨人だったかというと、土をカゴで運んでいるときに落とした土の塊が富士山になり、脚を滑らせて跳ね上げた土が伊豆七島になったとの逸話もあり、とんでもなくデカかったことは間違いないようだ。その足跡から水が沸いて井戸になったという伝説もあり、今もこうして水の神様として多摩湖を見守っているとのことだ。 ちょうどこのダイダラボッチ像のところが東京と埼玉の県境。ここから目と鼻の先がメットライフドーム(西武ドーム)なのだが、県境越えは自粛して今回の旅はここまで。 (光石 達哉)