自転車初心者の編集部見習いコイケとともに、サイクリングをより楽しむためのノウハウやアイテムを学んでいく新企画「若葉マーク脱出計画」。
今回は、サイクルコンピュータとスマホアプリをつなぎ、サイクリストに人気のアプリ「STRAVA」で自分の走りを可視化してみよう。
スマホで走行データをチェック!
さて、前回はGPSつきサイクリングコンピューター(サイコン)の選び方、簡単な使い方を紹介したが、今回はスマホアプリとの連携について見ていこう。
サイコンで記録した走行データは、各サイコンメーカーが提供している専用の無料アプリにBluetooth経由でアップロードできる。
例えば、ガーミンならばガーミンコネクト、キャットアイならばキャットアイサイクリング、ブライトンならブライトンアクティブといったアプリが提供されている。ガーミンはサイコンの停止ボタンを押せば、自動で10秒ほどでデータが転送される。
アプリ上では、走行ルートのログを始め、走行距離、走行時間、標高などさまざまなデータを数値やグラフで見られるのだ。
サイクリストのSNS「STRAVA」とは?
ここで「STRAVA(ストラバ)」というおそらく世界中のサイクリスト使用率No.1アプリの登場だ。
各メーカーのアプリとSTRAVAを連携すると、ほぼ同様のデータが表示される。コイケもガーミンのサイコンを手に入れてすぐ、STRAVAとの連携を済ませた。
STRAVAの大きな特徴は、SNS的な使い方ができることだ。アクティビティと呼ばれる自らの走行ログに写真やコメントを追加したり、仲間をフォローして、相手に「いいね(STRAVAではKudosという)」を送ったり、コメントをつけたりもできる。データの公開範囲も全員、フォロワーのみ、自分のみと選択できるのもSNSと同じ機能だ。
STRAVAはプロ選手もたくさん使っているので、インスタでカリスマモデルをフォローする感覚で、気になる選手をフォローすることもできる。そうすれば、例えば東京五輪のロードレースを走ったときのデータなんかも見られたりするのだ。同様の機能を持つアプリは他にもあるが、ユーザー数が多いところがSTRAVAの強みのひとつだ。
他のユーザーとレースできる!?
さらに、人気の機能がセグメントだ。マップ上にユーザーが任意にスタート、ゴール地点を設定した区間(セグメント)が多数あり、そのセグメントのタイムのトップ10が表示される。いわば、相手が見えない状態でレースしているようなもので、各セグメントのトップを狙う走りが脚力自慢の中で盛り上がっている。そこまで頑張らないという人でも、同じセグメントを複数回走れば、自分のタイムが比較できたり、自己ベストタイムがわかったりするので、自分の成長や調子を確かめられる。
セグメントは日本中、世界中に蜘蛛の巣のように設定されているので、知らず知らずのうちに通っていることも多い。使ったことはないけど、狙っているセグメントがある場合は、近づいたらサイコンにお知らせする機能などもある。
「STRAVA」で自分の頑張りをチェックしよう
個人的にはSTRAVAにログを残していくと、年単位、月単位などでどれくらいの距離を走ったという記録が残るので、最近よく頑張ってるなあとか、今年はあまり乗れていないなあというのが数字としてわかるのがありがたい。また自分が走ったルートをマップ上で見返すことで、今度はこっちに行ってみようとかな、と新しい行先を考えるのも楽しい。
STRAVAにアップロードできるデータはサイコンのメーカーを問わないので、サイコンを買い替えたり、2台以上自転車を持っていたりする場合でも、自分のデータをまとめて記録・管理できるのも長い目で見ると便利だ。
初心者は無料プランでも十分に楽しめるが、有料のサブスクリプションプラン(月額525円)に入ると、まるでコーチのようにデータを分析して、トレーニングに役立つ情報が得られたりするようだ。プロ選手もSTRAVA上のデータを見て、自分の走りの参考することも多い。
なお、STRAVA自体にもサイクリングコンピューター代わりに使える機能がある。中央下の記録ボタンを押して走り出すと、スピードや走行距離など必要最低限のデータが表示される。コイケもガーミンのサイコンが届く前はこの機能を使っていて、まだサイコンは必要ないかなという人でもお試しで使ってみるのもいいだろう。
さらにSTRAVAは自転車だけでなく、ランニング、水泳、ボートなど様々なスポーツにも対応している。コイケもランニングで走ったデータをアップロードしていた。
(光石達哉)