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東京五輪開幕まで約2カ月となり、すでに聖火リレーも始まっている。コロナ禍でこの先まだまだどうなるかわからないが、聖火リレーがどんなところを走るのか事前に自転車で走ってみようというこの企画。今回は、東京都のコース第3弾で八王子市、檜原村を見ていこう。
緊急事態宣言中で県境越えを自粛し、今は東京都の聖火リレーのコースを下見中。感染対策に注意を払い、他人との接触を最小限にして走っている。
高尾山もオリパラムード!山頂にはモニュメントも
前回は東京都2日目(7月10日)の第3区間、昭島市の昭和公園まで到達。次の2日目・第4区間は、なんと八王子市の高尾山山頂付近を走るコースとなっている。緊急事態宣言中だが登山は可能らしいので、日を改めて京王線・高尾山口駅へ。自転車では登れないので、ここからは徒歩で山頂を目指す。
実は半年前に別企画で高尾山に初めて登ったのだが、こんなすぐに再び登ることになるとは思っていなかった。中腹まではケーブルカーやリフトで登れるが、今回もふもとから歩いて登る。登山路はいくつかあって前回登ったメジャーな1号路とは別ルートで登ろうと思ったけど、あまり時間がないので一番速く登れそうな1号路で再び行くことにした。
登り坂は汗だくになるけど、新緑の高尾山は気持ちがいい。紅葉シーズンだった半年前の秋と比べると、緊急事態宣言中ということもあって登山客はだいぶ少ない。参道や登山道のお店の大半、そして中腹のさる園・野草園なども閉まっていて、軽食のお店がいくつか開いている程度だった。
薬王院を抜けて、山頂の手前にある公衆トイレ前のちょっと広いスペースが2日目・第4区間のスタート地点「高尾山一号路 見晴台入口」だ。
ここからもうひと踏ん張り坂を登ると、標高599.15mの山頂の広場が広がる。さらにその先の「高尾山大見晴園地」へ進むと、幅3mの大きさの五輪のモニュメントがある。半年前はなかったが、今年4月14日に東京五輪開幕100日前を記念して設置されたそうだ。
ここだけは写真待ちの登山客が並び、それを整理する係の人もいた。今は各地で聖火リレーが中止や変更になっているが、果たして本番でここに聖火が来ることはできるのだろうか。
下山もケーブルカー、リフトは使わず徒歩で下り、約3時間で往復することができた。
64年東京五輪の面影・富士森公園で2日目フィニッシュ!
次は自転車にまたがって甲州街道を東に進み、多摩御陵入口交差点を右折。陵南いちょう会館という施設の駐車場に「1964年東京オリンピック大会 自転車競技記念碑」がある。ここが、第5区間のスタート地点だ。
1964年の東京五輪の自転車競技は、八王子が会場だった。トラックの競技場は、甲州街道を挟んだ反対側の陵南公園にあった。ロードレースも陵南公園をスタートし、甲州街道、国道16号、滝山街道、高尾街道などをめぐる1周約25kmのコースで争われた。男子はここを8周する約200kmのレースで、のちにツール・ド・フランスを5回総合優勝する自転車界の大レジェンド、エディ・メルクス(ベルギー)らも出場していた。
この記念碑前を出発した聖火リレーは甲州街道を東へ進み、八王子市街を目指す。途中で右折してJR中央線の下をくぐり、JR八王子駅南口前を回って、富士森公園の駐車場にゴール。約6.5kmとやや長めの区間だ。ここが東京都の聖火リレー2日目の最終地点でもある。
3日目スタート!東京本土唯一の村・檜原村へ
続く東京都3日目(7月11日)のコースも、ちょっとだけ突入。秋川街道であきる野市方面へ向かい、途中で左折して檜原街道に入り、さらに西へ。東京本土唯一の村、檜原村が3日目の第1区間だ。
スタート地点は、「檜原村やすらぎの里 であいのひろば」。「やすらぎの里」は診療所、児童館など福祉、医療、保健の施設を一カ所に集めた村の施設。村民や村内で働く人のみが使える温泉もあるそうだ。遊具や駐車場がある「であいのひろば」から聖火リレーは走り出す。
南に向かって進み、払沢の滝入口のバス停前を通過、橘橋の交差点を左折し、すぐ左に見えてくる檜原村役場にゴールする約2.4kmのコースだ。東京都3日目のコースはまだまだ続くが、第2区間以降はまた日を改めて出かけてみよう。
(光石達哉)