【自転車】「若葉マーク脱出計画」⑥~エリア拡大の「八王子いちょう祭り」デジタルスタンプラリー 師弟タッグで激走(2日目・前半)

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秋の八王子は紅葉が美しい (撮影:光石達哉)

2020年から挑戦した「八王子いちょう祭り」のデジタルスタンプラリー。

2021年版もチェックポイントが増えて難易度が上がったようなので再挑戦。自転車初心者の編集部見習いコイケとともに出かけてみた。今回は2日目の前半、自転車では登れない滝山城跡、八王子神社も巡っていく。

2022年版に向けて、予習としてお付き合いください。

 

 

紅葉真っ盛りの公園からスタート!

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2日目のスタートは、八王子市街の北にある「都立小宮公園」から。季節の花が楽しめる公園で、この日は紅葉もきれいだった(撮影:光石達哉)

チェックポイントの数が昨年の24カ所から39カ所に増えて、エリアも拡大した八王子いちょう祭りのデジタルスタンプラリー「むーちゃんスタンプラリー」(2021年10月9日~11月30日開催)。今回はサイクリングで2日かけてスタンプ全制覇を目指していて、1日目は29個をゲットした。

それから約2週間後の21年11月末、残す10個のスタンプを目指して再び出発。しかし、今回は自転車ではたどりつけない山歩き区間も4カ所ほどあるため、そう簡単ではなさそうだ。ちなみにこのインターバルの間、コイケは自転車で東京湾一周するなど、ますます初心者とは言えないくらいレベルを上げている感じだ。

 

2日目は午前9時に八王子市街地の北、小高い丘の上にある「都立小宮公園」からスタート。自然豊かな公園で、紅葉も色づいていた。

次のチェックポイントはここから北へ約2.5km、中央高速の上を渡り、東京唯一の道の駅「道の駅八王子滝山」へ。すでに売店等も開いているようだが、まだ休憩には早いのでスマホでスタンプをゲットして次へ向かう。

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東京都内唯一の道の駅「道の駅八王子滝山」。飲食店では、刻み玉ねぎがトッピングされた八王子ラーメンなどが味わえる(撮影:光石達哉)

守りの固い「滝山城」

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「滝山城跡」のある都立滝山公園。自転車は走行できないようなので、登り口にとめて歩いていく(撮影:光石達哉)

滝山街道に出て北西へ約2㎞走り、「滝山城跡」入口へ。滝山城は山城で、自転車では入っていけないため、登り口に停めて歩いていく。

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自然豊かな園内は紅葉もきれい。桜の名所としても知られ、春は5000本のソメイヨシノが咲く(撮影:光石達哉)

目的地までは約600mだが、高低差は30mほど。最初は少し急な坂だが、その後は緩やかなアップダウンになり、一番登り切った標高160mぐらいのところに滝山城の本丸跡と中の丸跡があり、ここでデジタルスタンプがゲットできる。

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丘の頂上にある滝山城の中の丸跡。左奥の建物は旧滝山荘。かつてここには国民宿舎があったという(撮影:光石達哉)

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中の丸の北側の崖からは、多摩川の流れが眼下に見渡せる(撮影:光石達哉)

滝山城は戦国時代の1521年に大石氏が築城し、今年でちょうど500年になる。後に、小田原北条氏の一族である北条氏照が拡張。堅固な守りで知られ、2万の武田信玄軍に対し2000人で守り抜いたといわれる。

 

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中の丸と本丸を結ぶ橋。戦国時代にもこのあたりに橋があり、敵襲の際は橋板を外していたという(撮影:光石達哉)

現在はお城っぽい建物は残っていが、空堀や土塁など当時の合戦の雰囲気を思い起こさせる遺構はよく残っており、平成29年には「続日本100名城」にも選ばれている。

 

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本丸跡の広場、現在は石碑と小さな神社が残るのみ(撮影:光石達哉)

八王子城を目指し階段を登る

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八王子城へ向けて移動。「八王子城跡ガイダンス施設」は、建物を上から見ると八角形をしている(撮影:光石達哉)

再び自転車にまたがり、高尾街道などを走って南西へ約10km。到着した次のチェックポイント「八王子城跡ガイダンス施設」は、八王子城の歴史や全体像などを解説する施設。甲冑なども展示されているというが、中に入るのはスルーしてその先の駐車場に自転車をとめ、山中にある八王子城とそのそばにあるチェックポイント「八王子神社」を目指す。

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再び自転車を降りて、急な階段の山道で八王子神社と八王子城を目指す(撮影:光石達哉)

八王子城は、先ほどの滝山城を拠点としていた北条氏照が1582年ごろに築城を始め、1587年ごろに移ってきたという。しかし、まだ城が完成前だったとされる1590年に豊臣秀吉側の軍勢に攻められて落城し、これをきっかけに小田原北条氏が滅亡、秀吉が天下統一をほぼ達成することになった。歴史上重要なターニングポイントでもあるわけだ。

八王子城までは階段状に整備された山道が続くが、距離は800mほどしかないものの、標高差は200mとかなりある。足場の悪い細い階段を上っていると、こんな山の中で戦争するのは大変だっただろうと余計な心配をしてしまう。

コイケは家族ぐるみで登山が趣味のようで、こういった山道は彼にとってホームのようなもの。後半のつづら折り区間ではヒルクライムと同じくどんどん先へと進んでいく。この日は平日だったが、年配の登山客も何組か見られた。

 

ひっそりとした八王子神社

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頂上近くからは八王子の街並みが見渡せる。雲はあるけど、この日もいい天気(撮影:光石達哉)

頂上近くに開けた場所があって、八王子の街並みが見渡せる。そこを過ぎると、チェックポイント「八王子神社」に到着した。仏教の守護神・牛頭天王(ごずてんのう)には8人の子(八王子)がいるとされる。北条氏照が城の守護神としてこの八王子権現を祀ったものが、八王子神社で、八王子の地名の由来ともなっている。

 

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はるばる登ったわりに、質素でこじんまりした感じの「八王子神社」。右の階段から八王子城の本丸に登る(撮影:光石達哉)

しかし、その八王子神社はただの朽ちかけた木の小屋に見える。この小屋は雨除けか何かのようで、その中に凝った作りの小さな社殿か祠のようなものがある。

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八王子神社の外側は雨除けの小屋みたいで、中に細かい細工の祠がある(撮影:光石達哉)

 

その脇の階段を数10m登ると、八王子城の本丸だ。この本丸は標高460m、直径10~20mほどの狭い空間で大きな建物はなかったといわれている。

 

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八王子城の本丸は標高460mの山の頂上の狭いスペース(撮影:光石達哉)

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八王子神社のそばでは、天狗の像が目を光らせている(撮影:光石達哉)

八王子城は、日本100名城のひとつ(滝山城は「続」日本100名城)。コイケは全国にある日本100名城のスタンプを集めたいと大学生なのに渋い趣味を語っている。しかし、スタンプ帳はネットなどで事前に買わないといけないらしく、せっかく八王子城に来たのに注文中でまだ手元にないという。

予想以上に厳しい山道で、2kmも歩いていないのに往復に1時間ほどかかった。下山したのは、ちょうど正午。残るスタンプはわずか5個だが、「小仏峠」「高尾山頂」などの難所も残っている。果たしてスタンプ全39個制覇なるか!?

(光石 達哉)

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今回のルート:①都立小宮公園-②道の駅八王子滝山-③滝山城跡-④八王子城跡ガイダンス施設-⑤八王子神社(撮影:光石達哉)

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