【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 夏の2000m王者決定~新潟記念

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(撮影:おかだ)※写真はイメージ

 

こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

夏競馬の期間中は、毎週行われる重賞から1レースをピックアップ。注目馬はもちろん、レースの概要や過去の優勝馬、名場面も紹介しています。

いよいよ最終週を迎える夏競馬。土日は新潟、小倉、札幌の3場で重賞が行われます。

ここでは、6日に行われる新潟記念(GⅢ、芝2000m)を取り上げます。夏競馬で行われる芝2000mの重賞5レースで繰り広げられるサマー2000シリーズの最終戦。シリーズ王者を目指す馬に加え、GⅠからの巻き返しを狙う馬、さらには3歳馬の参戦と激戦必至です。

 


新潟最古参の重賞

新潟記念は、新潟競馬場で行われる重賞競走の中で最も歴史の古いレースです。

1965年に3歳以上、ハンデキャップの重賞として創設。第1回は芝2000m(内回り)で行われました。

その後、74年から99年まで外回りコース。2001年に左回りの新コースが完成してからは、現在と同じ左回りの芝2000m(外回り)で行われています。

06年からは、夏季競馬を盛り上げるため設けられた「サマー2000シリーズ」の最終戦となりました。シリーズチャンピオンを決める一戦、さらには夏の新潟を締めくくるレースとして熱い戦いが繰り広げられています。

 

過去優勝馬の2000王者

サマー2000シリーズ最終戦とあって、新潟記念はシリーズ王者の権利を持つ馬が多く参戦。過去10年の優勝馬にも、ここを勝ってチャンピオンに輝いた馬もいます。

10年ナリタクリスタル。小倉記念4着から初参戦の新潟で力を発揮し、シリーズ王者に。小倉で先着を許していたバトルバニヤン、スマートギアも出走していたため、新潟記念の優勝はシリーズ王者への絶対条件でした。

11年のレースも連覇。以降、2000mのハンデ重賞ではおなじみの存在となり、8歳まで息長く現役生活を続けました。

12年トランスワープは、7番人気の評価を覆して優勝。最後は勝ち馬から0秒3差以内に8頭がひしめく大激戦。王者を狙った多くのライバルを退けて頂点に立ちました。

前年覇者のナリタクリスタルをはじめ、小倉記念の1、2着馬エクスペディション、トーセンラー、オープン特別を勝って勢いに乗っていた上がり馬も参戦。函館記念を優勝し、本来であればもっと人気になっても良いところでしたが、なかなかに手強いメンバーがそろっていました。

7歳で初重賞制覇を果たし、夏の王者にまで輝いた遅咲きの馬。この夏以降、成績は振るいませんでしたが9歳まで元気に走りました。

14年マーティンボロ、力をつけてきた馬が一気に夏の王者に輝きました。中日新聞杯で初重賞のタイトルを手にした後、休養を挟んで得意の小倉で行われた小倉記念で2着。最後の新潟記念は1番人気の支持に応えました。

最近では、同馬の子がフランスで勝利を挙げたことも話題に。ディープインパクトの血を受け継ぐ貴重な存在として、種牡馬での活躍も注目です。

17年タツゴウゲキ。まさにひと夏の輝き、ワンチャンスをものにして2000シリーズを制しました。第1戦の七夕賞は6着でしたが、小倉記念で巻き返して優勝。重賞連勝、シリーズ王者を懸けた新潟記念は同タイムでゴールした2、3着馬の猛追を振り切りました。

以降、脚部不安による長期休養が続き、思うようなレースができないまま19年末に引退。今後は種牡馬として子供たちに夢を託します。

 

タイトル争い 立ちはだかる実力馬

ハンデ戦らしく一筋縄ではいかないメンバーが集結。まずは、サマー2000シリーズ優勝の権利を持つ馬から紹介します。

小倉記念優勝馬アールスター(牡5)。勝てば文句なし、敗れても4着までに入れば他にタイトルを争う馬の結果に関係なくシリーズ王者となります。

単勝10番人気に反発する激走で初重賞制覇。鞍上の長岡禎仁(よしひと)騎手は初騎乗でしたが、調教ではコンビを組んでいて、しっかりと手の内に入れていました。警戒が必要な上り調子の人馬。前走の勝利がフロックでないことを証明します。

小倉記念2着のサトノガーネット(牝5)、七夕賞2着のブラヴァス(牡4)も逆転優勝を狙います。

2頭は新潟記念の優勝が絶対条件。シリーズチャンピオンの条件は「13点以上かつ対象競走において1勝以上した馬の中で合計得点が最上位の馬」です。条件をクリアする馬がいない場合は「該当馬なし」となります。

サマーシリーズの行方も気になりますが、秋の活躍を目指す実績馬、3歳馬も登場。前述の3頭にとっては大きな壁となりそうです。

トップハンデ58キロのカデナ(牡6)。宝塚記念は道悪に泣き12着と惨敗。得意の良馬場が見込まれる今回は巻き返しが期待されます。

重賞3勝の実績馬も一時期の低迷から着実に復調。19年は3着。実力はメンバー最上位で、重い斤量を背負っているとはいえ軽視できません。

注目の3歳馬ワーケア(牡3)、今後に向けて試金石となる一戦です。

春は皐月賞をパスして日本ダービーに直行。2戦2勝と負けなしの東京コースで8着。コントレイル、サリオスに次ぐ単勝3番人気に推されましたが、期待を裏切る結果となってしまいました。

この後の中山、中京で行われる3歳限定のレースではなく、年長馬との戦いを選択。今回の結果が、秋の進路に大きく関わってきます。立場としては挑戦者でハンデも53キロと据え置き。ライバルが待つ大舞台へ、結果が求められます。

 

それでは筆者の注目馬です。ブラヴァス、カデナなど前述の有力馬を見過ごすことはできませんが、同等の評価が可能な1頭としてプレシャスブルー(牡6)を推奨します。

5月、同舞台で行われた新潟大賞典(GⅢ)で3着。前走、函館記念(GⅢ)は後方待機から最後に脚は伸ばしたものの時すでに遅し。9着に敗れました。長く脚を生かせる舞台に替わり、54キロのハンデも手ごろで、若干時計のかかる馬場にも対応可能。前走よりも前目のポジションで運べれば、十分に争覇圏内です。

 

秋競馬も無観客スタート

先日、JRAから発表があり、これまで通り秋競馬も無観客でスタートすることが決まりました。

9月12日から始まる中山、中京開催も静かな競馬場の雰囲気は変わりません。スプリント、マイルのサマーシリーズ王者決定戦に始まり、3歳GⅠへのトライアル、そして10月4日にはスプリンターズステークス(GⅠ)が行われます。

秋のGⅠ開幕戦も無観客。1ヵ月先の話ですが、すでに多くのGⅠ馬が参戦を表明。近年では最高のメンバーになることが予想されます。生で観戦できないことは残念です。

スターホースがターフに帰ってくる秋競馬。ファンの歓声が戻る日は、まだ先になりそうです。画面を通して熱戦を目に焼き付けようと思います。

 



今回はここまで。
次回は秋競馬開幕を飾る重賞レースに注目。夏のスプリント、マイル王が決まります!



参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト