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競馬ページ担当の おかだ です!
このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。
今回は外国人騎手について取り上げます。
2019年秋は世界のトップジョッキーが続々参戦。ランフランコ・デットーリ、クリストフ・スミヨン、ライアン・ムーア各騎手をはじめ、出馬表を見るたびに目を疑いたくなるほど、「オールスター」の状態が続いていました。
さらに、一流の騎手たちに負けず劣らず、各国で活躍する若手が存在感を示しました。オイシン・マーフィー、ダミアン・レーン両騎手の活躍は記憶に新しいところです。
そして、2019年夏のワールドオールスタージョッキーズで初来日し、大きな注目を集めたミカエル・ミシェル騎手が、20年1月から地方競馬に参戦。日本競馬本格参戦への道を歩み始めました。
春競馬も外国人騎手の話題は尽きません。2019年秋から最近の話題まで紹介します。
各地で「ミシェル・フィーバー」
3月12日のレース終了時点で21勝を挙げているミカエル・ミシェル騎手(24)。「美しすぎる」、だけではここまで盛り上がらないでしょう。
始まりは19年8月、札幌競馬場で行われたワールドオールスタージョッキーズでした。第3戦でスワーヴアラミスを勝利に導き、第3位タイの成績を残し、一躍脚光を浴びました。
勝利したレースは、3コーナー手前から先頭集団に取りつき、4コーナーあたりで先頭に立ってそのままゴール。技術、勝負勘、24歳の外国人女性騎手とは思えない騎乗でした。
95年7月、フランス生まれ。14年にフランスの見習騎手免許、17年に正規騎手免許を取得。18年には72勝を挙げ、国内リーディング12位。フランスの歴代女性騎手年間最多勝を更新しました。
札幌での騎乗後から、日本競馬参戦を熱望。19年11月には東京競馬場で行われたジャパンカップ(G1)を観戦。この時の様子は自身のツイッターなどで公開されました。
20年1月27日から短期免許で地方競馬に騎乗しています。筆者は2月、船橋競馬場でレースを観戦。勝利したレースも含めて、前につける積極的な競馬が印象に残りました。一方で、外から差す競馬もあり、馬や展開、状況に応じた騎乗も光ります。
地方競馬に所属する女性騎手で争う「レディスヴィクトリーラウンド2020」にも緊急参戦。最終名古屋ラウンドで勝利を挙げるなど、総合3位になりました。地方競馬で経験を積み重ねると同時に、日本語の勉強に取り組むなど将来的な日本競馬への参戦に向けて活動を続けています。
短期免許は3月31日まで。まだまだフィーバーは続きます。
19年秋は世界の名手が揃った
時間を戻して、19年の秋競馬。世界の一流騎手が揃いました。
11年日本ダービー(G1)以来、8年半ぶりの来日となったランフランコ・デットーリ騎手(49)。英国を拠点に、10代の頃から活躍。ドバイワールドカップ、凱旋門賞など世界各地のG1レースを勝利し、16年には3000勝も達成しました。
日本では02年のジャパンカップ、ジャパンカップダートで2日連続G1制覇を成し遂げました。愛称はフランキー。勝利時に馬上からジャンプする「フライングディスマウント」も有名です。
今回の短期免許期間はG1を含めて重賞勝利はありませんでしたが、勝率は28.6%(21戦6勝)と高い数字を残しました。また来日の機会があれば、今度はG1制覇の瞬間も見てみたいです。
デットーリ騎手だけではありません。フランスの名手、クリストフ・スミヨン騎手(38)、英国の豪腕、ライアン・ムーア騎手(36)も参戦しました。
スミヨン騎手は17年に305勝を挙げ、フランス・欧州の最多勝記録をダブルで塗り替えました。今回の短期免許期間では、19年11月10日のエリザベス女王杯(G1)で会心の勝利を挙げました。
18年3月以来勝利から遠ざかっていたラッキーライラック(牝5)に騎乗。内枠を生かし、道中はインコースで息をひそめていました。最後の直線、内から一気に末脚を爆発させ、復活Vに導きました。
3月末のドバイ国際競走では、ドバイターフ(G1)でアドマイヤマーズ(牡4)に騎乗を予定しています。19年12月の香港マイル(G1)を制したコンビが続投。名手の手綱さばきに期待が高まります。
現在の欧州競馬を代表するムーア騎手。17年にはG1通算100勝を達成するなど、世界各地のG1で勝ち星を挙げています。日本では10年エリザベス女王杯(G1)、スノーフェアリーとのコンビで直線は、ただ1頭インコースから突き抜けました。一瞬で先頭に立った人馬の姿は、日本のファンに大きな衝撃を与えました。
19年12月15日、阪神競馬場で行われた朝日杯フューチュリティステークス(G1)。単勝1番人気のサリオス(牡3)に騎乗して勝利を挙げました。名手に導かれ、先行して1頭だけ別次元の走りをしているかのようでした。
ムーア騎手の勝利、特にG1は前述のスノーフェアリーも含めて、印象的なレースが多いです。再び記憶に残るレースを見せてくれる日は来るでしょうか。
勢いに乗った若手も存在感
名手揃いの中、若手の外国人騎手も日本で躍動しました。
18年12月に初来日した英国期待のホープ、オイシン・マーフィー騎手(24)。同年、初の英国リーディングに輝き、初の短期免許では根岸ステークス(G3)のコパノキッキングなどで勝利しました。
19年11月から再び日本で騎乗。ジャパンカップ(G1)でスワーヴリチャードとコンビを組み、日本のG1初制覇を飾りました。
年が明けても勢いは止まりません。20年1月6日の中山競馬場で6勝の固め打ち。短期免許期間最後の1カ月ほどで27勝を挙げ、日本での騎乗を終えた現在でも20年度リーディングジョッキーのランキング(3月12日現在)に名を連ねています。全国4位、関東だけで見ると2位に14勝差の首位です。
豪州の若手、ダミアン・レーン騎手(26)も負けていません。19年春に初めて日本競馬へ参戦。同年6月の宝塚記念(G1)でリスグラシューを勝利に導くと、今度は地元豪州で10月に行われたコックスプレート(G1)を同馬で制しました。
2つのG1勝利が大きなきっかけとなり、19年12月、同馬のラストランとなった有馬記念(G1)の特例騎乗が認められました。内目の枠を生かして、道中はインコースに待機。直線に向くところで馬群の空いたスペ-スを利用しながら外に進路を切り替えると、後続を置き去りにして5馬身差の圧勝。ベテラン騎手のような、肝が据わったレース運びでした。
春競馬も外国人騎手に注目
この春も新たな外国人騎手がやって来ました。南アフリカのライル・ヒューイットソン騎手(22)は、同国の17~18年、18~19年シーズンのリーディングジョッキー。5月4日まで騎乗予定です。
すでに重賞レースも騎乗。無観客開催という異例の競馬開催ではありますが、早く日本の競馬に慣れて、若き才能をいかんなく発揮してほしいです。
そして、前述のレーン騎手も再び日本で騎乗する予定です。思えば2019年春は「レーン旋風」が吹き荒れました。すでに4月19日に中山競馬場で行われる皐月賞(G1)には、無敗のG1馬サリオスで参戦予定。再び旋風を巻き起こすことができるでしょうか。
今回はここまで。
次回は高松宮記念。春のG1シーズン、本格始動です。
参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト