3月4日に開幕する北京冬季パラリンピックの日本代表選手団結団式が2022年2月24日、都内で開かれた。
クロスカントリースキー男子の川除大輝(日立ソリューションズジュニアスキークラブ)が、初めて旗手を務める。06年トリノ大会で旗手、10年バンクーバーでは主将として金メダルを獲得した新田佳浩(日立ソリューションズ)から験を担ぎ、パラ2大会目となる北京大会での飛躍を誓った。
「いつも通りでいいんだよ」 川除が先輩に続く
レジェンドを追いかける。旗手の川除は新田から「そんなに緊張せず、いつも通りでいいんだよ」とアドバイスをもらったという。
初出場だった18年平昌はクロスカントリースキーのロング20キロ9位が個人種目の最高成績。混合リレーは4位。4年の間に徐々に世界との差を縮め、21年12月のW杯ではショート、スプリントの2種目で4位。いずれも新田を上回った。
7大会連続出場の金メダリストから後押しを受け「新田選手の道をたどるわけではないけど、期待をされての旗手だと思う。国旗を持って歩くことは注目度もあって、結果を出せればパラリンピックやクロカンをより知ってもらえる。良い成績を収められるように頑張りたい」と意気込む。
主将を務めるアルペンスキー女子の村岡桃佳(トヨタ自動車)は、金メダルを獲得した18年平昌、そして陸上競技で挑んだ21年夏の東京大会に続くパラ出場。
結団式後の会見では、主将就任時の思いを明かした。初めは自分に主将が務まるか悩んだという。それでも「4年前は旗手、今回は主将。自分の成長を周りの方にも認めていただけたことがうれしかった」と就任を決断。「いつもの私らしく、笑顔で明るく、楽しみながらレースをして、選手団の先頭で引っ張っていきたい」と抱負を話した。
最優先は「選手のベストパフォーマンス」 メダル目標設定せず
河合純一団長は、新型コロナウイルスの影響で多くの国際大会が中止になったことなどを踏まえ、メダル目標は「ものさしがないため設定しない」と明言。
その上で「それぞれが最高のパフォーマンス、自分のレースを発揮していただくことが最高の目標」と話した。
結団式は河合団長、主将の村岡、旗手の川除のほか、桜間裕子副団長、日本パラリンピック委員会の森和之会長が出席。新型コロナウイルス感染防止対策として、多くの選手らがオンラインでの参加となった。
日本勢は4競技に29選手出場
今大会は6競技78種目が行われる。2月18日現在、日本代表はアルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、スノーボードの4競技で29選手が出場予定。スタッフを含めた選手団は総勢73人となる。
開会式は3月4日、競技は5日から始まり13日まで行われる。
(岡田剛)