ラグビー欧州6カ国対抗戦「6nations」の参加6カ国にフィジー、ジョージアが加わった8カ国対抗戦「オータム・ネーションズカップ」。第2節スコットランドーフランス戦は、11月22日(現地時間)に行われる。
フランスは第1節、対戦予定だったフィジー代表に新型コロナウイルス陽性者が複数出たことにより、試合は中止になった。初戦となる第2節に向けて、腕をぶしている。
今回はフランス代表のBKについて選手たちの横顔をご紹介。
フェイント&100m10秒2~華麗なワザを持つ男たち
久々の登場はSHバティスト・クイユ。18年6nationsのウェールズ戦以来の出場となる。
スピードと判断力に定評あり。16年3月のProD2リーグ・ナルボンヌ戦では、ラックからボールを引き出すと左右にパスのフェイントを入れ、65メートル独走トライを決めた。
19年W杯代表のWTBアリヴェレティ・ラカは、100m走10秒2の俊足を誇り、クラブHPによると、ボールを持った時のスピードは時速35キロだという。ニックネームは「ラカ・ロケット」。
19年杯で日本のパンケーキに感激!
BKの万能選手、ヴァンサン・ラティは19年W杯で来日した時、日本の食べ物に感動した。それはパンケーキ。17年以来の代表キャップ獲得にも喜びひとしおだったが、「日本のパンケーキがおいしくて、めちゃくちゃ食べている。日本での滞在は楽しくて、休日でも飽きることがない」と語ったとか。
SHアントワーヌ・デュポンもスイーツ好き。フレンチトーストを好んで食べている。19年W杯の来日期間中は、珍しかったのかパチンコ店を見学していた。
座右の銘は「運命の〇〇」
13年に代表デビューした古株、CTBガエル・フィクー。座右の銘は「ラグビーなくして人生なし」。15、19年W杯2大会連続出場しており、まだ26歳とあって2023年大会で3大会連続出場を目指す。
ひげを生やしているが、まだ21歳のSOロマン・ヌタマックは親子2代にわたって代表で活躍している。父親は元フランス代表の名WTBエミール(95、99年W杯出場/代表46キャップ135得点)で、息子のロマンも19年W杯4試合に出場した。
ポリシーと思われるタトゥーが左脇腹に彫られており、漢字は「注定的亲戚」。中国語で前半3文字は「運命」、後半は「親戚」を意味する。
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コロナは代表選出にも影響
SOマチュー・ジャリベルは久々の代表入りを新型コロナウイルスに阻止された。
18年6nationsのアイルランド戦で代表デビューも、同年に古傷の左膝負傷で6カ月の長期離脱。本大会には早々に招集されたが、所属クラブでコロナの陽性者が出たため、一時代表を離脱していた。
CTB、WTBで活躍するジュリアン・デルブイは、自粛期間があったことで離脱期間のビハインドを最小限にとどめた。
19年12月初旬、練習中に太腿を負傷したが、コロナ禍の中でリハビリに励み、9月にリーグ復帰。代表入りにつなげた。"
また、WTBギャバン・ヴィリエールはコロナではないが、ケガに耐え抜いた苦労人だ。フランスの名門クラブ・トゥーロン移籍時はケガで万全な状態ではなく、さまざまな医師のもとを訪ね歩き、治療に励んだ。
人前で痛い素振りは見せず、家族ですらケガの深刻さに気づかなかったという。
フランスで夢をかなえた人/道に迷った人
フィジー出身のCTBヴィリミ・ヴァカタワは、大西洋を渡ってフランス代表入り。16年リオ五輪、19年W杯にも出場し、“フレンチ・ドリーム”をかなえた1人だ。
FBトマ・ラモスは、所属するクラブ・トゥールズで育った超地元民。しかし、ユース時代の地元民であるにも関わらず、初練習後の帰宅中に自分がどこにいるか分からなくなり、通りすがりの人に道を尋ねまくったことがある。
また、意外な特技を持つ選手も。WTBテディー・トマは、ラグビーのプロ選手になるまではサーフィンも本格的にやっていた。CTBアルチュール・ヴァンサンは地元のビジネススクールに通学しており、ビジネスに興味を持っている。
(mimiyori編集部)
※スコットランドーフランス戦のもようは、WOWOWで11月22日(日)深夜0時~放送予定。