受験生の諸君、準備はいいか。
12月に入り、年明けからはいよいよ受験シーズンが本格的に始まります。
今回のテーマは、「高校受験の極意」。
受験勉強のコツ、期間中のセルフコントロールなどについて、20代の都立西高OGがお届け。
後編は「カギはルーティーンづくりにあり」。
…といっても大したことは言えません。気晴らしにでも読んでいただけたら幸いです。
冬から始めるマイルーティーン
ルーティーンは、今から受験期間が終わるまで継続できるものを作ってほしい。
筆者の通っていた塾は、冬休みの講習中から受験が終わるまで、学校がない時は朝9時から夜10時過ぎまで授業(自習も含む)をしてくれる。そのため昼食はお弁当でも、夕食は衛生的に持ち込めず、コンビニに行ったり、近くのラーメン屋さんに行ったり、それぞれ思い思いの夕食時間を過ごす。
そんな中、筆者は1時間もない休み時間の中で、自転車に飛び乗り、帰宅し、家族と夕食を食べ、また自転車に飛び乗るという生活をしていた。
1日中塾にこもり、暖房でボーっとしがちな頭が、自転車をこぐとスッキリして、気持ちもリフレッシュできる。
おすすめの応援歌は「R.Y.U.S.E.I.」⁈
筆者は帰ってきた瞬間から、三代目 J Soul BrothersのライブDVDを流し、母が準備してくれていた夕食を食べていた。
その時の気分で好きな曲から聞くこともあったが、たいてい1曲目から流して、3~4曲目あたりに、夕食を食べ終わって、歯磨きをしながらディスクを入れ替えて、「君の瞳に恋してる-Can't Take My Eyes Off You-」を聞く。
そして最後の最後、あのランニングマンのダンスで有名な「R.Y.U.S.E.I.」を、ガンガン掛けながら、出発する。
「人生一度きり DREAM つかみたいから今 OOH OOH!SAY IT NOW, OOH OOH!」
今、歌詞を振り返ってみると、なんとなく受験生への応援歌と言っても過言ではない(?)
とにかく気分を上げて、再び戦場(塾)に向かうのが大切なのだ。
ルーティーンが平常心につながる
これをルーティーン化したことで、私立の一般受験が本格化する2月中旬、気持ちの整理がつきやすかった。
2月は私立の入試を受けて、でも都立の準備もしなければいけない時期。筆者は、受験会場の空気に慣れるためにも、併願の私立校以外に何校か受験した。それは良くも悪くも精神状態を不安定にさせる。手応えがあった時は、満足感で勉強が手につかなくなり、反対に緊張でやらかした時には、不安に押しつぶされる。
でも、冬休みから、過去問を解いて、復習して、夕食を食べて、また塾で勉強していたのと同じように、入試を受けて、復習して、夕食を食べて、また塾で都立の勉強をする。
試験を受けていた場所が塾か高校かの違いだけで、他はいつも通り生活することで平常心で受験本番に臨めるのだ。
筆者は、過去問や模試の出来から合格するだろうと言われていた1校の入試で、なぜか頭が真っ白になり(本当に真っ白になるんです)、ひどい結果に終わった。
同級生たち皆が解けていた問題が、全く解けていなかったのだ。自分は本番に弱いんだ…と、帰宅中の自転車でちょっぴり涙を流したが、温かい夕食を食べて、ライブを見ていたら、何を悩んでいたのかを忘れてしまった。
塾に着くと、筆者がしょげているだろうと思って、筆者の好きなジュースを片手に何かいい言葉をかけようと意気込む先生と遭遇。いつも通りノリノリで帰ってきた私に、拍子抜けした先生の顔と優しさが、また元気をくれた。
絶対大丈夫!がんばれ受験生!
こんな感じで、頑張った日の夜はコンビニでデザートを買うでも、つらい時は激辛ラーメンを食べるでも、何かルーティーンを作っておくことで、気持ちのメリハリがつく。ご家族は、特別な言葉をかけるのではなく、一緒に夕食を食べたり、ちょっと話を聞いたり、いつも通りにしていてくれるだけで子どもたちのパワーになるのだ。
長い長い受験期間もいつかは終わる。あとひと踏ん張り、ふた踏ん張り、み踏ん張り(?)。君たちなら、絶対大丈夫!がんばれ受験生!
(つづく=mimiyori編集部・五島由紀子)
※筆者は地元の小規模塾通いで、大手塾ではないため、セオリーとずれている部分もあるかもしれません。