【行ったつもりシリーズ】東京の花見スポット サイクリングで1日何カ所回れるか?(前半戦)

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蘆花恒春園では1997年に長野県高遠町(現伊那市)から贈られたという高遠小彼岸桜が満開。菜の花畑とのコラボも良い (撮影:光石達哉)

海外、国内へ取材に行くと、その国、土地ならではの特色や意外なヒト・コト・モノに出会う。取材陣が実際に足を運び、体験した海外&国内のプチ情報を紹介する。

2020年は暖冬の影響で桜の開花は早かったものの、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、花見をしながらの宴会などは自粛が求められている。自粛前、文字通り「花を見るだけ」でちょっとでも花見を楽しめないかとロードバイクでサイクリングしながら、都内の花見スポットを巡ってみることにした。

1人のサイクリングであれば、他人と近づく機会や1カ所の滞在時間も短くなるため感染リスクも低いだろうし、今は外出自粛が求められる中、読んでいる方にちょっとでもお花見気分をおすそ分けできればと思う。

※なお、今回は全国のおでかけスポットが掲載されているサイト「ウォーカープラス」の「2020年版全国お花見ガイド」を参考にさせていただきました。都道府県ごとに花見スポットの情報が網羅されているほか、見どころやアクセス情報、五分咲き、満開などの開花状況の情報も満載。以前からよく読んでいます。このページには東京都内だけで100のお花見スポットが掲載され、そのうち23区内のスポットは74カ所で、これを1日で何カ所回れるかという挑戦を個人的にしているという企画です。

 

 

 

スタートから桜と菜の花の競演

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蘆花恒春園からスタート。公園の中はロードバイクを押して歩いてお花見(撮影:光石達哉)

平日、朝8時半ごろに自宅近くの蘆花恒春園からスタート。ここには「高遠小彼岸桜(タカトオコヒガンザクラ)」という桜があり、ソメイヨシノより濃いピンクの花を咲かせている。すぐそばの菜の花畑の黄色と空の青色のコントラストが、とてもきれい。のっけから、いいスタートが切れた。

スマホで写真を数枚撮って、続いては砧公園へ。環八を使えば1本道だが、交通量が多いので裏道を繋いで南へ。入り口が分からなくて行き過ぎてしまい、都内のロードバイク乗りの間ではちょっと有名な激坂「岡本三丁目の坂」を上って引き返すはめになった。

ようやく入り口を見つけて公園内のサイクリングロードを走り、桜の咲いている広場へ。まだ満開までは数日ありそうだ。入り口には宴会自粛の立て看板も立っていた。

世田谷を制覇して目黒川へ

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目黒川を覆うように桜の枝が伸びる景色は、東京の風物詩のひとつ(撮影:光石達哉)

砧公園を出て、今度は東へ。この日は青空が広がる良い天気だったが、冬に逆戻りしたような寒さ。おまけに風が強く、ときどき自転車ごとあおられそうになった。なんとか安全運転で駒沢オリンピック公園へ到着。まだつぼみの木が多く、公園内を1周しながら咲いている木を探す。この日はまだ、園内をジョギングや散歩している人の数も多く見られた。  

続いて、すぐ近くにある呑川緑道へ。これまでの大きな公園と違い、歩道の両脇に桜が咲いている静かなところだ。これで世田谷区内の4カ所のスポットはすべて制覇。緑道沿いの道を抜けて再び駒沢通りに戻り、また東へ向かう。

中目黒駅のそばの目黒川に到着。川沿いにはおしゃれなカフェやレストランが並び、都内でも有数のおしゃれ花見スポットだ。以前来た時は、押し合いへし合いの混雑ぶりだったが、まだ満開じゃないからか、外出を控えているせいかそれほどの人混みではない。それでも見物に来ている人たちは、写真を撮ったりしながら思い思いに楽しんでいた。

この先のルートはノープランだったが、サイトをあらためて見て六本木方面へ向かうことに。途中、渋谷駅のそばを通ったので、桜丘町さくら坂へ。両サイドにビルが並ぶ一方通行の細い坂に桜並木がある。この辺の商店街で何らかの企画をしているのか、桜まつりと書かれた提灯やのぼりも道端に並んでいた。

六本木には桜のトンネル

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東京ミッドタウン。駐車場へと続く道が桜のトンネルになっていた。歩道橋からの景色も良さそう(撮影:光石達哉)

次は六本木通りを東へ進んで、六本木ヒルズへ。すでに午前11時を過ぎており、近くのコンビニでパンとコーヒーを買って、ちょっと遅い朝ごはんを済ませる。六本木ヒルズの毛利庭園は意外とこじんまりとした印象だったが、ヒルズやテレビ朝日のビルに囲まれた庭園は、まさに都会の中のオアシスという感じだ。  

六本木周辺は、お花見の入れ食いスポットの1つ。次に訪れた東京ミッドタウンは目と鼻の先だ。ビルの北側の道路沿いは見事な桜のトンネルになっていた。次はアークヒルズへ。ビルの脇にあるスペイン大使館に向かう坂の両サイドに、桜並木が連なっている。

桜と東京タワー

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芝公園。まだ咲いている木は少なかったが、枝越しの東京タワーをパチリ(撮影:光石達哉)

この後、西の赤坂方面に戻ろうと思ったが、六本木通りは自転車で横断できるポイントが少ないため、そのまま東へ。たどり着いた場所は芝公園。桜はまだ三分~五分咲きぐらいだったが、桜越しに東京タワーの写真を撮ることができた。

ちょうど近くの小学校で卒業式が終わったタイミングで、お母さんと男の子に声を掛けられ、桜と東京タワーを入れて記念写真を撮ってあげた。卒業式もできなかった子が多いと聞く中、ちょっとでも思い出作りのお手伝いをできたかな。  

次は、すぐ隣の増上寺へ。東京タワーと本堂を背景に枝垂桜が咲いていた。ひとまず前半戦はここまで。時間は正午過ぎ、ここまで30キロほど走行して11カ所を制覇。

前半戦ルート
①蘆花恒春園→②砧公園→③駒沢オリンピック公園→④呑川緑道→⑤目黒川→⑥桜丘町さくら坂→⑦毛利庭園→⑧東京ミッドタウン→⑨アークヒルズ→⑩芝公園→⑪増上寺

さて、この後は何カ所回れるのか? 今は平日も外出自粛だが、自粛前に撮りためておいた後半戦もよかったらお楽しみに!(光石 達哉)

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砧公園の広場には大ぶりの桜の木が並ぶ。入り口には宴会自粛の立て看板が(撮影:光石達哉)

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呑川緑道は小さな花見スポットだけど、満開になると桜のトンネルがきれい(撮影:光石達哉)

 

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六本木ヒルズの真下にある毛利庭園。天気もよくて青空に桜の花びらが映える(撮影:光石達哉)