五輪金メダリスト連載

【連載「生きる理由」100】柔道金メダリスト・内柴正人氏 「熊本に道場をつくった話」~道場開設前夜

生まれ育った熊本の地を見渡す内柴正人氏(写真:本人提供) 2004年アテネ、08年北京五輪柔道男子66キロ級を連覇した内柴正人氏は現在、熊本県内の温浴施設でマネジャーを務めている。18年からキルギス共和国の柔道総監督に就任し、19年秋に帰国した後は柔術…

【連載「生きる理由」99】柔道金メダリスト・内柴正人氏 「1度目の金メダル後に勝てなくなった話」④~ゾーンは努力の詰まったまぐれ

内柴正人氏は熊本県内の温浴施設でマネジャーとして勤務している(写真:本人提供) 2004年アテネ、08年北京五輪柔道男子66キロ級を連覇した内柴正人氏は現在、熊本県内の温浴施設でマネジャーを務めている。18年からキルギス共和国の柔道総監督に就任し、19…

【五輪金メダリスト連載】後にも先にも彼1人~レスリング日本男子初の五輪連覇 フリーバンタム級・上武洋二郎

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 度重なる幸運も、天からの贈り物か。 1964年東京五輪レスリングのフリーバンダム級で金メダルを獲得した上武洋次郎は、続く68年のメキシコシティー大会でも脱臼しながら連覇を成し遂げた。オリンピック日本男子…

【五輪金メダリスト連載】栄光の52キロ級! 旭川・中大・自衛隊…エリート街道を歩んだ王者の苦労~1968年メキシコシティー五輪レスリング・中田茂男

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 極限状態を乗り越え、真の世界王者に輝いた。 1968年メキシコシティー五輪・レスリングフリーフライ級で、中田茂男は金メダルを獲得した。64年東京五輪・同級で金メダルを獲得した吉田義勝との代表争いを制し、…

【五輪金メダリスト連載】4年越し 悲願の五輪でゴールドラッシュ!1日3個の猛者~1968年メキシコシティー五輪体操・中山彰規

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 1964年東京五輪に出場できなかった無念を晴らした。 1968年メキシコシティー五輪で初出場した中山彰規は、体操の種目別つり輪・平行棒・鉄棒で金メダルを獲得した。団体で勝ち取った金メダルと合わせて金メダル…

【五輪金メダリスト連載】劇的逆転勝利!初出場で3つの金メダルを獲得~1968年メキシコシティー五輪体操・加藤澤男

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 五輪・体操個人総合2連覇の偉業を達成した選手は、世界に4人しかいない。 1968年メキシコシティー五輪で、加藤澤男は個人総合とゆかで金メダルを獲得した。 団体でも金メダルに貢献した加藤は、以降五輪に3大会…

【五輪金メダリスト連載】団体3連覇!主将・遠藤と5人の新戦力でつかんだ金メダル~1968年メキシコシティー五輪・体操男子団体

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 初舞台で結果を残す人々の強さを思い知る。 1968年メキシコシティー五輪・体操男子団体で、日本は金メダルを獲得した。 1964年東京五輪で金メダルを獲得し、日本のお家芸と世界に知らしめてから4年。 東京大会…

【五輪金メダリスト連載】打倒ヘーシンクはついに叶わず 失意の金メダリスト~1964年東京五輪柔道重量級・猪熊功

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 柔道は日本を勇気づける。 1964年東京五輪・柔道重量級、猪熊功は金メダルを獲得した。 88キロの猪熊が100キロ以上ある大男たちを次々と倒す姿に、日本中が熱狂した。 ただ、どうしても対戦したかった無差別級…

【五輪金メダリスト連載】無差別でも勝ってこそ昭和の三四郎!白鵬も目指した理念「後の先」の提唱者~1964年東京五輪柔道中量級・岡野功

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 昭和の三四郎・平成の三四郎共に、柔道人気を不動のものにした超人だった。 1964年東京五輪・柔道中量級で岡野功は金メダルを獲得した。 20歳で五輪金メダルを獲得してからも、65年世界選手権、67年全日本選手…

【五輪金メダリスト連載】五輪に好かれた男!日本柔道界初の金メダリスト・審判としても出場~1964年東京五輪柔道軽量級・中谷雄英

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 本柔道界初の五輪金メダルが、五輪・柔道競技の金メダル第1号でもあった。 1964年東京五輪・柔道軽量級で、中谷雄英は金メダルを獲得した。 東京大会は、柔道が初めて正式競技になった年。さらに、軽量級・中量…

【五輪金メダリスト連載】日本第1号は〇〇〇で“脳トレ”をした~1928年アムステルダム五輪陸上競技 ・織田幹雄

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) メダルの数だけ、超人たちのドラマがある。2016年リオ五輪までに日本が夏季大会で獲得した金メダルの総数は142個。本コラムでは、日本五輪史上初の金メダリストとなった陸上三段跳びの織田幹雄から、日本バドミ…

【五輪金メダリスト連載】1日2万メートルを目標に泳いだ~1936年ベルリン五輪競泳 前畑秀子

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真・丸井 乙生) メダルの数だけ、超人たちのドラマがある。 2016年リオ五輪までに日本が夏季大会で獲得した金メダルの総数は142個。本コラムでは、日本五輪史上初の金メダリストとなった陸上三段跳びの織田幹雄から、日本バド…

【五輪金メダリスト連載】「打たせずに打つ」日本ボクシング界最初の金メダリスト~1964年東京五輪ボクシング・桜井孝雄

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 1964年東京五輪の金メダル第1号になれるのはこの男1人しかいない。 1964年東京五輪、桜井孝雄はボクシングバンダム級で金メダルを獲得した。 その後2012年ロンドン五輪で、村田諒太がミドル級で金メダルを獲得…

【五輪金メダリスト連載】虚弱体質に悩まされた男の運命の出合い!柔道からレスリングへ~1964年東京五輪レスリング・市口政光

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 実績ゼロの柔道からレスリングへの転向が、運命を変えた。 1964年東京五輪で、レスリング・グレコローマンスタイル・バンタム級の金メダリストに輝いた市口政光は、当時では珍しいサラリーマン・アスリートだっ…

【五輪金メダリスト連載】初代アニマル・霊長類最強と呼ばれた男~1964年東京五輪レスリング・渡辺長武

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) “初代アニマル”は70代になってもアニマルだった。 1964年東京五輪・レスリングフリー・フェザー級で渡辺長武は圧勝し世界一に輝いた。 「ワイルド・アニマル」や「スイス・ウォッチ」との異名も取った元祖・霊…

【五輪金メダリスト連載】「八田イズム」×「科学」日本レスリング界の功労者~1964年東京五輪レスリング・花原勉

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 「人間は五感からの情報により次の行動を決める。この決断が早ければ早いほど人より有意に立つことができる」 日本レスリング界発展の功労者、花原勉の言葉だ。 大学入学時に柔道からレスリングに転向。 そして…

【五輪金メダリスト連載】元祖”金メダルをなくした男”はライオンとにらめっこしていた⁉~1964年東京五輪レスリング・吉田義勝

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 金メダル“獲得”と“紛失”の2つの偉業を成し遂げた。 1964年東京五輪・レスリングフリー・フライ級で、吉田義勝は金メダルを獲得した。しかし、栄光の金メダルは予想外の旅に出ることになる。なんと吉田が電車の…

【五輪金メダリスト連載】留学と脱臼を乗り越え金メダル!日本人男子レスラー唯一の五輪連覇を達成~1964年東京五輪レスリング・上武洋次郎

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 気合と根性と頭脳はいつの時代も最強である。 レスリング界きっての頭脳派・上武洋次郎は、1964年東京五輪・レスリングフリー・バンタム級で金メダルを獲得した。 62年秋からの米国での武者修行を経て、五輪・…

【五輪金メダリスト連載】「ヤマシタ跳び」の生みの親 白井健三の先輩~1964年東京五輪体操・山下治廣

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 「元祖ヤマシタ跳び」には「新ヤマシタ跳び」で対抗だ。 1964年東京五輪、体操跳馬の山下治廣は“秘策”で金メダルを獲得した。62年の世界選手権でお披露目していた「元祖ヤマシタ跳び」を海外選手がまねしてくる…

【五輪金メダリスト連載】「美しい体操」を追究!今なお体操ニッポンに受け継がれる信念~1964年東京五輪体操・遠藤幸雄

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 「体操は美しくないといけない」ーー。 遠藤幸雄。その信念と、1964年の東京五輪で残した輝かしい功績が、今なお続く「体操王国・日本」を支えているといっても過言ではない。 そして、2021年の東京。彼は再び…

【五輪金メダリスト連載】最年少24歳がチームを救う!57年越し80歳で聖火リレーに参加~1964年東京五輪体操・早田卓次

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 今回は聖火リレーで参加した。 1964年東京五輪に初出場・男子体操チーム最年少ながら、体操・つり輪で金メダルを獲得した早田卓次は2021年4月、故郷・和歌山県の聖火リレーのスタートを切った。 80歳を迎えコロ…

【五輪金メダリスト連載】ソ連にリベンジ!時代遅れから体操王国へ~1960年ローマ五輪・体操男子団体

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 「時代遅れ」と言われた日本の逆襲が始まった。 1960年ローマ五輪で、体操男子団体は4年越しの悲願の金メダルを獲得した。 56年のメルボルン五輪では、1.85点に泣き銀メダル止まりであった。 しかし、竹本正男…

【五輪金メダリスト連載】金メダル3個で銅像ができた!「鬼に金棒、小野に〇〇」~1960年ローマ五輪体操・小野喬

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 日本体操男子のエースが、3冠を達成した。 1960年ローマ五輪で、小野喬は、体操男子団体で悲願の金メダルを獲得、鉄棒で連覇、跳馬でも接戦の末金メダルを獲得し、3つの金メダルを日本に持ち帰った。 団体の…

【五輪金メダリスト連載】片手倒立に体操に全てを捧げた男!日本初両親&子供で五輪メダリストに~1960年ローマ五輪体操・相原信行

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) メルボルン五輪の雪辱を2つ同時に果たすこととなった。 1960年ローマ五輪・体操男子団体で悲願の金メダルを獲得した後、挑んだ個人・徒手(ゆか運動)でも、相原信行は見事2個目の金メダルを獲得した。 56年…

【五輪金メダリスト連載】海パンでレスリング!北海道増毛から世界一へ~1956年メルボルン五輪レスリング 池田三男

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 極寒の地・北海道で鍛錬した肉体で、世界を圧倒した。 1956年メルボルン五輪の金メダル第1号となったのは、レスリングフリースタイル・ウェルター級の池田三男だった。その数時間後には、笹原正三もフェザー級…

【五輪金メダリスト連載※再掲】「三四郎」が見せた生きざま~1992年バルセロナ五輪柔道71キロ以下級・古賀稔彦

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 21年3月24日午前、1992年バルセロナ五輪柔道男子で金メダルを獲得した古賀稔彦さんが亡くなったというニュース速報が流れた。享年53歳。早すぎる死だった。 古賀さんの偉業を偲び、以前掲載した「五輪金メダリ…

【五輪金メダリスト連載】最後の潜水泳法~1956年メルボルン五輪競泳200メートル平泳ぎ 古川勝

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 米・原子力潜水艦ばりの潜水力で、世界のルールをも変えてしまった。 古川勝は1956年メルボルン・ストックホルム五輪競泳200メートル平泳ぎを潜水泳法で制し、戦後初の金メダルを日本水泳界にもたらした。 その…

【五輪金メダリスト連載】優勝シーンの「肩車」元祖~1956年メルボルン五輪レスリング フェザー級 笹原正三

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 必殺技「また裂き」を武器に、201連勝目をあげた。 笹原正三は、1956年メルボルン五輪レスリングフリースタイル・フェザー級で金メダルを獲得した。開会式では旗手を務め、引退後もレスリング協会の会長を務め…

【五輪金メダリスト連載】金期待の直前種目で全滅…リベンジの頂点~1936年ベルリン五輪競泳800メートル自由形リレー

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 自らの世界記録は自ら塗り替えるためにある。 1936年ベルリン五輪・競泳800メートル自由形リレーで、日本は32年ロス五輪で自らマークした世界新記録を7秒近く更新し、2大会連続の金メダルに輝いた。 ロス五輪…

【五輪金メダリスト連載】日本男子最後の自由形金メダリスト 1936年ベルリン五輪競泳1500メートル 寺田登

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 1936年ベルリン五輪・競泳1500メートル自由形で、寺田登は2位に20秒近い差をつけて圧勝、金メダルを獲得した。身長163センチのずんぐり体型で、海外の選手らを抑え圧勝する姿に、日本人は興奮したに違いない。 …

【五輪金メダリスト連載】2日前のメンバー変更で金~1932年ロス五輪競泳800mリレー:宮崎・遊佐・豊田・横山

三重・伊勢神宮の日本国旗(写真:丸井 乙生) 米国の追随を許さなかった力強い競泳ニッポンに、日本中が酔いしれた。 1932年ロサンゼルス五輪競泳800メートルリレーで、日本は五輪新・世界新記録を更新し優勝を果たした。 代役で出場した宮崎康二、研究熱心…