まずは奥多摩湖までサイクリング
以前紹介した甲武トンネルの次に北にある山梨県との県境となると、奥多摩湖の周辺となる。甲武トンネルからは、北西に13~14kmほどの直線距離だ。
そこに至るまでは、まずは青梅街道を西へ進み、奥多摩町へ入る。JR鳩ノ巣駅の手前で左に曲がり、数年前に新しくできたバイパス「多摩川南岸道路」へ。こんな山奥にバイパスは必要かなと思っていたが、この日は8月末の週末、しかも今年は近場でレジャーを楽しむ人が多いのか、クルマもかなり多かったので、渋滞解消に効果があったようだ。ちなみに、まっすぐ青梅街道を進めば東京本土で一番西にある奥多摩駅の近くまで行ける。
この多摩川南岸道路は、2本で3km超はある長いトンネルが特徴。夏場はトンネルの中は涼しくて走りやすいが、この日は横をクルマがバンバン通るので違う意味でヒヤヒヤ。
奥多摩駅のちょっと先で約5kmのバイパスは終わり、再び青梅街道に合流。ここから奥多摩湖までは上り坂だ。道幅も狭くて、細かいコーナーやトンネルも多いので注意しながら行く。5kmほど行くと、奥多摩湖の端っこにある小河内ダムに到着だ。
湖面に板が並んでいる浮橋 ちょっと怖い?
ここからは湖の北岸に沿って進む。道も平たんになり、標高500mちょっとの湖面の高さとほぼ一緒のまま続いている。赤く塗られた峰谷橋を渡って小さなトンネルを抜けた先、湖面に板が並べられていて、反対側まで続いている。これは浮橋といって、登山客などが向こう岸に渡るために利用しているらしい。渡ったことはないが、ちょっとスリルがありそうだ。
その先の丁字路を左折して青梅街道をいったん離れ、国道139号に入り、クリーム色の深山橋を渡る。さらにその先を左折してグレーの橋を渡ると「奥多摩周遊道路」になり、これを30kmほど走れば甲武トンネルへも通じている。が、今回はこの139号をそのまま真っすぐ行く。
山梨県との県境は何もない山の中
左側に見えていた奥多摩湖も細くなって、小菅川という支流のひとつになる。2kmほど進むと、今回の目的地である山梨県小菅村との県境だ。周囲は、観光案内の看板があるぐらいで何もない山の中だ。
この近くにはもう1ヵ所、山梨県との県境があるので来た道を戻り、クリーム色の深山橋を再び渡って左折、青梅街道へ入る。先ほどの道よりも開けていて、民家やちょっとした集落もある。
東京本土で最も西にある飲食店「鳥勝」や新たな浮橋もあり、観光客の姿も多い。その先の薄いグリーンの鴨沢橋の上が、山梨県との県境だ。
匂いにつられて買ってしまうアメリカンドッグと「わさびジェラート」
帰りは再び小河内ダムの方へ。ダムのちょっと奥にある駐車場には、昔ながらの売店が並んでいる。ここに来ると、売店で売っているアメリカンドッグの甘い油のにおいにいつも引き寄せられてしまう。久しぶりに来たら「わさびジェラート」なるものも売っていたので、一緒に買ってみた。水がきれいな奥多摩は、わさびの産地としても有名だ。妙な食い合わせだけど、それぞれおいしかったので満足、満足。
(光石 達哉)