東京パラリンピックは1年延期されたが、21年8月24日に開幕することが決まった。オリンピック競技は知っているけれど、パラリンピック競技はよく分からない……という人も多いかもしれない。この連載「パラQ&A」は各競技について、見どころをクイズ形式で紹介する。今回はバドミントンに関するクイズを出題。五輪ではおなじみの競技だが、パラリンピックでは21年の東京大会から正式競技として行われる。本番までに知っておきたいパラバドミントンならではのルールを紹介。
- Q.パラバドミントンのクラスはいくつに分けられている?
- Q.スピードがある競技。コートの広さは?
- Q.車いす選手がシャトルを打つ時のルールは?
- Q. 転倒を防ぐため競技用車いすに取り付けられているものは?
- Q.ダブルスの組み合わせで実現できない組み合わせは?
Q.パラバドミントンのクラスはいくつに分けられている?
- ①2クラス
- ②4クラス
- ③6クラス
③6クラス
クラスは大きく分けて車いすと立位、障がいの程度によってさらに分けられ、車いすが2クラス、立位が4クラス。19年世界選手権では車いすWH1クラスの女子シングルスで里見紗李奈選手が初出場で優勝。競技歴2年半で、パラリンピック「初代女王」へ名乗りを上げた。
Q.スピードがある競技。コートの広さは?
- ①通常の倍の広さ
- ②通常の半分の広さ
- ③通常と変わらない
②通常の半分の広さ
車いすカテゴリーのシングルスは、通常のコートの半分の広さで行われる。ネットの高さは通常のバドミントンと同じ。立位のSL3クラスは(下肢障がい・重度)シングルスが通常の半分、それ以外は通常の広さ。同クラスの男子シングルスで日本選手権5連覇中の藤原大輔選手は、競技用の義足をつけてプレー。大学の卒論では「義足におけるフットワーク」をテーマに効率の良い動きを研究した。
Q.車いす選手がシャトルを打つ時のルールは?
- ①胴体の一部が車いすと接していなければならない
- ②体を後ろに反らしてはいけない
- ③車いすを動かしながら打ってはいけない
①胴体の一部が車いすと接していなければならない
車いすのクラスでは、シャトルを打つ瞬間に胴体の一部が車いすと接していなければならない。腹筋が使えるWH2クラスの選手は、前後に体を動かして広い範囲でラケットを動かすことができるため、車いすの背もたれは体を後ろに反らして打ち返すことを想定し、競技の邪魔にならない高さに設定。
Q. 転倒を防ぐため競技用車いすに取り付けられているものは?
- ①ブレーキ
- ②バンパー
- ③キャスター
③キャスター
背面に身体をそらして打つ際、後ろに転倒しないように2つのキャスターを取り付けて体勢を安定させる。車いすバスケットボールなどと異なり、選手どうしの接触はないためバンパーは不要。軽量化と素早い反応を実現させるための工夫が施されている。
Q.ダブルスの組み合わせで実現できない組み合わせは?
- ①WH1クラス(車いす・重度)の選手同士
- ②WH2クラス(車いす・軽度)の選手同士
- ③SL3クラス(立位・下肢障がい重度)とSL4(立位・下肢障がい軽度)の選手同士
②WH2クラス(車いす・軽度)の選手同士
2選手の組合せは、クラスによって決まっていて、各クラスの数字を足した合計に上限が定められている。車いす(WH1、WH2)の男子、女子、ミックスは3ポイントまで。よってWH2クラスの選手同士でペアは組めない。女子ダブルスで金メダルが期待される里見紗李奈・山崎悠麻両選手のペアは、WH1とWH2の選手。
(mimiyori編集部)