【ラグビー】オータム・ネーションズカップ~フランス代表のプチ情報FW編 格闘技出身の選手多数

=写真:wavebreakmedia PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージ

コロナ禍と闘いながら、オータム・ネーションズカップが開催されている=写真:wavebreakmedia PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージ

ラグビー欧州6カ国対抗戦「6nations」の参加6カ国にフィジー、ジョージアが加わった8カ国対抗戦「オータム・ネーションズカップ」。第2節スコットランドーフランス戦は、11月22日(現地時間)に行われる。

フランスは第1節、対戦予定だったフィジー代表に新型コロナウイルス陽性者が複数出たことにより、試合は中止になった。初戦となる第2節に向けて、腕をぶしている。

今回はフランス代表のFWについて選手たちの横顔をご紹介。

 

 

PR/HO:格闘技出身のラガーマンたち

柔道、キックボクシング、テコンドー。

1列目には幼少時代、ラグビー以外のスポーツに精を出していた選手が多い。

 

19年W杯代表のPRデンバ・バンバは兄の影響で柔道を始めた。柔道が盛んなお国柄の中、14歳の時に国内でなんと年代別チャンピオンに輝いた。そのわずか半年後にラグビーへ転向した。

 

HOカミーユ・シャは、男性化粧品の広告に登場したイケメン。11歳の時にキックボクシングの年代別国内チャンピオンに輝いた経験を持つ。太い首がチャームポイントだ。

 

元代表スリマニの後継者として期待されているPRモアメド・アウアは、15歳でラグビーを始めるまでテコンドーをやっていた。

 

PR/HO:ゴルフからラグビーへ

伝統ある名門ラシン所属のHOテディー・ボビニは、15歳頃にラグビーを始めるまで、サッカー、テニス、ゴルフをしていた。

特にゴルフが得意だったというが、年上の選手とプレーすることが楽しめなくなり、祖父パトリック・セリアの影響でラグビーを始めた。祖父はラシンが90年にフランス王者になった時の主将だった。

 

幼い頃からラグビー一筋だった選手もいる。

20年2月に代表デビューを果たしたPRジャン=バティスト・グロは、10歳の時には小さなクラブでラグビーを始めていた。 

 

PR/HO:トゥールーズ3人組はケガから気迫の復活

1列目のトゥールーズ所属3選手は皆、大きなけがから復活した経験を持つ。

 

09年にトレセン入りして以来、トゥールーズひとすじのPRシリル・バイユは、2度の大ケガに悩まされながらも、18-19年シーズンにブレーク。19年W杯代表に選出され、4試合に出場した。

 

07年にトゥールーズのトレセンに参加し、13年にトップデビューしたPRドリアン・アルデゲリは、19年6nationsで代表に選出された。その最終戦となったイタリア戦で膝十字じん帯断裂の大けがを負ったものの、20年6nationsで再び代表入りを果たしている。

 

弟ギロームもトゥールーズに所属するHOジュリアン・マルシャンは、19年2月のウェールズ戦で6nationsデビューを果たしたが、同試合でひざのじん帯を損傷。19年W杯の代表入りを逃した。

 

 

LO:華麗なるラグビー一族

2列目には、1列目と打って変わり、ラガーマン一家に生まれ、早々に活躍したエリートたちが並ぶ。

 

ボルドー・ベルグの中心選手シリル・カゾーは、父が代表を務めるクラブでラグビーを始めた。 

LOロマン・タオフィフェヌアも、父はFCグルノーブルの元選手。兄弟2人もラグビー選手だ。幼少時は父のプレー姿を見て育ち、4歳からラグビーを始めた。

 

また、フランスの”黄金世代”の1人、キリアン・ジェラシは6、7歳の頃にラグビーボールに初めて触り、同時期に初めてラグビーの試合を見たという。今では、TOP14でも名うてのタックラーだ。

 

LO:南ア出身 フランスに恋をした/フランスで激ヤセした

2列目の南アフリカ出身の2選手は、フランスを愛し、フランスの一員になるために努力を重ねた男たちだ。

 

2列目以降の万能選手、ベルナール・ルルーは母国の強豪ライオンズとプロ契約する前夜に、ラシンから誘われて渡仏した。

ラグビーだけでなく、文化と環境にもほれ込んでそのままラシン入り。

13年6月のNZ戦でフランス代表デビューを果たし、15、19年W杯にも出場した。

 

LOポール・ヴィレムサは19年6nationsウェールズ戦でフランス代表デビュー。規定の居住年数を満たすと、代表入りをモチベーションに、18年夏から19年時点で12キロの減量に成功した。

 

 

3列目:キャプテンシーの塊がゴロゴロ

3列目には、キャプテンシーを備えた頼もしい選手たちが居並ぶ。

 

19年W杯全3試合先発出場のシャルル・オリヴォンは、現代表の主将。18-19季の代表プレマッチで主将を任され、言動をするかをHCに“テスト”されていた。故障を抱えがちだが、そのたびに克服する姿が尊敬されている。

 

19年W杯メンバーのグレゴリー・アルドリットは、18-19季に所属のラ・ロシェルで大ブレークし、新主将に就任した。

 

また、フランス代表の未来を担う選手として期待されているコンビがいる。

20年6nationsのウェールズ戦で代表デビューを飾ったディラン・クラタンは、17年6月のU20世界選手権で活躍した。

同じく 20年6nationsのイングランド戦でデビューしたキャメロン・ウォキ ウォキは、地元紙で「もしもラグビー界にオスカー賞があったなら、“最も成長した選手賞”にノミネートされるだろう」と報道されるほど期待されている。

 

一方、久々の代表入りも。アントニー・ジェロンシュはデビュー戦となった17年11月ニュージーランド戦以来長らく声がかからなかった。ケガに泣かされた選手であり、今後の巻き返しに注目される。

 

 (mimiyori編集部)

  

※スコットランドーフランス戦のもようは、WOWOWで11月22日(日)深夜0時~放送予定。

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