【ラグビー】オータム・ネーションズカップ=ウェールズVSジョージア出陣情報~観戦前におさえておきたい5つのこと

(写真:ロイター/アフロ)

ジョージア代表ベガ・ゴルガゼ(中央)。初戦イングランドでは零封だったたけに、次戦に向けて気合を入れている(写真:ロイター/アフロ)

ラグビー欧州6カ国対抗戦「6nations」の参加6カ国にフィジー、ジョージアが加わった8カ国対抗戦「オータム・ネーションズカップ」。第2節ウェールズージョージア戦は、11月21日(現地時間)に行われる。

今回はウェールズ、ジョージアの2カ国について、闘いを直前に控えた出陣情報「観戦前に知っておきたい5つのこと」をご紹介。

 

 

ウェールズ:ピバックHCが解任危機

ウェールズのウェイン・ピバックヘッドコーチが、解任の危機に立たされている。

 

前節はアイルランドに敗れて6連敗。20年2月の6nationsイタリア戦で1勝したのを最後にまったく勝てていない。英BBCなど地元メディアが連日、19年W杯後から指揮を執るピバックHCを批判する報道を加熱させている。

 

地元メディア「ウェールズ・オンライン」によると、主力のジョナサン・デイビーズは一連の報道に対して「ピバックはいいコーチだよ。経験も実績もある。今はたまたま(選手の)オプションが少ないだけ。人を批判するのは簡単だが、自分はそうしたくない」と同HCを擁護するコメントをしている。

 

ウェールズ:レジェンド一家の孫・元イングランド代表がデビューへ

レジェンド一家の孫であるFLジェームズ・ボサム、異色の経歴を持つ新人のジョニー・ウィリアムズがジョージア戦でスタメン代表デビューを果たす。

 

ボサムの祖父は英国では知らない人がいないほどの超有名人。現在63歳のイアン・ボサム氏は1977~92年に英国のメジャースポーツであるクリケットで世界的に活躍したレジェンドで、英国王室より男爵の称号が与えられている。

また、父親リアム・ボサム氏はウェールズのカーディフのウイングとして活躍した元ラグビー選手。ジェームズは、父親のカーディフ時代に誕生し、その後、家族で移住したイングランドで育ったが、自身は「ウェールズ人」と認識して成長したという。

 

ウィリアムズは元イングランド代表という経歴を持つ異例の新人。イングランドの出身で、16年のジュニアW杯ではイングランドのU20代表として活躍した。

 

19年5月にはイングランド代表にも初めて選ばれ、バーバリアンズ戦に出場した。この試合は非公式だったため、キャップにはカウントされていない。この試合後、ステージ2の精巣がんであることが発覚して入院した。

 

19年W杯日本大会は病院のベッドでテレビ観戦した。当時、抗がん剤治療の副作用で頭髪が抜け落ちたことが傷心に追い打ちをかけたという。

 

英BBCによると、大病を克服してのデビュー戦を控え「(闘病中は)つらいことが多かったけど、こうして戻ってくることができた。自分の国を代表する準備はできている」と張り切っている。

 

ウェールズ:SNSで話題沸騰 ハーフペニーの前歯がない!

前節アイルランド戦では、ウェールズのFBリー・ハーフペニ―がSNS上をにぎわせた。

 

話題はラグビーに関するものではなく「歯」。試合前のアンセム斉唱の際、アップで画面に映ったハーフペニーの前歯がない、とサポーターの間で大騒ぎになり、「ウェールズ・オンライン」によると、ツイッターには「歯はどうした?」「どこかに前歯を置き忘れてきたのか?」などの書き込みがあった。

 

ハーフペニーの「歯がない」話題は初めてではない。15年にスカイスポーツのインタビューを受けた際も歯が1本欠けており、その理由を「義歯が抜けちゃいました」と話していたという。

歯抜けが影響しているかどうかは不明だが、ジョージア戦はメンバーから外れた。

ハーフペニーのアップ写真はこちら。

www.walesonline.co.uk

 

ジョージア:守備力重視で初勝利へ

前節イングランド戦を0-40の完封負けで終えたジョージア代表。勝利はもちろん、大会初得点も目指す。

 

ウェールズに挑むメンバーは前節から5人入れ替え。オータム・ネーションズカップ公式によると、レヴァン・マイサシヴィリヘッドコーチは「ここ最近のウェールズは思い通りの結果を残せていないようだが、実力があることは19年W杯で証明されている。ウェールズの攻撃はパターンが多い。守備重視で臨みたい」と話す。

 

攻撃力アップのために選ばれたのが、ウェールズ戦では9番に入るヴァシル・ロブジャニゼと、10番でスタメン出場のテド・アブジャンダゼ。ともにフランスのブリーヴでプレーしており、その経験をウェールズ相手にぶつけてもらいたい考えだ。

 

ジョージア:主将シャリカゼ「フィールド上の出来事1秒たりとも忘れるな」

ジョージアの主将メラブ・シャリカゼは、苦戦続きのチームに「現実を忘れるな」と呼びかけた。地元メディア「Lelo」が報じた。

 

欧州の強豪相手に大きく負けることは想定内だったといい、「我々のゴールは、前の試合よりも次の試合で進歩していくこと。そのためにも、つらい試合だったとしても、フィールド上で起きたことはすべて覚えておくことだ」と話した。

コロナの影響もあって、欧州でプレーする欧州組とジョージア国内でプレーする地元組の練習時間が限られてきたが、徐々に歯車がかみ合ってきた手ごたえは感じているという。

 (mimiyori編集部)

 

 

※ウェールズージョージア戦のもようは、WOWOWのメンバーズオンデマンドで11月21日(土)深夜2時~先行ライブ配信、同22日(日)午前7時5分~放送予定。

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