プロテニスプレイヤー・大坂なおみが携わり、世界のスポーツ少女育成・支援を目指すプロジェクト「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」(以下、プレー・アカデミー)はこのほど、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)がグローバルパートナーを務めるローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団(以下、ローレウス)から活動資金の提供を受けることが決定したと発表した。
プレー・アカデミーは20年8月に設立。今回の“援軍”を受け、大坂は新型コロナウイルス感染拡大でスポーツをする機会を失った少女たちの後押しをすることになりそうだ。
大坂なおみが救いの手
2020年を世界3位で締めくくった大坂が、少女たちを救う。
プレー・アカデミーは大坂、ナイキ、ローレウスが連携して20年8月に設立。遊びとスポーツを通じて「女の子の人生を良いものに変えること」を目的とするプログラム。2020年は秋の全米オープンで2年ぶり2度目の優勝を果たし、世界のトッププレーヤーの証でもある社会貢献活動に本格的に着手していく。
同アカデミーによると、スポーツをしている少女は健康で、かつ学校、キャリア、地域社会への適応能力が身につき、前向きな対処スキル、高い目標設定などを備えていることが分かっているという。
しかし、世界中で少女を取り巻くスポーツ環境や生活環境にはさまざまな課題があり、東京でさえ15歳までにスポーツをやめてしまう女子の割合が世界で最も高い都市の1つ。その割合は同世代の男子の2倍以上にも上るのだとか。
次世代のロールモデルになるように
プログラムでは、ジェンダーインクルーシブに関する研修を受けたコーチとともに、スポーツを通じて前向きな遊びの体験を提供することで、参加した少女たちが次世代のロールモデルになれるようサポートする。
また、スポーツでより良い世界づくりを目指す国際組織「ローレウス」は2017年から日本で活動を始めた。
現在はサッカー・香川真司、元プロテニス・杉山愛氏、体操・内村航平、92年バルセロナ五輪女子マラソン銀メダリスト・有森裕子氏、陸上男子400メートル障害で世界選手権2度の銅メダルを獲得した為末大氏の5人がアンバサダーを務めており、今後もスポーツの力で青少年育成に尽力する方針だ。
大坂「支援していけることを誇りに思う」
今回の発表について、大坂なおみ、杉山愛氏らのコメントは下記の通り。
◆大坂なおみ選手
ローレウスのグローバルパートナーであるMUFGより、プレー・アカデミーをサポートいただけること、心より感謝いたします。
今後、ナイキやマスターカード、その他のパートナー企業と協力することで、若い女性や女の子たちを支援し、彼女たちにポジティブな影響を与えることが可能になります。
社会、特に社会的排除を受けている地域で育った女の子たちにとって、今日のスポーツはこれまで以上に重要な存在となりました。
プレー・アカデミーを通じて、より多くの女の子がスポーツを続けていけるようサポートし、自信と自尊心、そしてリーダーシップのスキルを身につけて、彼女たちが人生の様々な局面において活躍できるよう支援していけることを誇りに思います。
◆杉山愛氏/ローレウス・アンバサダー
世界トップクラスのテニスプレーヤーである大坂なおみ選手が、女の子の活躍の場を広げるためのプログラムを展開することを、同じテニス界の人間として、日本人として、そしてローレウス・アンバサダーとして誇りに思います。
さらにMUFGのように、このプログラムに共感、賛同していただいた方々や企業から多くの支援をいただけていることも嬉しい限りです。
現在女の子や女性のスポーツにおけるロールモデルである彼女が、次世代のロールモデルの育成をサポートしていくことがとても楽しみです。
スポーツの力を通じて、若い世代の女の子たちの活躍の場がますます増えていくことを期待しています。私も機会があれば是非プログラムに貢献したいです。
◆三菱UFJフィナンシャル・グループ 渡辺 陽氏
この度、ローレウスのグローバルパートナーとして、スポーツの力を通じて女の子の活躍の場を広げるプログラムであるプレー・アカデミーをサポートする機会をいただきました。
このプログラムが掲げている「遊びとスポーツを通じて女の子の人生を変える」というゴールと、私たちがローレウスと共に取り組んでいる「スポーツという活動を通じてよりよい社会を作る」という目標に多くの共通点を感じ、今回のパートナーシップに賛同致しました。
大坂なおみ選手は日本を代表するアスリートでありつつ、今では世界を代表するアスリートに成長されています。
私たちも日本に本拠地を構える企業として、世界を代表する金融企業を目指す中で、ジェンダーに関係なく夢や成功を実現する人材を生み出す支援をしていきたいと考えています。
(mimiyori編集部)