子供からのメッセージは、国が・会社がツベコベ言うよりも、心に響くものだ。
広島県福山市は、ワーケーションを推進するべく、働くお父さんの観察日記”ダディアリー”という家族の新たなコミュニケーションツールを開発した。
これは子どもがお父さんの働いている様子を日記に描き、家族の絆を通してワーケーションの魅力を伝え、ワーケーションの利用促進を図るというもの。
地方在住型ワークなども注目される中、新たなトレンドとなれるか。
子供の一声でワーケーションに関心を!緊急事態宣言が再び発令される。
1年前の緊急事態宣言の時よりは、テレワークも浸透してきた。
だが、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を両立する「ワーケーション」は浸透したというにはまだ程遠い。と筆者は思っていたが、地方ではユニークな取り組みが進んでいるようだ。
働きながら休暇を楽しむワーケーションを推進している福山市では、子どもがお父さんの働いている様子を描く「働くお父さんの観察日記”ダディアリー”」を開発した。
福山市は、宿泊施設やコワーキングスペースなどの施設と協力しながら、ワーケーションを積極的に推進中。
瀬戸内海に面した沿岸部や市北部を中心とした山間部など自然豊かな場所に、新幹線のぞみも停車する中心部から短時間でアクセスできるなど、レジャー・休暇を楽しむ環境が整っており、ワーケーションには絶好の場と言える。
しかし福山市が推進していく中で、アンケート(㈱クロス・マーケティング)で驚きの実態が明らかになった。
ワーケーションを利用したことがあると答えたのは、7.4%。ならば利用したいけどできないという人が多いのか…と思いきや、ワーケーションを利用したいと思っていると答えた人は23.1%。ワーケーションの利用意向自体が低いという課題に気づいたのだ。
そこで開発されたのが、親子の絆に焦点を当てて、子どもから親に新しい働き方を働きかけるコミュニケーションツール「ダディアリー」だった。
「ダディアリー」全国でお父さんを観察しよう
ダディアリーの1ページ目には、「お父さんの働き方を観察して絵を描いてみましょう」「観察して気づいたことをコメントとして書いてみましょう」という説明が。
その使い方に沿って子どもたちが日記帳となるページに絵とコメントを記入していく。
3ページには福山市でワーケーション体験ができる施設の一覧も記載されている。
「ダディアリー」のノートは誰でもダウンロードして印刷できるように、ホームページ上で公開されているので、全国の誰でも使用できる。
家族の絆も深まる!ワーケーションで働き方改革
また、HPには福山市とその周辺市町を含む備後エリアに在住の家族にワーケーションを体験してもらった動画もある。
インタビューの中で親からは「ワーケーションをするための良い言い訳(理由)になった」という声や、子どもからは「パパのお仕事を見られて嬉しい、カッコよかった。」という声が挙がった。
体験後のアンケートでは、「家族のためにワーケーションをしようと感じた:87.5%」「家族の絆が深まった:93.7%」と、ライフワークバランスを再考する動きが起こっているようだ。
子供は、大人が思っている以上に大人の振る舞い・言動をよく見ている。
奥さんや上司に言われるとムッとすることでも、子供には逆らえない。そんなお父さん、一度ダディアリー付きワーケーションを体験し、自分の働き方を見直してみては。
(mimiyori編集部)
体験者の声を紹介するプロモーション動画はWEBで公開中