読んでいるうちに行ったつもりになれるかもしれない、プチ旅行の紀行文コラム「行ったつもりシリーズ」。
2022年の紅葉の季節も終わりかけてきたが、今回は東京23区内の都立公園の紅葉をめぐるスタンプラリーに自転車で挑戦。前回、7つの公園を巡るデジタルスタンプラリーをゴールした新宿区の戸山公園で、新たなスタンプラリーを発見。続けて都内の公園など5カ所でスタンプを集めながら、紅葉を満喫する。
イベント開催中の日比谷公園で紅葉を愛でる
今回のスタンプラリーは「紅葉満喫スタンプラリー」という名称で、東京メトロと東京都公園協会が共催しているようだ。東京メトロのイベントなので、本来なら地下鉄を利用するのがスジかもしれないが、引き続き自転車で回っていく。
「戸山公園」のサービスセンターでスタンプの台紙をもらい、スタンプも押してスタート。明治通りを南下して、新宿通り、内堀通りを東へ。約7kmの移動で千代田区の「日比谷公園」に到着。
東京で最も有名な公園のひとつである日比谷公園は、日本初の西洋風公園として知られる。紅葉スポットとしては、洋食レストラン松本楼の前に立つ首かけイチョウ、鶴の噴水がある雲形池などが人気だ。公園のサービスセンターの入り口近くでスタンプを見つけ、台紙に押す。
この日は園内で飲食関係のイベントを開催していて、ブースがたくさん出ていた。人も多く、入国制限も緩和されてきた影響か外国人の姿も多く見かけた。せっかくなので何かランチになるものはないかと思ったけど、どこのブースも行列していたので断念。
都内には紅葉スポットがたくさん!
日比谷公園を出て、官公庁街をしばらく走る。この日は土曜日で人気もなく静かだなと思っていたら、国会議事堂の裏、議員会館の前あたりにはデモ隊がいてやや騒然としていた。
赤坂の方へ降りて、青山通りを西へ。神宮外苑のイチョウ並木をチラ見する。まだ青い葉も多かったが、都心でも人気のスポットだけに歩道は混雑しているようだった。
赤坂消防署入口の交差点で左折して、青山霊園の方へ。青山霊園管理所の外に設置してあったスタンプを押す。紅葉の名所は、霊園に隣接する「青山公園」。
公園は北地区と南地区に分かれているが、台紙を読むと北地区の「エノキの庭」というところが、紅葉イチ押しスポットらしい。が、そこがどこかわからず、園内をグルグルしてようやく見つけた。公園自体はちらほらと子どもたちが遊んでいたり、散歩を楽しむ人がいたり、都会の中の静かなオアシスといった感じだ。
代々木公園は開園55周年
青山通りに戻って、表参道の交差点を右折し、原宿駅を越えて代々木公園へ。いったん公園の前を通り過ぎて坂を下り、交番のところで右折して、東京メトロ千代田線の「代々木公園駅」の4番出口へ。今年は代々木公園駅開業50周年ということで、ここもスポットに指定されている。
地下鉄の駅なので紅葉はないけど、階段を降りて自動改札のそばに置いてあったスタンプを押す。早くも5個中4個のスタンプゲットだ。
最後のスポットは「代々木公園」。こちらは駅よりちょっと古く、今年で開園55周年。ここも東京で有名な公園のひとつだが、1964年東京五輪の選手村跡地に作られている。
スタンプを求めて、先ほどの地下鉄の出口から近いサービスセンターへ。ワクチン接種会場みたいな看板が出ていたけど、人間ではなく犬のワクチンだったようだ。代々木公園はドッグランも有名なので、ワンちゃん連れも多いようだ。
サービスセンターで最後のスタンプを押して職員さんに見せると、記念品としてマスクケースと東京メトロの車両のイラストがデザインされたノートをもらえた。ちなみにこのスタンプラリーは、12月11日に終了している。
せっかくなので公園内を軽くサイクリング。園内にはレンタサイクルやサイクリングコースもあるが、この日は天気がよくて人も多いので、ゆっくり気をつけて走る。場所によっては、きれいに色づいた紅葉も見られた。
そんなわけで2つ目のスタンプラリーは、約17km走ってあっという間に終了。2つ合わせても約56kmと、紅葉も楽しみながらちょっとお手軽なサイクリングの1日となった。
(光石 達哉)