読んでいるうちに行ったつもりになれるかもしれない、プチ旅行の紀行文コラム「行ったつもりシリーズ」。
東京都多摩地域の30市町村に散らばる130カ所のデジタルスタンプを集める「多摩東京移管130周年デジタルスタンプラリー」に自転車で挑戦中。第5回は武蔵村山市、瑞穂町、東大和市、小平市、東久留米市を回っていく。
東京スカイツリーから富士山まで一望
今年は1893(明治26)年に西多摩・南多摩・北多摩の3郡が神奈川県から東京府(現在の東京都)に移管されて、130周年。それを記念して多摩地域のおすすめスポット130カ所をめぐるデジタルスタンプラリーが、10月29日まで開催されている。挑戦3日目の前半は「東大和市立郷土博物館」まで15個のスタンプをゲットし、これで計40個となった。
3日目後半は、まず青梅街道を西へ約4km進む。午後になると少し暑くなってきたが、9月後半で自転車で走りやすい爽やかな陽気だ。
武蔵村山市に入り、街道沿いにある「村山織物協同組合」でQRコードをスマホで読み取ってデジタルスタンプをゲット。もともと1928(昭和3)年に建てられたという木造の洋館風の建物で、「村山大島紬」と呼ばれる伝統的な織物の商品検査やPR活動を行っているそうだ。
次は約1km北へ走り、「武蔵村山市立歴史民俗資料館」でスタンプゲット。ここは武蔵村山の「自然・歴史・民俗」についての常設展示などを行っているという。
今度は、西へ約5km。瑞穂町に入り、狭山丘陵の西側にある野山北・六道山公園に向かっていく。この日はほぼずっと平坦な道を走ってきたが、狭山丘陵周辺のみ坂が多い。地図アプリでたまたま選んだ道が勾配15%ぐらいの激坂もあって、心拍数が爆上がりする。
そのまま公園内を進み、「六道山公園展望台」でスタンプを読み込む。展望台の上までは4階分ぐらいの階段があるが、せっかくなので上がってみた。この日は天気がよかったので、頂上から東は東京スカイツリー、西は富士山も見渡せた。
来たときとは違う道から公園を出て坂を下り、約1.5km西へ。「瑞穂町図書館」が次のスポット。2022年3月にリニューアルオープンしたばかりで、屋外の読書テラスなどもあるそうだ。風が強くてのぼりのQRコードを読み込むのに苦戦していたら、職員の女性が出てきてくれてのぼりを抑えてくれた。ありがたい。
次は約1.5km西へ走り、「けやき館耕心館」に到着。瑞穂町の歴史や文化、自然について学べる「瑞穂町郷土資料館 けやき館」と、古民家を改修したカフェ、ギャラリー、多目的ホールなどがある「耕心館」が同じ敷地内にある。
QRコードは、けやき館の入り口を入ったところにあった。
続いて約2㎞南下して「みずほエコパーク」へ。その名の通り環境学習にも力を入れている公園で、他にドッグランも人気でワンちゃん連れの家族も多かった。米空軍横田基地の滑走路の端っこにあるので、飛行機が頭上を飛び交っている。これで瑞穂町の4スタンプを全クリア。ここからは東に戻りながら、前半立ち寄れなかったスポットを回っていく。
地元の憩いの場へ
新青梅街道、江戸街道を通って、約6km東へ。再び武蔵村山市に入り、「イオンモールむさし村山」にやってきた。巨大なショッピングセンターで迷いそうだったが、QRコードのポスターがある2階インフォメーションセンターが、たまたま止めた駐輪場から近かったのでよかった。
さらに約2㎞東へ進み、「石窯パン工房 もりのこむぎ」というパン屋へ。この日は定休日で、QRコードがどこにあるかちょっと探したが、窓にポスターが貼ってあった。これで武蔵村山市のスタンプも4つすべて制覇した。
続いて東大和市に戻り、約3km東へ。「市民体育館(東大和ロンドみんなの体育館)」が次のスポット。何やら大会かイベントが終わった後のようで、後片付けの人がたくさんいる中を縫って入口を入ったところに、QRコードのポスターがあった。
次は1kmちょっと東へ走って、西武拝島線・東大和市駅前の「BIGBOX東大和」に到着。スケートリンク、ボウリング場などのスポーツ施設と商業施設などが入った大きなビルだ。これで東大和市も全4カ所クリアだ。
湧水の神社とブラック・ジャック
秋分の日を過ぎて、日が傾くのも早くなってきた。ここから小平市に入っていくのだが、午後4時に閉まる施設が2カ所ほどあって、スタンプをゲットできなかった。それでも約5km東に進んで、西武多摩湖線・青梅街道駅の近くの「小平ファーマーズ・マーケット ムーちゃん広場」へ。いわゆるJAの直売所で、ここも午後4時で閉まっていたが、窓にポスターが貼ってあったので無事にスタンプを読み込めた。
さらに約4km北東へ走って、「ガスミュージアム」の前へ。東京ガスが運営するガスの歴史を紹介する博物館で、広い敷地の中に大きな赤レンガの洋館が2つと洋風の庭園がある異国情緒あふれる空間だ。ここは午後5時閉館だが、すでにその時間も過ぎていた。ただ、QRコードのポスターは新青梅街道沿いの掲示板に貼られていた。
ここから約2㎞北東へ向かい、東久留米市まで戻ってきた。次のスポットは、農産物直売所の「JA東京みらい東久留米新鮮館」。ここも午後4時までだったが、窓のポスターを見つけてQRコードを読み込んだ。だいぶ暗くなってきたが、まだ午後6時過ぎだ。
さらに約2㎞北東へ。落合川沿いをしばらく走って、「南沢氷川神社」を訪れる。近くの南沢緑地保全地域から湧き出す南沢湧水は多摩地区最大の水量と言われ、この神社も湧水守護神として親しまれているそうだ。
約1km北東に走り、西武池袋線・東久留米駅前へ。駅前の本屋さん「野崎書林」がスタンプスポット。
この駅前には、以前ここに来たときに見逃していた「ブラック・ジャック&ピノコ像」もあるので、写真を撮っておく。これで東久留米のスタンプ4カ所もクリア。
すでに午後7時前で、スマホのバッテリーも予備含めて限界になってきたので、この日は打ち止め。今回はスタンプが密集しているエリアを走ったので、これまで最多の30個スタンプを集めて。合計55個に。全130個の半分近くまで迫ってきた。まだまだデジタルスタンプ収集は続いていく!
(光石 達哉)