個性派ぞろいのファイナリスト~「歌のおねえさん」も
結果発表の冒頭で、驚きの声が上がった。当初5名の選出を予定していたファイナリストが、7名に変更された旨のアナウンスがされた。ミス日本事務局代表の和田健太郎氏は「ミス日本コンテストが掲げる日本らしい美しさという理念に基づいてファイナリストを決定した」と説明した。
選ばれた7名は個性派ぞろい。茨城県出身の日達さんは13年、女性ファッション誌「ピチレモン」のオーディションをきっかけに、芸能界入りを果たした。17~19年まではNHK BSプレミアムの番組「みんなDEどーもくん!」に「歌のおねえさん」として出演。身長160センチの体を薄いピンクのドレスに身を包み、質疑応答では笑顔を終始絶やさず、見事ファイナリストの座を勝ち取った。
コロナ禍でも何か挑戦したいと思う中で、ファイナリストが参加できる各種の勉強会に魅力を感じて応募したという。今後はアナウンサーを目標としながら、子どもの教育にも興味を持っており、また美容関連の起業も視野に入れるなど、夢は盛りだくさんだ。
ほかにも才媛続々 医師の卵、体育会ゴルフ部、10代も
ほかにもアナウンサー志望の候補者が多い中、医学部5年生の林さんは今大会ファイナリストで唯一、医療関係の職種を目指している。産婦人科医が目標で「勉学との両立は大変でしたが、医学部受験で身についた忍耐力が生きたと思います」と笑顔を見せた。福岡県出身。170センチの高身長を生かし、過去にファッションショー出演やイベントコンパニオンなど、さまざまな活動へ積極的に取り組んできた。「忙しさに慣れているため、勉学もおろそかにせず楽しみたい」と意気込んだ。
この日は、東日本地区の書類審査と面接審査を突破した23名(1名辞退)の候補者が、洋服姿と水着姿で質疑応答を行った。候補者は緊張しながらも自分なりの意見をはっきりと述べ、ダンスやゴルフのスイングなど特技を生かしたアピールを行う出場者も。
ファイナリストにはほかに、体育会ゴルフ部の嶺百花さん(20=青学大)、福岡県出身の森内麻里衣さん(22=上智大)、新聞記者を目指す吉田さくらさん(20=明治学院大)、特技はチアダンスという加藤早和子さん(21=青学大)、高3の飯村さやかさん(17)が選ばれた。
コロナ禍で全国4ブロック制から2ブロック制に
今年は数千通の応募の中から、コロナ禍の影響により従来の全国4ブロック制から全国2ブロックに集約して予選を開催することになった。東西地区、そして9月初旬予定の全国最終補選を経て、選ばれた合計12~14人のファイナリストたちは10月から1月まで、協会が提供する勉強会に出席。内面・外見・行動の3つの美に磨きをかけて、2021年1月予定の本選に挑む。
ミス日本事務局代表の和田健太郎氏は「落選した候補者も全く落ち込む必要はなく、どのコンテストに出場しても恥ずかしくないほど、みなさん素晴らしかった」と出場者全員を絶賛した。コロナ禍で暗いムードが漂う昨今だが、マウスガードをつけて臨んだ美女たちの競演は華やか。「美」は日本を明るくしてくれる。 (黒木 達矢)