サッカーのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝が日本時間19日、カタールのアル・ジャノブ・スタジアムで行われる。キックオフは同時間21時予定。
今回は出陣を控えた決勝2チームの近況をご紹介。
第2回は、西アジア地区を勝ち上がったペルセポリス(イラン)が直面した新型コロナウイルス感染拡大の余波について。リーグ戦は4カ月中断し、反対意見も出る中で6月下旬に再開した。
出場停止などで主力を欠く中で、光明は退団を予告していたMFのBashar Resanが一転残留したこと。ACL優勝により、2021年2月開催のクラブ・ワールドカップでバイエルン・ミュンヘンと対戦したいと気炎を上げている。
国内初の陽性者は20年2月 スポーツ界封鎖
イラン国内で20年2月、最初の陽性者が出た。スポーツ省、イランオリンピック委員会、保険省などが2月に協議し、さまざまな取り決めを行った。
まずは当面数週間、スポーツクラブ、リーグ、選手権、合宿などのスポーツイベントを中止。テレビ番組と連動して「おうち運動」キャンペーン開始するとした。
アジア大会や五輪出場資格を有するトップアスリートについては、健康状況をチェック、検査、治療とリハビリをスクリーニングする方針を示した。
4カ月中断のリーグ戦再開に反対意見続出
サッカーのペルシャ・リーグはコロナ禍のため2月下旬から9試合を残して4カ月中断し、6月下旬に再開した。
イランは中東地域でもコロナ陽性者が多く、国内の全スポーツ活動はコロナで3月11日で一時停止したという。
20年6月には、地元メディア「テヘラン・タイムズ」によると、6月のリーグ再開時には一部の複数クラブが反対。国のサッカー連盟に“再開するならリーグを欠場する”という旨の申し入れ書を贈ったという。しかし、のちにクラブ側はそれを否定。
イランの連盟の前責任者、Behravanは「コロナウイルス予防対策本部と協議してリーグ再開。反対するチーム、および撤退を希望するチームは法的措置を取る」と表明した。
トップクラブ2チームでクラスター
6月下旬にリーグ再開したものの、夏にはコロナが再び流行してトップクラブ2つの合計20選手以上が陽性となった。
老舗のエステグラルでは11選手とスタッフが、もう1つはフーラードで11選手を含めスタッフ合計16人が陽性となった。
3月予定だった試合は延期され、118日後に再開されて無観客試合からスタートした。
ちなみに、この2クラブはリーグ再開に強く反対していた。
ACL優勝でCWCのバイエルン戦目指す
退団を予告していたペルセポリスのBashar Resanは一転、チームに残留したためACL決勝に出場する。
Resanはチームとの契約が1年残っている中で、10月半ばに自身インスタグラムで、突然ペルセポリスやファンへの惜別メッセージを公開した。
この投稿に対して、ペルセポリスは真っ向から反論。即時の退団は認めないとしていた。Resanの残留でこの騒動はひとまず解決したもよう。
そのResan、ACL初優勝を狙う決勝を前に「優勝して、CWCに出場することができたら最高!バイエルン・ミュンヘンのようなビッグクラブと対戦できたら、自分にとってもファンにとっても夢のよう」などと話している。
(つづく=mimiyori編集部)
※ペルセポリスー蔚山戦のもようは、日テレジータスで12月19日(土)よる8時45分~、20日(日)午前2時~(土曜深夜)地上波放送予定。