2004年アテネ、08年北京五輪柔道男子66キロ級を連覇した内柴正人氏は現在、熊本県内の温浴施設でマネジャーを務めている。18年からキルギス共和国の柔道総監督に就任し、19年秋に帰国した後は柔術と柔道の練習をしながら働く、いち社会人となった。
これまで、彼はどんな日々を過ごしてきたのか。
内柴氏本人がつづる心象風景のコラム連載、
今回は、内柴氏が文字通り「造った」新道場「EDGE & AXIS (エッジ・アンド・アクシス)」の責任者を務める寿子夫人による番外編。
道場名の由来についてつづる。
夫人が監督
私が監督を務める柔道チームは
「EDGE & AXIS」
というチーム名で道場登録しています。
内柴道場
という内柴夫婦が立ち上げた施設で活動する
柔道チーム
というような感じです。
EDGEとは
この名前にした理由について
今まで触れたことがなかったので、少し説明します。
まず、それぞれの単語の直訳は
ものの辞書によると
EDGE
…(刃物の)刃、(刃の)鋭さ、(欲望・言葉などの)激しさ、強み、優勢、(二つの線の接する)縁、へり、かど
AXIS
…軸、軸線、地軸、中心線、主軸、中枢
私たちが使う用語「EDGE」は、自分の体がどこかと接地している部分のことを指しています。
たとえば、
組み合ってる手のEDGEのかけ方
相手の技を受ける時、それぞれの技に対して足の角度
移動するときの足裏と地面の接地
これらについて「EDGE」という言葉を使って説明しています。
AXISとは
「AXIS」は直訳の通り、
常に自分の軸を意識し、相手と自分の重心をコントロールすること。
この2つの言葉が
チーム内での共通したテクニックです。
そして、端から端。
子どもから大人。区別なく
「軸のある人間」でいること。
夫婦でおしゃべりしているうちに
出てきたチーム名であります。
「内柴道場」にしない理由
「何で『内柴道場』で登録しないのか？」
と、よく聞かれます。
それには、夫なりの
いろいろな思いがあったりもするんです。
子どもたちが試合に出ることになって
自分の名前がついた道場名で、差別を受けるようなことがあってはならない。
差別する人は、子どもでも大人でも簡単に無意識にする。
それを背負わせる必要はない。
それに
今さら、柔道で自分の名前を世に出したくてチームをつくるわけじゃない。
ならば、日頃、柔道をする時に常に使っている、この2つの単語をチーム名に
ということで
「EDGE & AXIS」
です。
こんな想いも含めて
これからどうぞよろしくお願いします。
ちなみに
夫が担当する柔術クラスは
彼の師匠が代表をされている
ALAVANCA(アラバンカ)柔術アカデミー
の看板をいただきました。
柔道クラスを私
柔術クラスを夫
ぼちぼち頑張っていきます。
（内柴 寿子）
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◆内柴正人氏による柔道指導の動画配信
内柴氏が現在、熊本・八代市で小学生から大学生を対象に開催している練習会を中心に、指導内容を盛り込んだ動画配信を22年4月から開始している。
より詳しい内容について、メンバーシップ配信も開始した。
メンバーシップ配信では、今回の道場づくりについても動画をアップ中。
詳細は下記YouTubeのコミュニティ欄へ。
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うちしば・まさと
1978年6月17日、熊本県合志市出身。小3から柔道を始め、熊本・一宮中3年時に全国中学大会優勝。高3でインターハイ優勝。大学2年時の99年、嘉納治五郎杯東京国際大会では準決勝で野村忠宏を破って優勝。減量にも苦しんだことから03年に階級を66キロ級へ上げて2004年アテネ五輪は5試合すべて一本勝ちで金メダル獲得。08年北京は連覇した。10年秋引退表明。11年に教え子に乱暴したとして罪に問われ、上告するも棄却。17年9月出所。得意技は巴投げ。160センチ。18年に現在の夫人と再婚し、1男がいる。20年1月から現在の職場に勤務。
＃MasatoUchishiba
