ラグビーの欧州6カ国対抗戦「6nations」に参戦したイングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランス、イタリアにフィジーとジョージアが加わった8カ国による対抗戦「オータム・ネーションズカップ」が、11月13日(現地時間)から4週間にわたって行われる。
新型コロナウイルスの影響を受けて中止となった国際試合の代替大会として開催することになった本大会。「6nations」の激闘を終えたばかりの欧州の強豪国に、東欧の雄ジョージア、オセアニアの強国フィジーが加わり、さらなる熱い戦いが繰り広げられる。
開幕戦ではアイルランドとウェールズが対戦。今回はウェールズ代表の意外なプチ情報、後編はBK陣をご紹介。
SH/SO:欧州で最も危険で攻撃的なSH
【スクラムハーフ/スタンドオフ】
要注意人物だ。15、19年W杯代表のガレス・デーヴィスは、「欧州で最も危険で攻撃的なSH」と評される。私生活ではあの「ブルドックソース」のマークにそっくりなブルドッグを多頭飼い。
19歳で代表デビューを果たした司令塔のダン・ビガー。15年大会で見せたキック前のルーティン「ビッガネラ」が、96年のヒット曲「恋のマカレナ」のダンスに似ていると話題になった。現在ルーティンは変更している。
19年W杯トライ王は「ブレーキの壊れたダンプカー」
【センター/ウイング/フルバック】
19年W杯で7トライ(35得点)を挙げ大会トライ王に輝いたジョシュ・アダムスは、16年のプロデビューからプレミアシップの得点王ランキング上位をにぎわせていた。中には「フィールドに立てば、ブレーキの壊れたダンプカー」との評判もあったほど。スタン・ハンセンもビックリの突破力を持つ。
ジョナサン・デーヴィスはFLジェームズ・デーヴィスの実兄。ウェールズ代表だった同姓同名の往年の名選手と区別するため愛称は「Fox」。両親がウェールズで経営するパブ「Fox & Hounds Pub」に由来する。
現在はウェールズを代表する有名選手となったリーアム・ウィリアムズが、20歳まで足場解体業者として働いていた。映画「ロッキー」シリーズのファンで、17年夏は米国フィラデルフィアの「ロッキー・バルボア像」の隣で同じようにガッツポーズをした。
かつて欧州最高のFBと評されたリー・ハーフペニー。幼少時は元軍人の祖父と連日、数時間にわたってキックの練習を行った。わんぱくだったため、木登りから落下して腕を骨折するなど、母はいつも自宅と病院を往復していたという。
次代を担う逸材・秀才を続々起用
【センター/ウイング/フルバック】
元U20イングランド代表のニック・トンプキンズは、祖母がウェールズ出身。将来を期待される逸材のウェールズ代表入りは、「(出身地)イングランドにとって逃した魚は大きい」とスポーツメディアに報じられた。
ルイス・リース=ザミットは代表未出場ながら、20年6nationsでわずか18歳(当時)でのサプライズ選出。ウェールズ出身だが、居住年数でイングランド代表の資格も保持し、同代表のエディー・ジョーンズHCの熱視線も浴びていたという。ほかにヨアン・ロイドが10代で選出されており、23年W杯を見据えた若手起用が目立つ。
ジョナ・ホルムズはロンドン大学で生物医学を専攻した秀才だ。18年の代表デビュー時、英国BBCには「サプライズ選出」と報じられた。ガットランド前HCからの直電を「知らない番号だから」と危うくブロックするところだったとか。
(mimiyori編集部)
※アイルランドーウェールズ戦のもようは、WOWOWで11月13日(金)深夜3時45分~放送予定。