延長され続けた緊急事態宣言がようやく10月に明ける。
2021年も多数のイベントの自粛が余儀なくされた。せめて今年残り3カ月、季節のイベントを楽しみたいという方も多いのではないだろうか。そんな方の味方が旅行業界をけん引する星野リゾートだ。「はしご酒ハロウィーン」、「ラーメンどんぶりクリスマス」などご当地の特性を生かした色とりどりのイベントを企画。
また、外出に抵抗がある方でも室内で各地域を堪能できるプランを用意している。
終わりよければ全てよし。今年を楽しく締めくくる思い出はここにある。
大塚では はしご酒でおつまみゲット
10月1~31日、東京・大塚の街ではお菓子ではなくおつまみを求める大人が練り歩く。
星野リゾート「OMO5東京大塚」は「大塚はしご酒ハロウィーン」を開催する。
OMOスタッフおすすめの店が掲載された「大塚はしご酒マップ」の8店舗で店主に「Trick or Treat」ではなく、「Trick or Otsumami」と声をかけると、お菓子ではなく、おつまみがもらえるというイベントだ。大衆居酒屋では焼き鳥、日本酒居酒屋ではお刺身など、その店の看板おつまみをゲットできる。
大塚にはサンモール大塚商店街など7つの商店街があり、個人経営の飲食店も多いため、はしご酒をすることに適した街だ。その個性を生かして企画された。楽しそうだが、期間外に「おつまみくれなきゃいたずらするぞ」なんて言われたら店主は恐怖でしかない。カレンダーはこまめにチェックしよう。
館内の「OMOカフェ」では、お腹にやさしいリゾットや、ハーブやフルーツを使ったさっぱりとしたフレーバーウォーターなどお酒を飲んだ翌朝にぴったりの朝食メニューを楽しめる。魔女の帽子やマスクなど、ちょっとした仮装が楽しめるグッズを貸出していて、手軽にハロウィーンが楽しめる用意がされている。
鉄道ファン必見の都電ビュー
撮り鉄か、乗り鉄か、はたまた車掌になるか。
星野リゾート「OMO5東京大塚」では子どもを電車好きにさせる英才教育が可能だ。 9月6日、都電の線路と踏切を上から見ることができる「都電ルーム」がリニューアルされた。大塚のシンボルでもある都電荒川線の路面電車を前面に押し出した部屋で、電車を見るタイミングを逃さないように窓のそばには、時刻表が用意されている。
客室は、ロールカーテン、クッション、壁紙から、カーペット、バスルームやベッドの周りにまで、部屋中に都電や沿線にゆかりのあるシンボルがデザインされている。デザイナーが実際に都電に乗って感じたワクワク感や、沿線に商店街や神社などが残ることで感じたレトロで温かい雰囲気、街中を走ることから見えてくる人々が行き交う様子などをデザインに反映させているという。
ソファの背もたれには、操縦レバーやボタンを模した飾りがついたクッションがあり、クッションの上の壁紙には運転室から見える景色が描かれているため、運転士気分が味わえる。部屋の中には実際に都電で使われていた、つり革や降車ボタンもあるので、家族で電車ごっこも楽しめる。
さらに、街を知り尽くした案内人「ご近所ガイド OMOレンジャー」と一緒に大塚の街の中の都電を見つける「都電さんぽ」ガイドツアーも行っている。都電と大塚の街の歴史など説明しながら、イチオシの都電ビュースポットを案内してくれる。
旭川のクリスマスはラーメン一色
星野リゾート「OMO7旭川」では12月1日~25日まで見て、食べて、聞いて楽しめるクリスマスイベント「ラーメンどんぶりクリスマス」を開催される。約100軒以上ものラーメン店が点在する旭川の特性を打ち出して、19年からラーメンをテーマに開催されたイベントだ。3年目となる今年は地元のラーメン店で実際に使われているどんぶりで作る「ラーメンどんぶりツリー」が登場する。約16軒分のどんぶりを使用し、高さ約2メートル60センチメートルになる。
また、館内には「ご近所ラーメンサンタ」も登場する。サンタの格好をした地元のラーメン店スタッフが現れ、本物のラーメンをプレゼントしてくれる。通常の3分の1サイズのOMO7旭川オリジナルどんぶりで提供され、食べ終わった後に見えてくるラーメンどんぶりの底にも何かが隠されているんだとか。気になる方は自分の目で確かめてほしい。
ちなみに、ご近所ラーメンサンタが登場する際にはどんぶりに見立てたハンドベル「どんぶりベル」での演奏があるとか。
部屋で京文化を味わうプランも
京都府・嵐山にある全室リバービューの旅館「星のや京都」では、まだ外出に抵抗がある方向けのプランがある。
9月6日~10月31日の期間、秋風を感じながら奥嵐山の渓谷に建つ水辺の私邸で記念日を祝うプラン「京のおこもり記念日滞在・秋」が販売される。
観光地を巡らず宿に滞在しながら、秋の枕香(まくらこう)作りや京唐紙(きょうからかみ)作りなどの京文化を楽しめる。
枕香はリラックスして眠れるように枕元に置くもので、江戸時代から続く京都の老舗香木店である山田松香木店が、星のや京都用に香原料をブレンド。好みの香原料を調合して自分なりの枕香を制作可能だ。
京唐紙は、平安時代から千年以上にわたり受け継がれた伝統技法で作られる紙で、星のや京都の客室にも使用されている。縁起が良いとされる吉祥紋様を選び、思い思いの京唐紙を作ることができる。
また、客室にでは絶品スイーツや利き酒師が季節に合わせて厳選した日本酒なども味わえる。
街を巡るもよし。部屋で楽しむもよし。「楽しい1年だった」と言える思い出を星野リゾートが提供してくれるはずだ。
(黒木達矢)