読んでいるうちに行ったつもりになれるかもしれない、プチ旅行の紀行文コラム「行ったつもりシリーズ」。
今年の紅葉の季節も終わりかけてきたが、今回は東京23区内の都立公園の紅葉をめぐるデジタルスタンプラリーに挑戦。景品もなかなか豪華で楽しみだ。
2020開園のNEWな公園とは?
今回、挑戦するのは「第9回 公園巡りスタンプラリー~秋の紅葉さんぽ~」で、23区の北西部にある7つの都立公園をめぐっていく。
最初に訪れたのは杉並区の「高井戸公園」。令和2年(2020年)にできたばかりの新しい公園で、北に神田川、南に玉川上水が流れている。11月半ばのこの日は、紅葉している木々はまだ少なかったが、天気がよくて青空の下の広々とした芝生広場が気持ちいい。
デジタルスタンプをゲットするには都立公園公式アプリ「TOKYO PARKS PLAY」をインストールしてスタンプラリーに参加し、各公園のおすすめ紅葉フォトスポットの写真を撮ればOKだ。
7つの公園のスタンプのほかに、紅葉にまつわる簡単なクイズ2問でもスタンプをゲットでき、これは場所問わずどこで答えても問題ないようなので、ここで回答しておく。
公園を出て神田川沿いを走り、京王井の頭線・久我山駅にぶつかったら北上。計4kmの移動で、JR中央線・西荻窪駅の北にある「善福寺公園」に到着。
園内の善福寺池は湧水の池で、かつては神田上水にも使われていたそうで、現在はボート乗り場もある。池の周りでは、いちょうやもみじも色づいている。
園内には現代アートの作品がいくつか展示されているが、これは「トロールの森」と呼ばれる国際野外アート展の作品群。
2002年にスタートして今年20周年と歴史もあり、11月の3週間、JR西荻窪駅周辺や善福寺公園などで現代アートや身体パフォーマンスなど約60作品が鑑賞できたという。
池に紅葉が映える公園へ
次は約2.5km、北上。練馬区に入り、西武新宿線・上石神井駅の北にある「石神井公園」へ。
紅葉スポットの三宝寺池は階段の下にあるので、自転車を止めて歩き、スタンプゲット。ここもかつて湧水の池だったそうだが、現在は井戸で水をくみ上げているとのこと。
とはいえ、23区内とは思えない自然が残っている感じだ。
さらに約5km北へ移動し、東京都と埼玉県の境にある「大泉中央公園」が次のスポット。かつては旧陸軍士官学校、米軍のキャンプ朝霞の一部だったところで、現在も陸上自衛隊朝霞駐屯地がすぐそばにある。
紅葉はまだ少なかったが、陸上競技場の周りがやや色づいていた。
ここから東へ進路を変えて、約6km。埼玉県和光市をちょっと通って、板橋区に入り、「赤塚公園」に到着。高島平団地のそばの大きな公園で、園内のいちょう並木でスタンプをゲットする。
最後のスポットは「箱根山」!? 山手線内側の最高峰は新宿区にアリ
さらに東へ約4km進み、JR埼京線・浮間舟渡駅前にある「浮間公園」へ。 浮間ヶ池のほとりにある風車がシンボルで、周りの木々が紅葉している。千葉や茨城で風車のある公園をいくつか見てきたが、都内にもあるのはちょっと発見だった。
残るチェックポイントは新宿区の「戸山公園」。
国道17号や明治通りを通って、一気に約12㎞南下する。戸山公園は明治通りをはさんで2つに分かれていて、アプリが指定する紅葉スポットは東側の箱根山地区。箱根山は標高44.6mの人工の山で、山手線内では最も標高が高い山としても知られている。
いい感じの紅葉を探してロードバイクで未舗装の坂道に入ってしまい、ちょっとあせってしまった。
これですべてのスタンプを獲得。西側の大久保地区にある戸山公園サービスセンターでアプリの画面を見せれば景品をもらえる。
デジタルスタンプ2個とクイズ2問でトートバッグ、デジタルスタンプ7個とクイズ2問の全クリアでマグボトルとなかなか豪華だ。
ちなみに、スタンプを獲得する順番は自由なので、景品は7つの公園のいずれのサービスセンターでも受け取ることは可能だった。このスタンプラリーは12月11日で終了したので、また来年の開催を楽しみにしたい。
ところで、このサービスセンターに紙のスタンプ台紙を持ってやってくる人がたくさんいた。どうやら別のスタンプラリーも開催されているようだ。ここまで40km弱しか走ってなくて、まだお昼過ぎで時間もあるので、次回は引き続き新たなスタンプラリーに挑戦していこうと思う。
(光石 達哉)