【行ったつもりシリーズ】新緑の相模原周辺でダムカード集めまくりサイクリング<後編>

ゴールデンウィークの真っただ中、相模原周辺でダムカードを求めてサイクリング(撮影:光石 達哉)

読んでいるうちに行ったつもりになれるかもしれない、プチ旅行の紀行文コラム「行ったつもりシリーズ」。

今回は新緑がまぶしいゴールデンウィーク中に神奈川県相模原周辺でダムをめぐり、ダムカードを集めまくるサイクリング。6つのダムのうち、後半は石小屋ダム、城山ダム、本沢ダムの3つのダムを訪れる。

 

 

 水遊び可能なあいかわ公園そばの石小屋ダム

「あいかわ公園」では、ロードトレインと呼ばれるSL型のバスが宮ケ瀬ダムの下まで走っている(撮影:光石 達哉)

前半は相模ダム、道志ダム、宮ケ瀬ダムの3つのダムを訪問。宮ケ瀬ダムでは数100m下流にある「石小屋ダム」のダムカードも合わせてもらえたので、その石小屋ダムも実際に見に行くことに。対岸の下流側にある「県立あいかわ公園」から見えるようだが、インクラインと呼ばれるケーブルカーに乗ってダムの下まで行き、そこから歩いていくか、ダムの上を渡って対岸の車道に出て公園を目指すのが近いようだ。

しかし、ダムの上は自転車を押し歩きしなきゃいけなかったりするのが面倒に思えて、自転車で大回りしてあいかわ公園を目指すことに。トンネルやアップダウンの続く道をしばらく進み、最後は急な坂を下ってあいかわ公園に到着。ここも駐車場待ちの車が長い列を作っているが、その脇をすり抜けて駐輪場へ。この公園も自転車乗り入れ禁止なので、ここからは歩いて向かう。

園内は家族連れが多く、この日は暑かったので噴水やジャブジャブ池で水遊びしている子どもたちも多い。それを横目に正面の坂を下っていくと、石小屋ダムが見えてきた。

 

宮ケ瀬ダムの副ダム「石小屋ダム」。宮ケ瀬ダムから観光放流で流された水などを一時的に貯める役割を担っているそうだ。住所的には愛甲郡愛川町。(撮影:光石 達哉)

ここも宮ケ瀬ダムと同じ2001年の完成で、堤高(高さ)34.5m、提頂長(幅)87mとやや小ぶり。ダムの表面が石垣のような岩模様になっていたり、両端が岩山のようになっていたりと自然の景観と馴染むようにとデザインも凝っている。

結局、石小屋ダムまで歩けば数100mのところを、遠回りして自転車で8kmぐらい走ったことになる。すでにスタートから90km以上、獲得標高も1000mを越えてきてちょっと疲れを感じてきた。あいかわ公園は渓谷の底のような地形にあるので、帰りは10%以上の上り坂でさらに脚に来る。

 

 ダムの上を国道が走る津久井湖の城山ダム

津久井湖の南側にある津久井湖観光センターで休憩。地元の野菜や特産品などを売っている。この日は鯉のぼりも空を泳いでいた(撮影:光石 達哉)

相変わらず上り下りをこなしながら北へ約10km走り、津久井湖観光センターに立ち寄り、オギノパンの丹沢あんぱん・こしあんとチョココロネを買ってちょっとひと休み。オギノパンとは宮ケ瀬湖のそばに工場直営店がある人気のパン屋さんで、サイクリストもよく訪れる。周辺の観光センターなどでも、パンを買えるところがある。

 

このあたりで人気のオギノパン、定番の丹沢あんぱん・こしあんとチョココロネで空腹を満たす。チョコは砂糖のザクザクした食感が、食べ応えがあった(撮影:光石 達哉)

津久井湖は、城山ダムのダム湖。1965年完成の城山ダムは、堤高75m、提頂長260m。ダムの上を国道が通っており、これは全国的にも珍しいそうだ、普段、自転車で走っていてもあまり気にせずそのまま通り過ぎてしまうことも多い。

今いる観光センターは津久井湖の南側で、ダムカードは北側にある別の施設でもらえるのだが、すでに午後3時でその前に最後の6つ目のダムを目指さないといけない時間的な事情がある。

 

「城山ダム」はゲートと呼ばれる水門の部品が戦艦大和などを建造した広島・呉の造船所で作られ、海路運ばれてきたという(撮影:光石 達哉)

 名前がまぎらわしい本沢ダムの城山湖

ダムを渡ったところからもう一枚パチリ。わかりにくいけど、上の国道を車がひっきりなしに通行している(撮影:光石 達哉)

城山ダムの上を走る国道413号を進み、都井沢という交差点を左折して6つ目の「本沢(ほんざわ)ダム」に向かう上り坂に入る。本沢ダムに至る坂は4本あるのだが、今上っているこの南側のルートが一番長くて勾配も緩やかなのだが、だいぶ脚も痛くなってきてペダルを踏み込むのがつらい。約3km、標高差約170mの上り坂を30分ほどかけて到着した。

本沢ダムのダム湖は城山湖、先ほどの城山ダムは津久井湖とやや名前がまぎらわしい。この2つのダムの間で水を上下させる揚水発電が行われており、近くには発電所もある。

 

「城山湖」で証拠の自撮り写真をパチリ。ロックフィルダムという形式で、積み上げた石と粘土で作られたダム。周辺の緑が美しく、バードウォッチングの名所でもある(撮影:光石 達哉)

本沢ダムは堤高73m、幅234m。小さな山の頂上にあるので、道は行き止まりで訪れる人も少ない。景色が開けていて気持ちいいので、個人的に何度も訪れているお気に入りのサイクリングスポットだ。今年3月に近くの本沢梅園を訪れたときにも少し紹介した。

 

坂を下り、津久井湖北側の「水の苑地」へ。ここも景色のいい公園だ(撮影:光石 達哉)

このダムのそばには休日にダムカードを配布している施設がないので、スマホで自撮り写真を撮っておく。実は津久井湖の北側にある津久井湖記念館で道志ダム、本沢ダム、城山ダムの3種のダムカードがもらえるのだが、そこは午後4時に閉まってしまう。

 

この津久井湖記念館で道志ダム、本沢ダム、城山ダムの3種のダムカードがもらえる(撮影:光石 達哉)

普段は城山湖で10~20分ボーっと景色を眺めるのだが、時間がないので写真を撮ったらすぐ下山。10分ちょっとで来た道を下って津久井湖記念館に到着。受付でスマホの写真を見せて、3枚のダムカードをゲットした。閉館まで残り10分ほどとギリギリだったが、無事に目標にしていた6枚のダムカードをそろえた。

 

この日ゲットした6枚のダムカード。裏には各ダムのデータや情報が書かれている(撮影:光石 達哉)

今回のルート:①相模ダム-②道志ダム-③宮ケ瀬ダム-④石小屋ダム-⑤城山ダム-⑥本沢ダム

ここから自宅まで戻り、結局この日は150km超、獲得標高1700m超と久々のがっつりサイクリングとなった。帰り道はまったく脚に力が入らなかったけど、限界を感じるということは成長の余地があるのなかと前向きにとらえることに。また機会があれば、どっかの地方でダムカード集めしようかと思う。

(光石 達哉)

 

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