東京五輪開幕まで約2カ月半となり、すでに聖火リレーも始まっている。コロナ禍でこの先まだまだどうなるかわからないが、聖火リレーがどんなところを走るのか事前に自転車で走ってみようというこの企画。今回は、東京都のコースの第1弾。
前回まで千葉県の聖火リレーのコースを回っている途中だったが、緊急事態宣言で県境越えを自粛し、今回から東京都のコースをめぐることに。走行中や撮影中も感染対策に注意を払い、他人との接触を最小限にした。
全国を回ってきた聖火が最後に走るのが、東京都。他の道府県の聖火リレーは2~3日で終わるのに対し、東京は開催都市だけあって7月9~23日の15日間予定され、離島を含むすべての区市町村をくまなく回るようになっているようだ。
1964年大会ゆかりの地からスタート!
7月9日の1日目第1区間のスタート地点は、世田谷区の駒沢オリンピック公園の陸上競技場。この公園は1964年東京五輪の第2会場だったところで、レスリング、サッカー、バレーボール、ホッケーの4競技が行われた。「東洋の魔女」と恐れられたバレーボール女子日本代表が金メダルを獲得したのも、ここ駒沢だったわけだ。
今回のオリンピックでは競技は行われないが、サッカー、ラグビー、バレーボールの練習会場として使用される予定だという。
ちなみに戦前はゴルフ場があり、1953年~1961には東急フライヤーズ・東映フライヤーズ(現・北海道日本ハムファイターズ)の本拠地だった駒沢野球場もここにあった。
聖火は陸上競技場のトラックを一周してから外に出て、駒沢通りを西へ。ちょっと大回りしてから駒沢公園通りを北上。左に曲がってボロ市通り、世田谷通りを抜け、約6kmリレーをつないで馬事公苑入口のけやき広場でゴールする。
ゴールは小学校?
馬事公苑も1964年東京五輪で馬術競技が行われ、その後は馬術の普及拠点として、さらに都民の憩いの公園としても親しまれていた。今度の東京五輪・パラリンピックでも馬術の会場となり、2016年から改修のため一般の入園はできなくなっている。
すでに中の競技施設などは完成して馬術の大会は行われており、塀越しに巨大な観客スタンドも見えた。
世田谷通りをさらに5kmほど西へ移動し、小田急・狛江駅南口ロータリーが第2区間のスタート地点だ。
再び世田谷通りに戻って左折し、狛江通りに入り、今度は狛江駅北口のロータリーを一周。その後は再び狛江通りを北上し、市立緑野小学校にゴールする約2㎞のコースだ。
次は南へ向かい、多摩川にぶつかったら右折。多摩川原橋を渡り、さらに2㎞ほど川沿いをさかのぼり、計7kmほど移動して第3区間の稲城北緑地公園に到着。
この区間は、公園の駐車場横からスケートパーク横までのわずか400mほどしかなく、多摩川サイクリングロード上を自転車で走ることになっている。
圧巻!ガンダムがお出迎え
稲城市はもう1区間ほどあり、ここから1kmほど南下し、JR南武線・稲城長沼駅前の「いなぎペアパーク」が第4区間のスタート地点だ。ここには、ガンダムやシャア専用ザク、「装甲騎兵ボトムズ」のスコープドッグの巨大なモニュメントが威風堂々と立っている。
稲城市は「機動戦士ガンダム」などのメカデザイナー大河原邦男さんの出身地で、大河原さんの作品を使った町おこしに力を入れている。ということは何となく知っていたけど、この公園は近くを何度も通っているのに初めて来たので、世代的にワクワクが止まらなかった。
第4区間のコースはここから川崎街道に出て東へ向かい、途中で右折して今度は鶴川街道を西へ進む。稲城市役所の第1駐車場でゴールする約3kmの道のりだ。
この日は天気が怪しくて、風が強く、雨もポツポツ降ってきている。ただ、まだ昼前で時間はあるので、あと数区間は走って見ようと思う。というわけで、続きは次回!
(光石達哉)
(この項つづく)