東京五輪開幕まで約1カ月半となり、すでに聖火リレーも半分を過ぎた。コロナ禍でこの先まだまだどうなるかわからないが、聖火リレーがどんなところを走るのか事前に自転車で走ってみようというこの企画。今回は、東京都のコース第5弾で青梅市、瑞穂町を見ていこう。
カヌーで聖火リレー⁉
先日、千葉県での公道の聖火リレーの中止が発表された。4月に千葉県のコースを自転車で走ったが、そのとき見た五輪サーフィン会場の釣ヶ崎海岸や佐原の水郷での聖火リレーも行われないことになり、幻のコースとなってしまった。
今は緊急事態宣言中で県境越えを自粛し、東京都の聖火リレーのコースを下見中だが、ここも幻となる可能性もあることを噛みしめながら走っていく。もちろん、感染対策に注意を払い、他人との接触を最小限にしている。
さて、前回から東京都3日目・7月11日のコースを走行中。奥多摩町を回った後、第4区間、日の出町の亜細亜大学・日の出キャンパスまで到達した。
次の区間は青梅市ということで、来た道を延々と約15km戻ることに。再び梅ケ谷峠を越え、吉野街道を西へ。御岳橋を渡って、JR御嶽駅付近までやってきた。
第5区間は、多摩川の御岳渓谷でカヌーによる聖火リレーが行われる。自転車をとめて急な階段を降り、渓谷沿いの遊歩道へ。釣りや川涼みをしている人が、チラホラいる。
〝聖火の川下り〟は難所?
スタート地点は、御岳橋よりちょっと上流の「御岳渓谷 カヌー練習場」付近。別に練習場らしい施設は何もないが、岩場が切れてちょっと広い川原になっているところからスタートするようだ。
もちろん今はカヌーには乗れないので、遊歩道を下流の方へ歩いていく。渓谷沿いを歩くのは涼しくて気持ちいいが、流れは急で聖火を持って川下りするのはちょっと大変そうだ。
200mほど歩いた「御岳小橋下流域」がゴール地点。御岳小橋は歩行者専用だが、2年前の台風19号で壊れて、今は渡ることができない。
青梅ではネコの看板がお出迎え
次の区間も青梅市だ。青梅街道を東へ約8km進み、市街地方面へ。街中に入ったところで右折し、金剛寺というお寺の門の前から第6区間がスタートする。
ここから坂を登って青梅街道に戻り、さらに東へ。JR青梅駅前のロータリーを一周して再び青梅街道へ。
レトロな街並みが残る「昭和の街」青梅は、「最後の映画看板師」久保板観さんが手掛けた映画看板がまだ数点残っており、絵本作家の山口マオさんによる映画とネコのパロディー看板も見ることができ、走りながら眺めているだけで楽しい。
勝沼の交差点で右折して奥多摩街道に入り、JR東青梅駅、青梅市役所の前を通過。最後はJR河辺駅のロータリーを一周し、そこから南下して「青梅市総合体育館」でゴールする。この区間は約4.5kmをリレーする予定だ。
この体育館、この日はワクチン接種会場になっていた。特に混雑している様子もなく、接種に来た人たちがパラパラと出入りしていた。
瑞穂町を経てセレブレーション会場へ
次の第7区間は、瑞穂町。青梅街道に戻ってさらに東へ約7km移動。「瑞穂町郷土資料館 けやき館」がスタート地点だ。ここから南に下り、新青梅街道の手前で2度左折して、瑞穂町役場の前を通過。最後は坂を登って、丘の上にある「瑞穂ビューパーク 競技場」にゴールする約2kmのコースだ。東京都3日目の聖火リレーはここでフィニッシュし、聖火到着を祝うセレブレーションが行われる。
次回は、7月12日に予定されている東京都4日目のコースを見ていこう。
(光石達哉)