東京五輪開幕まで1カ月を切り、コロナ禍での開催に向けて動き出してきている。聖火リレーも終盤となってきたが、どんなところを走るのか事前に自転車で走ってみようというこの企画。今回は、東京都のコース第8弾で清瀬市、東久留米市、西東京市、小金井市、府中市を見ていく。
各地の聖火リレーが一部で公道走行中止となる中、東京都の聖火リレーもどうなるか現時点で正式な発表はまだない。幻となるかもしれない聖火リレーのコースを事前に走るのも、ある意味貴重な経験だ。もちろん、走行中は感染対策に注意を払い、他人との接触を最小限にしている。
24の彫刻がお出迎え
前回は東京都5日目・7月13日の最後の第6区間、東村山市まで走行。今回は東京都6日目・7月14日の第1区間、清瀬市から出発だ。
スタート地点は、東村山の「国立療養所 多磨全生園」から東に約5kmの「清瀬市立清瀬第八小学校」。目の前を通る清瀬市のメインストリート「けやき通り」を南西へ進み、清瀬市役所前を通過する。
さらに進むと、けやき並木の間に彫刻がいくつか置かれている。これは「キヨセ ケヤキ ロードギャラリー」といって、国内外の著名な作家の彫刻24基を約1kmに渡り展示しているとのことだ。
その後、清瀬駅の手前で東に進路を変え、「清瀬市児童センターころぽっくる」でゴールする約3kmのコースだ。
ブラック・ジャックの街へ
次の第2区間は、東久留米市。約5km南下し、「滝山球場前」がスタート地点だ。ここは観客席のないシンプルな野球場で、その横の滝山公園通りから出発する。
ここから北東に向かい、「東久留米市役所前」を一度通過し、西武池袋線・東久留米駅西口のロータリーを一周。そこから市役所に戻ってゴールする約3.5kmだ。
市役所の入り口にマンガ「ブラック・ジャック」のイラストが描かれたマンホールがあった。なんでも作者の手塚治虫さんは晩年を東久留米で過ごしたそうで、市制施行50周年を機に「ブラック・ジャック」を通じた地域振興が行われているそうだ。
そのひとつとして、2021年3月にここを含め市内5カ所の歩道上にそれぞれ違うデザインの「ブラック・ジャック」のマンホールが設置された。
さらに、先ほど通った東久留米駅西口ロータリーにも「ブラック・ジャックとピノコ像」が設置されたそうだが、残念ながら気づかずに通り過ぎてしまった。
リニューアルした武蔵小金井駅
続いての第3区間は、西東京市。2001年に田無市と保谷市が合併してできた新しい市だ。約5km南下したところにある「東伏見交差点」がスタート地点。
ここから青梅街道上を西に進み、北原の交差点で新青梅街道に入り、「西東京市立けやき小学校」でゴールする。終始、大きな街道をひた走る約3kmのコースだ。
第4区間は小金井市。再び約5km南に移動して、「栗山公園」からスタートする。その後、JR東小金井駅北口を回り、お隣のJR武蔵小金井駅へ。南口広場の「クロスコート」にゴールする。
ここは2020年6月に完成した再開発地区で、真新しい商業施設やタワーマンションがドドンと立っている。以前はどんな景色だったか思い出せないくらい、様変わりしていてビックリだ。
着物姿のあのキャラに会える
続く第5区間も小金井市だ。約2㎞北上して、小金井公園内にある「江戸東京たてもの園」の中を走る。この施設は、江戸時代前期から昭和中期までの文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示している。
しかし、この日は16時半までしか入場できなかったようで、朝から11区間回ってきてすでに17時半を過ぎていたのでとっくに閉園していた。それ以前に、感染対策で事前予約制になっていたので、どっちみち行き当たりばったりでは入れなかったようだ。
ただ、入口に着物姿のミライトワとソメイティが設置されていて、それがかわいかったのでよかった。ちなみに、聖火は園内の天明家(農家)前から子宝湯前まで約200mを走る予定だ。
府中の見どころ満載のルート
6日目最後の第6区間は、府中市。約7km南西に移動して、「府中市民陸上競技場」のトラックからスタートする。
まずは府中街道を北上してJR北府中駅前で右折し、府中刑務所の横を走る。その先でまた右折して京王線・府中駅のそばを過ぎ、大國魂神社の大鳥居前で再び右折。その先で左折して再び府中街道に入り、府中市役所前を通過して再び左折。最後は「東京競馬場」でゴールする。
府中の見どころを詰め込んだ約4kmのコースだ。ちなみに現時点の予定では、JRAの藤田菜七子騎手がこの区間で聖火ランナーを務める予定だ。
東京都6日目のコースは、以上の6区間。次回は、7日目以降のコースを見ていこう。
(光石達哉)