再び一部都府県に緊急事態宣言が発令され、外出や移動にも自粛が求められるようになった。そこで、以前からお送りしていた東京都を出ずに県境沿いギリギリをサイクリングする旅を再開。今回は埼玉県との県境第1弾、江戸川から荒川に向かって走る。
江戸川沿いに埼玉県境をたどる
前回は江戸川沿いに千葉県との県境をさかのぼり、埼玉県との県境とぶつかるところまで到達した。
今回はそこから左に曲がって埼玉県との県境をたどっていく。かなり長くて入り組んでいるので、果たしてどれくらい時間がかかるのか不安も感じつつも出発だ。
と、ここで先に白状しておくと、昨年11~12月のうちに東京・埼玉の県境は走破し終えていたので、ちょっと写真の季節感は違うかもしれないが、そこはご容赦を。
東京・埼玉・千葉の県境が交わる地点の東京側には、葛飾区の水元公園が広がっている。江戸川に近い東側は東金町運動場で、野球場などのほか本格的なクライミングウォールもある。
水元公園は小合溜(こあいだめ)という細長い溜池に沿って広がっており、県境もこの小合溜の中をクネクネと走っている。
この日は日曜の午後で散歩している人も多かったので、ゆっくり公園内をロードバイクを走らせる。約5km走って、閘門橋という赤レンガの橋まで来ると、公園の出口だ。
そこから大場川という川に沿って3kmほど進むと、中川と合流する新大場川水門がある。
ここから埼玉に入らずに中川の対岸の足立区に入るには、いったん中川の下流方向へ進んで橋を渡ることになる。
「垳川」の読み方は?
足立区に入ると、今度は垳川(がけがわ)という小さな川に沿って西方向へ県境が伸びている。川沿いの遊歩道は自転車は通れないため、住宅街の中の道を進む。
垳は珍しい難読漢字だが、崖(がけ)と同じ意味だそう。
このすぐ近くに「埼玉県八潮市垳」という地名があるが、それ以外ではほとんど使われない貴重な漢字だとか。今はほぼ平坦な地形だが、かつてはこのあたりに崖があったのだろう。
その垳川沿いの六木水の森公園というところに水車がある。回転軸のところに鎖が巻いてあるので、残念ながら今は回らないのだろう。近くに風車もあるとの看板もあったが、見つけられなかった。
しばらく進むと県境は綾瀬川、さらにちょっと変わった名前の毛長川に沿って進む。ちょうど川の合流地点の足立区花畑という地区は、川の向こう側にも東京都が食い込んでいるので、そこもグルリと回ってみる。
荒川に到着! サイクリスト憩いの場
毛長川沿いに西へ9kmほど進んだところで、今度は新芝川と並行に走って南下。足立区立都市農業公園にぶつかり、その先に荒川の土手が広がる。
都市農業公園はその名の通り、園内の畑で様々な農作物が栽培されている。公園内のレストハウスの前にはロードバイクもいっぱい止まっていて、荒川を走るサイクリストのいい休憩所になっているようだ。
というわけで、今回は江戸川と荒川をつなぐエリアを走ってみたが、この辺りは小さな川が縦横に走っているんだなと言うのが小さな発見だった。続きは次回!
(光石 達哉)