【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」牝馬戦線の最前線へ GⅠ馬の意地~エリザベス女王杯

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連覇を目指すラッキーライラック。最強馬不在なら譲れない(写真:おかだ、19年2月撮影)


こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

 

最強馬決定戦、ついに実現します。11月29日に東京競馬場で行われるジャパンカップ(GⅠ、芝2400m)に、天皇賞・秋で芝GⅠ史上最多8勝目を挙げたアーモンドアイ(牝5)の参戦が決まりました。すでに出走を表明している無敗の3冠馬コントレイル(牡3)、デアリングタクト(牝3)と初対決。アーモンドアイは引退レースとなるため、最初で最後の豪華競演です。

 

3頭の他にも多くのGⅠ馬、そして海外からの遠征馬も出走予定。まずは全馬無事にゲートインしてくれることを祈ります。

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さて、今週から12月27日の有馬記念まで毎週GⅠが続きます。まずは牝馬の戦い。11月15日、阪神競馬場でエリザベス女王杯(GⅠ、芝2200m)が行われます。例年は京都ですが改修工事のため舞台が移ります。

 

絶対女王アーモンドアイ、宝塚記念馬クロノジェネシス(牝4)、無敗の3冠牝馬デアリングタクトは牡馬との戦いを選択。競馬界をけん引する各世代トップの姿はありません。1段上のレベルで戦うために必要不可欠な「女王」のタイトル。意地でも勝利したいGⅠ馬3頭に、初のGⅠ制覇を目指す馬たちが挑みます。

 

 


連覇へ 宝塚の記憶払拭~ラッキーライラック

 

 

 

舞台変更は吉と出るのか。19年覇者ラッキーライラック(牝5)が連覇を目指します。

 

2歳時以来、久々のGⅠ制覇となった19年のレースは、フランスの名手クリストフ・スミヨン騎手の巧みな技術に導かれて快勝。内枠を生かしたロスのないレース運びで距離への不安も払拭しました。

 

20年春は大阪杯(GⅠ)で牡馬を撃破しましたが、上半期の大一番、宝塚記念(GⅠ)はレース前に降った雨の影響で悪化した馬場に対応できず6着。続く札幌記念(GⅡ)は先行する競馬で3着と連敗。今回は休みを取って、万全の態勢で連覇に挑みます。

 

例年通りの京都開催であれば勝利した前年と変わりませんが、舞台は阪神の芝2200m。雨に泣いた宝塚記念と同じコースです。

 

何もかも思い通りに進んだ1年前の京都ではなく、苦い記憶が残る阪神の2200m。枠は大外18番。「女王」の称号を守るための大きな試練が立ちはだかります。

 

  

復活へ 勝利で波に乗れ~ラヴズオンリーユー

 

 

 

19年オークス馬ラヴズオンリーユー(牝4)。精彩を欠く樫の女王の復活が待たれます。

 

オークスを勝利して休み明けで挑んだ19年のレースは3着。20年に入って春のドバイ遠征が検討されていましたが、新型コロナウイルスの影響によりレースが中止となり、復帰戦となった5月のヴィクトリアマイル(GⅠ)は7着に敗れました。

 

距離を伸ばして挑んだ鳴尾記念(GⅢ、阪神・芝2000m)。単勝1番人気に推されましたが、勝ち馬パフォーマプロミスに屈してハナ差の2着に終わりました。約4カ月の間隔を空けて出走した前哨戦の府中牝馬ステークス(GⅡ)は重馬場に泣き5着。結果が出ないまま本番を迎えます。

 

無傷の4連勝でオークス制覇から一転、年長馬との戦いに敗れ、さらに海外のレースも白紙。全く波に乗れていないうちに、同じ4歳のクロノジェネシスがGⅠを2勝。同世代のライバルに先を越されてしまいました。

 

かつての勢いを取り戻すには、もう1つGⅠタイトルを取るしかありません。管理する矢作芳人調教師は全国リーディング勝利数トップ(20年11月12日現在)。コントレイルの活躍は記憶に新しいところ。好調矢作勢の波に乗れるでしょうか。

 

 

妹に続け 距離の壁を破れるか~ノームコア

 

 

 

19年ヴィクトリアマイル覇者のノームコア(牝5)は2年ぶりの女王杯出走。再び距離の壁に挑みます。

 

4歳でヴィクトリアマイルを制してからは、1600mを中心に走ってきました。20年は1200mの高松宮記念(GⅠ)に出走した後、ヴィクトリアマイル3着、安田記念4着とアーモンドアイ、グランアレグリアなど一線級相手に善戦。勝ち馬との差はありましたが、きっちり上位に食い込んできました。

 

前走、札幌記念は19年1月以来の2000m戦でしたが、最内枠を利して距離ロスのないレース運びで快勝。同じく出走していたラッキーライラックを下し、秋に向けて期待が膨らむ勝利となりました。

 

2年前は5着。当時と舞台は変わり、マイルを主戦とする馬がスピードだけでは乗り切れないコースです。2200mは2年前の女王杯以来で、さらなる距離延長がカギとなります。

 

妹クロノジェネシスは同じ舞台で行われた宝塚記念を圧勝。今度は姉の出番です。

 

 

年長馬の悲願/3歳馬の下剋上

初のGⅠ制覇を目指す馬たちも多士済々。重賞制覇で勢いづく年長馬に、デアリングタクトの前に敗れ去った3歳馬も参戦しています。

 

 

 

 

センテリュオ(牝5)は9月のオールカマー(GⅡ)で重賞初制覇。牡馬との一戦で価値のある勝利となりました。牝馬同士なら上位争い必至。19年4着のリベンジへ態勢は整っています。

 

府中牝馬ステークスを制したサラキア(牝5)。待望の重賞タイトルを手にして2度目の女王杯挑戦です。次週のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)に出走予定の弟サリオスへ、姉の威厳を示します。

 

3歳馬は5頭。GⅠで掲示板に入った馬がエントリーしています。オークス2着ウインマリリン、同3着ウインマイティー、同4着リアアメリア、秋華賞3着ソフトフルート、5着ミスニューヨーク。5頭の走りは3歳世代のレベルを図る上でも重要となります。年長馬相手でも恥ずかしい走りはできません。

 

 

それでは筆者の見解です。

中心はラヴズオンリーユー。距離、舞台、相手関係を考えても復活するなら女王杯しかありません。今後に向けても勝利が必要な状況。必勝態勢で臨む今回が勝負気配です。

 

ラッキーライラックは大外枠、ノームコアは距離への対応と、GⅠ馬がいずれも課題を抱えています。伏兵陣の台頭があっても驚けません。

 

スタートの課題をクリアできれば面白いウインマイティー、勝負どころで不利が続き力を出し切れていないミスニューヨークなど3歳馬にもチャンスがありそうです。

 

 

今回はここまで。

次回は各世代のマイルGⅠ馬が集結、マイルチャンピオンシップ(GⅠ)です。

 

 

 

 

 

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参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト