【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 国内無敗のダート王に隙はある?~チャンピオンズカップ

競馬,チャンピオンズカップ,中京競馬場,ダート,keiba

王者に待ったをかけられるか(写真:photoAC/Nihirunawatashi)※写真はイメージ


こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

 

11月29日に東京競馬場で行われたジャパンカップ(GⅠ、芝2400m)は、クリストフ・ルメール騎手騎乗のアーモンドアイ(牝5)が優勝。芝GⅠ9勝目で最多記録を更新、さらに歴代の賞金ランキングでもトップに立ち、有終の美を飾りました。

 

2着にコントレイル(牡3)、3着はデアリングタクト(牝3)と無敗の3歳3冠馬が入って3強決着。最強牝馬は最強のままターフを去ります。次は背中を追った2頭が競馬界を引っ張っていく番です。

 

激闘から1週間、今度は砂の絶対王者がスタンバイ。12月6日、中京競馬場で行われるチャンピオンズカップ(GⅠ、ダート1800m)に、国内では8戦8勝と負けなしのクリソベリル(牡4)が登場します。

 

一矢報いたい他の15頭。ダートチャンピオンの独走を許すわけにはいきません。

 

 

 

 


外枠で勝てば真の王者~クリソベリル

王者を待ち受ける試練。クリソベリルは、3着以内すら厳しい「外枠」の大きなハンデを背負うことになりました。

 

20年は2月のサウジアラビア遠征で7着に敗れてからは、十分に間隔を取って帝王賞、JBCクラシックとGⅠを連勝。日本では盤石の戦いを続けています。

 

しかし、今回は8枠15番からのスタート。過去10年で見ると外の8枠は1勝していますが、これは阪神競馬場で行われていた時の話。中京に移った14年以降は、馬券圏内の3着以内すらありません。

 

19年は内目の3枠5番。道中はインコースに控え、最後の直線は一瞬の鋭い脚で並居る強豪を差しました。同じような競馬ができるとは思えません。他馬からのマークも一層、厳しくなることが予想されます。

 

過去の結果を見れば外枠、特に8枠に入ってしまったら、それだけで不利になることは明白。とはいえ、一緒に走る馬の多くが、これまでのレースで破っている相手です。力で上回れる余地はあります。

 

19年は内、20年は外。不利をはねのけて勝つことができれば、「クリソベリル時代」は安泰です。

 

  

善戦ではなく頂点へ~チュウワウィザード

競馬,チャンピオンズカップ,中京競馬場,チュウワウィザード,keiba

リベンジに燃えるチュウワウィザード(写真:おかだ、19年11月撮影)


悲願のJRA・GⅠ勝利を目指すチュウワウィザード(牡5)。19年のリベンジマッチで逆転を狙います。

 

19年は直線で前が詰まり4着。結果的に脚を余す非常にもったいない敗戦で、進路取りがスムーズであればもっと上の着順になっていたはずです。

 

20年は1月の川崎記念(GⅠ)を圧勝。以降、クリソベリルと同じレースに出走し、いずれも3着。直接対決は3戦全敗です。

 

もはや決定的な差をつけられているのかと感じてしまいますが、17戦走って4着以下はたったの1回。1回は前述の19年チャンピオンズカップ。堅実さはメンバー随一です。

 

地方馬との交流GⅠで勝利はありますが、JRAのダートGⅠはまだ勝てていません。1度レースを使って状態が上向いてくることは必至。不安材料が出てきた王者の間隙を突きます。

 

 

ダートの天下も3歳に~カフェファラオ

 

 

 

芝ではコントレイル、デアリングタクトのダブル無敗3冠馬の登場に沸いた3歳世代。ダートも後れを取るまいとカフェファラオ(牡3)が強豪に立ち向かいます。

 

10馬身差圧勝のデビュー戦から危なげなく3連勝。しかし、初めて挑んだGⅠ・ジャパンダートダービーであっけなく敗戦。それでも年長馬との初対戦となった10月のシリウスステークス(GⅢ)を勝利し、一線級との頂上決戦に駒を進めてきました。

 

今回の相手はこれまでより一枚も二枚も上手。唯一の3歳馬で他の馬より斤量が1キロ軽いからといって、どうにかなる相手ではありません。

 

息長く活躍を続けるダートの一流馬がそろうGⅠは、メンバーが「代わり映えしない」傾向にあります。だからこそ、未知の魅力に引かれる1頭。ここで通用すれば、一気にダート界をけん引する存在になれるでしょう。

 

 

歴戦の雄たちがもう一花

 

 

 

長年ダート界を支える馬たちも多く参戦。新世代の台頭に負けじと健在ぶりをアピールします。

 

17年覇者でGⅠ通算5勝のゴールドドリーム(牡7)。近走は精彩を欠く場面もありますが、経験、実績は最上位クラス。1枠2番の好枠を生かして、王座を譲った後輩との差を詰めに行きます。

 

インティ(牡6)は破竹の7連勝で19年フェブラリーステークス(GⅠ)を制覇。しかし、その後は敗戦続きで勝ち星がありません。スタートから先手を取って気分良く逃げられるかが勝負の分かれ目です。

 

芝・ダート両方のマイルGⅠを制したモズアスコット(牡6)は今回がラストランとなります。最近では珍しい二刀流のGⅠ馬。花道を飾ることができるでしょうか。

 

 

それでは筆者の見解です。

中心に据える馬は王者ではありません。逆転候補はただ1頭、チュウワウィザードを推奨します。

 

クリソベリルは3戦3勝、チュウワウィザードは3戦全敗。対照的な結果になっている大井競馬場での差を額面通りに受け取ることは早計です。安定感は抜群。19年のようなことがなければ、王者を倒すだけの力は持っています。

 

以下、クリソベリルの他、実力馬ゴールドドリーム、インティも侮れません。カフェファラオは人気になりそうですが、戦ってきた相手のレベルに疑問が残ります。

 

 

 

今回はここまで。

次回は2歳女王決定戦、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)。白毛馬に九州産馬、話題の馬が一挙集結。

 

 

参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト