【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 主役候補は2月に現れる?~3歳クラシックレース

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牡馬クラシック最有力候補のコントレイル。無敗馬の快進撃はどこまで続くか(19年ホープフルステークス、撮影・おかだ)

こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

今回は3歳馬について取り上げます。春に始まり、秋まで続く一生に一度のクラシックロード。少し気は早いですが、今から3歳馬の走りを見ていくと、若駒の成長を1年間、さらにはその先まで見ていくことができます。よりレースを楽しむという意味でも、3歳馬については定期的に取り上げようと思っています。

2019年末の2歳G1好走馬を中心に、20年クラシックの主役候補を探ります。また、2月に予定されている3歳限定の注目レースにも触れていきます。

 

 

 

 

「クラシックレース」とは

クラシック、クラシックと言っていますが、クラシックレースとはどのレースのことを言っているのか。詳しく説明します。

クラシックレースは、3歳馬だけが出走できる伝統的なG1レースを指します。該当するレースは桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞です。

基本的に牡馬は皐月賞、日本ダービー、菊花賞に出走。全て優勝すると「牡馬3冠」となります。桜花賞、オークスは牝馬限定戦で、ここに秋華賞(G1)が加わり、全て優勝すると「牝馬3冠」となります。秋華賞は厳密に言うとクラシックレースには含まれません。

直近の3冠馬は、牡馬が11年のオルフェーヴル、牝馬は18年のアーモンドアイです。07年には牝馬のウオッカが日本ダービーに挑戦し、優勝したことがあります。19年にはJRA最少体重優勝記録を持つ牝馬のメロディーレーンが菊花賞で5着。牡馬相手に果敢に挑む牝馬が出てくる年もあります。

 

牡馬はコントレイルがリード

ここからは20年クラシックについて話を進めます。まずは牡馬です。

19年12月のホープフルステークス(G1、中山・芝2000m)を制したコントレイル。同世代のライバルを寄せ付けなかった競馬は圧巻でした。

同年9月の新馬戦勝利後、同年11月に行われた東京スポーツ杯2歳ステークス(G3、東京・芝1800m)は、2歳コースレコードで5馬身差の圧勝。2戦2勝で迎えた初G1は、道中4番手に控えて徐々に位置を上げると、最後は他の有力馬の追撃を振り切ってゴール。無敗でG1制覇を果たしました。

レコードタイムでぶっちぎった東スポ杯も衝撃的でしたが、ホープフルステークスの走りを見て改めて強さを感じました。初めてのコースでも、きっちり折り合いがついて、最後の直線では他の馬と比べて騎手の手応えが1頭だけ違っていました。

皐月賞(G1、中山・芝2000m、4月19日)と同じ舞台で、結果、内容ともに大きな収穫のあったレースでした。この後は皐月賞に直行、日本ダービー(G1、東京・芝2400m、5月31日)へ進む予定です。現時点で牡馬クラシックの最有力候補と言って良いでしょう。


出世レースは2020年も注目~共同通信杯&きさらぎ賞

牡馬クラシックでは2月に行われる出世レースからコンスタントに活躍馬が出ています。ホープフルステークスの2着馬ヴェルトライゼンデ、3着馬ワーケアの巻き返しも期待されますが、これから登場してくる有力馬にも注目です。

直近では16年の菊花賞馬サトノダイヤモンドなど、クラシックレースに多くの活躍馬を輩出しているきさらぎ賞(G3、京都・芝1800m、2月9日)。前述の東スポ杯でコントレイルに5馬身差をつけられたアルジャンナが出走を予定しています。

相手が悪かったとしか言いようがない前走。コントレイルをマークするような形で、最後の直線は懸命に脚を伸ばしましたが、先を行く同馬との差を詰めることはできませんでした。

直線では少しふらつきながら追走する場面もありましたが、3着馬を4馬身離しました。能力は十分にあると思われるので、きさらぎ賞では精神面の成長もうかがえるようなレースが見られると、先が楽しみなりそうです。

近年、皐月賞、日本ダービーの上位馬を輩出しているもう1つの出世レース共同通信杯(G3、東京・芝1800m、2月16日)にも注目馬が登場予定です。

新馬戦から3戦無敗のマイラプソディが春に向けて始動予定です。2戦目の野路菊ステークスを5馬身差で快勝。続くラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス(G3)も後方に控える競馬から、最後の直線は力強い末脚で他馬をねじ伏せました。

共同通信杯の結果次第では、一気にコントレイル撃破の最有力候補となるかもしれません。関東圏では初めてのレース。まずは輸送をクリアするところからスタートです。


牝馬は混戦になる? まだまだ出てくる主役候補

牝馬は2歳女王のレシステンシアが一歩リードという状況です。3強決戦とされながら、3強に含まれなかった同馬の圧勝に終わった阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)。スタートから先手を奪うと、最後まで先頭を譲ることなく5馬身差とつけて逃げ切りました。

19年11月のファンタジーステークス(G3)を勝利して、距離延長など心配された点もありましたが、自慢のスピードを存分に見せつけて他馬を圧倒しました。

このまま一気にクラシックも!と言いたいところですが、G1で敗れた馬の巻き返し、さらに今後登場する素質馬の台頭も十分に考えられ、桜花賞(G1、阪神・芝1600m、4月12日)、オークス(G1、東京・芝2400m、5月24日)と続く牝馬クラシックは混戦になるのではないかと考えています。

レシステンシアをはじめ、G1で敗れたクラヴァシュドールウーマンズハートら桜花賞でも有力となりそうな馬は、最重要トライアルレースのチューリップ賞(G3、阪神・芝1600m、3月7日)へ向かうことになりそうです。

レシステンシアなど重賞で活躍する馬と未対戦の馬も多くいます。桜花賞、オークスで対戦する馬が集うことになりそうなクイーンカップ(G3、東京・芝1600m、2月15日)は牝馬の出世レースです。19年の勝ち馬クロノジェネシスは桜花賞、オークスともに3着、秋華賞優勝と3冠レースで活躍しました。

2戦2勝で負け知らずのオルフェーヴル産駒・ホウオウピースフル、G1レース2勝スワーヴリチャードの妹・ルナシオン、京都2歳ステークス2着など牡馬相手に健闘・ミヤマザクラなど、底を見せていない多くの素質馬が出走予定です。

牡馬も牝馬も2月に行われる出世レースには、2歳時から活躍している馬もいれば、新馬戦を勝ち上がってから入念に調整されてきた馬、結果を出せずにいる素質馬など、春のクラシックに向けて少しでも多く賞金を加算しておきたい馬が出走します。思わぬ新星が現れることもあるので見逃せません。

今度はトライアルレースが一段落した頃に桜花賞、皐月賞へ向けて3歳馬を取り上げようと思います。




今回はここまで。
次回は短距離を中心に長年G1戦線を支えた牝馬について取り上げます。2019年末に引退。最後まで堅実に走り続け、ファンも多いあの馬です!



参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト