【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 連覇、二刀流、東京巧者~フェブラリーステークス展望

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根岸ステークスを勝利したモズアスコット。芝・ダートの二刀流G1制覇となるか(20年根岸ステークス、撮影・おかだ)

こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

今回はG1開幕戦フェブラリーステークス(東京・ダート1600m、2月23日)を取り上げます。

2020年がスタートして2カ月、あっという間にG1レースがやってきました。クリソベリル、ゴールドドリームなどダートG1のタイトルホルダーが海外遠征や別のレースを目標にしたため、今回は出走していません。

自然と中心は2019年の覇者インティになると思われましたが、ダート転向でいきなり結果を出した芝のマイルG1馬モズアスコット、休み明けの東京巧者サンライズノヴァ、アルクトス、さらには地方競馬からの参戦など伏兵馬まで多士済々です。東京のダート1600m戦だからこそ勝利が欲しいというようなメンバーが揃った印象です。

主役はいるものの、どの馬にも上位進出のチャンスがありそうな雰囲気がします。注目馬を紹介していきます。

 

 

 

 

ダートで再起 二刀流G1馬へ~モズアスコット

前走・根岸ステークス(G3)で、18年6月の安田記念(G1)以来1年8カ月ぶりの勝利を挙げたモズアスコット(牡6)。一気に主役へ躍り出ました。

20戦目でダート初挑戦となった前走、スタートは出遅れましたが、ポジションを上げて道中は中団の外でレースを進めました。最後の直線、徐々に前との差を詰めると、先に抜け出したコパノキッキングを外からかわして先頭でゴール。久々の勝利とは思えないほど鮮やかな差し切り勝ちでした。

18年安田記念でG1を制覇して以降、前走の勝利まで最高着順は2着。特にG1では13着、7着、6着、14着と結果が出ていませんでした。

年齢も6歳。4歳でG1を勝った頃と比べて勢いは衰えてしまったと思っていましたが、根岸ステークスの走りにはG1馬の底力を感じました。ダート専門で走ってきた馬たちの中で、全く引けを取らない競馬ができたことは大きな収穫でした。

フェブラリーステークスの歴代勝利馬の中には、02年アグネスデジタル、04年アドマイヤドンと芝のG1を制覇した馬もいます。他に芝、ダート両G1制覇というと、クロフネ、イーグルカフェの名前も挙げられます。最近はダート専門の強豪馬が長く活躍して頂点を争う状況が続いていたので、芝のG1馬に大きなチャンスが回ってきたことは新鮮に感じられます。

前走同様、最後の直線で差し脚を生かす競馬になりそうです。前にポジションを取りそうな最大のライバル、インティの位置取りやペース配分が大きなカギとなりそうです。勢いを取り戻し、さらにG1常連の強豪不在ということも含めて、完全復活へ可能性は十分です。

 

1年ぶりの勝利なるか~インティ

2019年の優勝馬インティ(牡6)。クリソベリル、ゴールドドリーム、オメガパフューム、チュウワウィザードと、何度も顔を合わせてきた強力なライバルは不在。今回出走する16頭の中で、是が非でも勝利したいのはこの馬かもしれません。

19年フェブラリーステークス、前哨戦の東海ステークス(G2)を逃げ切って初のG1挑戦。スタイルは変わらず、いつも通りスタートから先手を取りました。手応え十分なまま直線に入り、後続との差を広げたところ、ゴールドドリームだけが差を詰め、最後はクビ差まで迫られましたが、何とか振り切ってG1制覇を成し遂げました。

7連勝でG1制覇。しかし、順調にはいきません。続く、かしわ記念(Jpn1)は、ゴールドドリームに敗れて2着。距離延長で初の2000m戦となった帝王賞(Jpn1)は、オメガパフュームなどに及ばず6着。間隔を空けて挑んだ19年11月のみやこステークス(G3)は、他馬との先行争いに巻き込まれ15着に大敗しました。

大敗後に挑んだチャンピオンズカップ(G1)。内からすんなり主導権を握って、最後の直線も粘りましたが、クリソベリル、ゴールドドリームにかわされ3着。前走・東海ステークスはこれまでとは一転、控える競馬で3着。新たなレーススタイルを披露しました。

東海ステークスでは他に逃げたい馬がいたため控えたと思われます。今回は何が何でも逃げたいという馬は不在。逃げて良さを発揮できそうな馬はインティだけと言えるかもしれません。逃げるか、控えるか。レースの結果を大きく左右する1頭となるだけに、スタートからどのポジションを取るのか目が離せません。

1年間、多くのライバルが立ちはだかりました。気性面の課題がレースに影響した時もありました。今度は芝のG1馬が突如出現。1年前のような逃走劇は再現できるのか。連覇に向けて、今回は自分の競馬に徹することが勝利への近道になりそうです。


休み明けのコース巧者も好機到来

19年10月、岩手・盛岡競馬場で行われたマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)の1、2着馬サンライズノヴァ(牡6)、アルクトス(牡5)も虎視眈々と頂点を狙っています。

2頭に共通して言えることは「東京ダート巧者」。サンライズノヴァは全8勝(地方含む)のうち東京で6勝、今回と同じ1600mでは4勝しています。アルクトスは全7勝中東京で5勝、1600mでは4勝。コース相性はメンバー随一です。

クリソベリル、ゴールドドリームなどの不在で一気に上位候補の一角となりました。問題はG1で力が発揮できるかどうか。サンライズノヴァは18年フェブラリーステークス4着がG1の最高成績で、5戦して馬券圏内の3着はありません。アルクトスは前述の南部杯がG1初挑戦。中央競馬のG1レースは初めてです。

ともに得意の条件では好走を続けているだけに、G1で思い通りのレースをして、力を発揮できるかが焦点です。


地方からの挑戦、巻き返しを狙う馬も

地方競馬所属のノンコノユメ(せん8)、モジアナフレイバー(牡5)、ミューチャリー(牡4)の3頭に加えて、地方競馬の19年度代表馬、ブルドッグボス(牡8)が1戦限定で中央競馬所属の馬として参戦します。

いずれも中央所属馬との交流重賞ではおなじみの顔ぶれ。中でもノンコノユメは18年の勝ち馬。もう一度、中央所属のトップホースを倒して輝きを取り戻せるでしょうか。

前哨戦の東海ステークス、根岸ステークスで敗れた馬たちも侮れません。東京ダート1600mで実績のあるワイドファラオ(牡4)、ワンダーリーデル(牡7)、G1でも結果を出したいヴェンジェンス(牡7)など、伏兵陣も上位進出を狙います。



最後に個人的見解です。
インティ、モズアスコットは外せない状況ですが、休み明けのコース巧者サンライズノヴァを軸にしようと思います。

展開はインティが逃げて、直後に有力どころではアルクトス、ワイドファラオ、その後ろにサンライズノヴァやモズアスコットという並びになると考えています。インティの直後に構えて下手に追いかけると、早くから脚を使って最後まで残れない可能性があります。昨年は、インティの直後に控えていた馬が余力をなくして馬群に沈みました。

前が見える位置でレースを進められ、最後も確実に脚を使えるサンライズノヴァに期待します。相手はもちろんインティ、モズアスコット。アルクトスも有力です。

伏兵陣からはワイドファラオ、ワンダーリーデル、地方組はノンコノユメに注目したいと思います。




今回はここまで。
次回は外国人ジョッキーを取り上げる予定です!
2019年秋からビッグネームが続々来日しています。



参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト