【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 世界最強牝馬に日本馬が挑む~凱旋門賞

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(写真:photoAC/acworks)※写真はイメージ


こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

今回は10月4日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる世界最高峰のGⅠ・凱旋門賞(芝2400m)を紹介。日本からは英国を拠点に海外を転戦しているディアドラ(牝6)が参戦。さらに武豊騎手が外国馬に騎乗を予定しています。海外遠征がままならないコロナ禍での日本勢の挑戦。欧州競馬を代表する強力なライバルに立ち向かいます。

 

 

 


日本馬最高成績は2着

凱旋門賞は1920年に創設。第一次世界大戦に勝利したフランスの戦勝記念と、戦時下で衰退してしまった競馬産業の再生を目的にスタートしたレースです。19年で100年目を迎えた欧州伝統のGⅠ。1着賞金は3億円を超えるビッグレースとして、世界中のホースマンが目指す夢の舞台となっています。

 

日本馬の出走は69年のスピードシンボリに始まり、19年までのべ26頭が挑戦して最高成績は2着。99年エルコンドルパサー、10年ナカヤマフェスタ、12・13年オルフェーヴルの4回です。

 

なお、レースは新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から無観客で開催。毎年、お祭りのように華やかになる競馬場も、今回ばかりは寂しく映りそうです。

 

 

欧州勢筆頭は2頭の牝馬

今回の凱旋門賞は欧州競馬をけん引する牝馬2頭が主役。史上初の3勝目を目指す世界最強牝馬エネイブル(牝6)とGⅠ3連勝中で新女王候補として名乗りを上げているラブ(牝3)です。

 

 

17・18年の覇者エネイブル。3連覇を目指した19年は、あと一歩のところでヴァルトガイストに差し切られて2着。重馬場の影響でスタミナを消耗し、最後の最後に失速。偉業達成とはなりませんでした。

 

20年は休み明けのエクリプスステークス(GⅠ)で2着に敗れましたが、その後は連勝。リベンジに向けてパフォーマンスを上げてきました。

 

ラブは英国の牝馬主要GⅠを圧勝。負担重量で年長馬より恩恵を受ける3歳牝馬であることも、期待を高めている要因となっています。世界的に活躍が続く牝馬。世代交代の瞬間が見られるかもしれません。

参考:凱旋門賞の負担重量(キロ)3歳牡馬56.5、同牝馬55、4歳以上牡馬59.5、同牝馬58

 

主要前哨戦のアイリッシュチャンピオンステークス(GⅠ)を連覇したマジカル(牝5)は2頭に次ぐ有力候補の1頭。牡馬では、前述のエクリプスステークスでエネイブルを下したガイヤース(牡5)が有力馬として名を連ねていましたが、回避する模様。GⅠを勝利している欧州の3歳牡馬勢が出走を予定していますが、過去10年で7勝を挙げている牝馬が優位な状況です。

 

 

日本代表は牝馬ディアドラ

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日本馬唯一の参戦となるディアドラ。強力欧州勢にどこまで迫れるか(写真:おかだ、19年2月撮影)


海の向こうでタフに走り続けるディアドラ。秋の大目標と位置付けた最高峰のレースで、強敵にどこまで迫れるか注目が集まります。

 

 

19年2月の中山記念(GⅡ)を最後に国内のレースには出走していません。英国に滞在して世界各地を転戦。同年8月には同国のGⅠ・ナッソーステークスを日本馬として初めて制覇しました。

 

20年は2月にサウジアラビアのレースで2着に入りましたが、7月のGⅠ連戦は5着、7着と本来の力を発揮できず連敗。連覇を目指したナッソーステークスは、まさかの最下位に終わりました。

 

新型コロナウイルスの影響もあって思い通りにレースに出走できなかった時期もありました。凱旋門賞は例年通りの時期に開催。欧州を拠点に走っていたからこそ、凱旋門賞に駒を進めることができたとも言えます。

 

毎年のように複数の日本馬が遠征していましたが、今回は日本馬唯一の参戦。海外のレースに出走することが厳しい状況で、日本競馬界の悲願達成へ希望をつなぐ凱旋門賞出走です。日本の牝馬は14年ハープスター以来2頭目の挑戦。ロンシャンの直線で自慢の末脚が見られることを期待しています。

 

武豊騎手「ジャパン」で参戦

 

日本のトップジョッキーが欧州の名門厩舎とタッグを組みます。武豊騎手が凱旋門賞2勝を挙げているアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエン厩舎のジャパン(牡4)に騎乗予定。日本人騎手初の凱旋門賞制覇を目指します。

 

凱旋門賞騎乗は3年連続9回目。ディープインパクト、ヴィクトワールピサ、キズナといった日本馬での挑戦の他、外国馬での参戦もあります。01年には伏兵馬のサガシティを3着に導きました。

 

ジャパンは3歳時に英仏でGⅠ2勝を挙げ、19年の凱旋門賞は4着に好走。世界でサラブレッド事業を展開するクールモアグループの所有馬で、日本の株式会社キーファーズが共同所有しています。

 

クールモアグループの馬は、偉人や名所の名前を馬名にすることが多く、同馬の父ガリレオもその1頭。日本のファンなら名前だけで気になってしまうジャパン。日本とのつながりもできて、さらに武豊騎手が乗るとなれば、外国馬とはいえ見逃せない存在です。

 

ディアドラとジャパンに大きな期待をかけたいところですが、現状はいずれも伏兵扱い。出走馬については直前まで流動的な部分もありますが、欧州勢のラインナップは非常に強力です。

 

 

 

今回はここまで。

次回は秋GⅠ開幕戦、スプリンターズステークスを取り上げます!

 

 

参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト