【パラスポーツ】パラ水泳=東京パラ金メダル候補がタッグ 木村敬一、富田宇宙が合同合宿公開

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合宿を公開した木村敬一(左)と富田宇宙(撮影:岡田剛)

パラ水泳の金メダル候補・木村敬一(東京ガス)、富田宇宙(日体大大学院)が7月31日、東京・江東区のアシックススポーツコンプレックス東京ベイで合同練習を公開した。ライバルであり友人、そして世界トップクラスの選手同士でもある2人が、1年後のパラリンピックに向けてさらなるレベルアップを図る。

 

 

  

新“虎の穴” 低酸素環境でトレーニング

水しぶきを上げて互いを刺激し合った。合宿は同29日から8月1日まで実施。低酸素トレーニングが可能な環境で、スイム練習を中心にウエートトレーニングも行っている。

31日の練習では、午前中の約2時間スイム練習を行った。水中での感覚を確かめながら徐々にピッチを上げて、自由形、バタフライなど次々にメニューをこなした。

木村と長年コンビを組んでいるタッパーの寺西真人氏らがタイムを読み上げ、50mプールを往復。1つのメニューをこなすごとに会話も交え、時折、笑顔も見せながらリラックスした様子で練習に励んでいた。

木村敬一 米国では「最強パートナー」と練習

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米国で武者修行に励んだ木村敬一。当面は国内活動に専念(撮影:岡田剛)

木村はすでに19年世界選手権男子100mバタフライで金メダルを獲得し、東京パラリンピックの代表推薦選手に内定。18年から米国に拠点を置いてトレーニングを積んできた。

米国での練習は、16年リオパラリンピック女子自由形(S7)で3冠を達成したマッケンジー・コーンと行っていた。木村は「最強のトレーニングパートナー」と感謝している。

現地では、在米邦人の協力も得て競技活動に取り組んできた。元メジャーリーガー・上原浩治氏の現地自宅にホームステイする機会もあったという。

単身渡米し、英語の勉強にも取り組むなど武者修行に励んでいたが、新型コロナウイルスの影響で20年3月に帰国。当面、米国には戻らず、国内での活動に専念する方針で、地元開催のパラリンピックに向けて、盛り上げ役も担っていく。

 

富田宇宙 自粛期間は「おうちプール」で特訓

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コロナ禍でも練習環境を自ら整えた富田宇宙。パラ選手のアイデアは豊富(撮影:岡田剛)

富田は、新型コロナウイルスによる自粛期間中、東京の練習拠点が閉鎖されたため、地元・熊本で練習。実家の庭に設置したプールでの練習は自身のSNSにもアップされ、話題を集めた。

小型の簡易プールを購入して庭に設置。腰にゴムチューブを着けて体の位置を固定し、"その場泳ぎ"のスイム練習を毎日1時間ほどこなした。さらに自室で筋力トレーニングに没頭。練習環境を自ら整え、非常事態に対応することができた。

パラリンピックの存在意義を広めるために、積極的にSNSの発信を続ける中で「上を向いて歩こう」の替え歌を投稿。「上を向いて泳ごう 頭をぶつけないように…」などと、実家の庭で練習している自身の姿を歌詞にしている。

19年世界選手権では、男子100mバタフライで木村の後塵を拝して銀メダル。しかし、過去には18年アジアパラの男子100m自由形で木村に勝利。アジア記録を持つ400m自由形にも自信を持つ。

まだ内定は得ていないが、ともに結果を出している100m自由形、同バタフライでは、気心の知れた2人が世界最高の舞台で金メダルを争う可能性が十分にある。未だ終息の気配がないウイルスに負けじと、選手たちは工夫を凝らしながら競技活動を続けている。それぞれのペースで、1年後の大舞台へ前進する。

(岡田剛)