【東京パラリンピック】馬術=元JRA騎手の高嶋ら東京パラ代表4選手が抱負

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東京パラリンピック馬術日本代表。左から高嶋活士、宮路満英、稲葉将、吉越奏詞(撮影:岡田剛)


8月24日に開幕する東京パラリンピックの馬術代表4選手が7月7日、東京・港区の日本財団ビルで会見を行った。

パラリンピック初出場を決めた元JRA騎手の高嶋活士(ドレッサージュ・ステーブル・テルイ)は「代表選考のランキングが1番下だったが、スタッフのサポートがあってここまで来ることができた。東京では70%以上の得点率が出せるように頑張りたい」と決意を示した。

 

 

日本代表はベテランと若手が融合

東京大会に向けて力をつけてきた若手と経験豊富なベテランが強豪の海外選手に挑む。

21年6月にオランダで行われた競技会を経て代表選考ランキングが確定。ランキング順に宮路満英(グレードⅡ、リファイン・エクイン・アカデミー)、吉越奏詞(グレードⅡ、アスール乗馬クラブ)、稲葉将(グレードⅢ、静岡乗馬クラブ)、高嶋活士(グレードⅣ、ドレッサージュ・ステーブル・テルイ)が代表に決まった。

 

宮路は16年リオ大会に続き2大会連続、吉越、稲葉、高嶋はいずれも初出場。三木則夫監督は「新型コロナウイルスの影響はあったものの、可能な範囲でできる限りの準備をしてきた。団体は6位、個人では入賞3人、メダル1つは欲しい」と目標を掲げた。

 

高嶋「馬の魅力に引き付けられて今がある」

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パラリンピック初出場を決めた元JRA騎手の高嶋活士(撮影:岡田剛)


初の代表入りを果たした高嶋。13年に障害レース騎乗時に落馬事故を経験。復帰を目指しリハビリを続けたが、引退を決断し、パラ馬術に転向した。16年には全日本選手権で優勝。18年世界選手権出場と着実に結果を出してきた。

11年にJRA騎手デビュー。競馬学校の同期で現役騎手は横山和生、森一馬、藤懸貴志、杉原誠人、嶋田純次の5人がいる。横山騎手は勝利数で全国8位、森騎手は4月に障害GⅠ制覇、藤懸騎手は6月に待望の重賞初制覇と、21年は同期の活躍が続いている。

大きな事故を経験しても馬に乗ることはやめられない。「馬との信頼感、愛着が魅力。その魅力に引き付けられたから今がある。離れられる気がしなかった」と、馬乗りとしての思いを話した。

 

競技最年長63歳の宮路は元JRA調教助手でGⅠ馬を手掛けた経験がある。前回のリオ大会は現地到着からわずかな日数で本番を迎えた。「初めてのリオは練習が少なかった。応援してくれる全ての人に感謝して、良い成績が出せるように頑張りたい」。サポート役の「コマンダー」を務める妻の裕美子さんと二人三脚で競技に挑む。

 

稲葉は世界選手権からの成長を実感

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パラリンピアンの下で研さんを積む稲葉将(撮影:岡田剛)


団体種目ではまとめ役にもなっている稲葉は、12年ロンドンパラリンピック馬術代表の浅川信正氏の下で研さんを重ねている。「世界選手権からいろいろな経験をして成長できている実感がある。本番で結果を出すことで変わってくることもある。目の前のことからコツコツこなしてメダル獲得を目指す」。6月のオランダでの競技会では思うような点数を出せなかったが、本番に向けて手応えをつかめている。

競技最年少20歳の吉越は代表決定を受け「うれしい。支えてくださった方々に感謝したい」と笑顔を見せた。18年世界選手権はフリースタイルで6位。「世界選手権の経験を糧に、パラリンピックではメダルを狙えるような演技をしたい」と意気込む。

 

東京パラリンピック馬術競技は、8月26~30日、東京・世田谷区のJRA馬事公苑で行われる。

(岡田剛)

 

 

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