【北京パラ】アルペン立位チーム悲願のメダルへ 三澤拓「攻めの滑りを」

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5大会連続出場となる三澤拓(日本パラリンピック委員会提供)

3月4日に開幕する北京パラリンピックを前に、アルペンスキー立位の代表選手らが2022年2月15日、オンライン会見を行った。

06年トリノ大会から5大会連続出場となる三澤拓(SMBC日興証券)は「5大会目でメダルへの思いは強い。8、9割では届かないので、リスクがあってもゴールまで攻めの滑りをしたい」と力を込めた。

立位の代表には男子が三澤を含む5人、女子は2大会連続出場となる本堂杏実(コーセー)ら2人が選ばれている。

 

 

三澤拓 メダル獲得への戦略は

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メダル獲得への意気込みを話す三澤拓(日本障害者スキー連盟提供映像より)

悲願の表彰台に向けて強気に攻める。5大会連続出場の三澤拓は、「攻めの滑り」を強調。初のパラリンピックメダル獲得へ、強豪海外勢に立ち向かう。

 

22年1月、北京大会の前哨戦となった世界選手権(ノルウェー)に出場。「先が見えない」というヨーロッパの厳しい斜面を滑り、トップ選手との差を痛感した。「長年、ヨーロッパに行って滑っているが、地元の選手と比べて攻めれていない」。

本番でもコース上の旗門をロスなく通過し、インコースを通ってタイムを少しでも縮める攻めの滑りで勝負したい考えだ。「雪の硬さ、気温がどれくらい上がるのか、現地に立たないと分からないこともある。旗門のインを突くコース、ライン取りを下見でイメージ作りがどれだけできるか」。

 

www.beijing2022.cn

 

今大会は新型コロナウイルスの影響で、1年前に行われる予定だったプレ大会が実施されずに本番を迎えるため、コース状況を完全に把握できないままレースに臨む。

実施される5種目の中で、スーパー大回転と回転1本ずつの合計タイムで競うスーパー複合で「ベストを尽くす」とし、全5種目出場のプランと共に「パワーを使う」という大回転を回避するプランも考えている。

 

6歳の時に交通事故で左脚を切断。両手にストックを持ち、右脚だけで滑る。スキーと出合ったのは事故後だったが、三澤にとっては片足で滑ることも健常のスキーも同じ「スキー」と捉えている。「両脚でやってきた人と意識は変わらない。左右、前後バランスを取って滑ることは難しい。片脚でもこれだけ滑れるところを見てもらって何かを感じていただき、そこにメダルの結果も付いてくれれば」。

 

本堂杏実 ケガから1年後の大舞台

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2大会連続出場の本堂杏実(日本パラリンピック委員会提供)

本堂杏実は2大会連続の出場。21年1月末、W杯の公式練習中に左膝前十字靭帯断裂の大ケガ。手術を受けてから1年が経ったところで、2度目の大舞台を迎える。

22年1月の世界選手権に出場し、膝の状態を確認。「膝は治っている。今は怖さはない」と、ケガへの恐怖心に打ち勝って本番に備えてきた。前回の18年平昌は「出るだけ」だったが、今回は「メダルを目指して思いっきり行きたい」と、苦難を乗り越えて成長した姿を見せる。

 

ほかの代表選手は下記の通り。

【男子】

小池岳太(JTBコミュニケーションデザイン、5大会連続出場)

東海将彦(トレンドマイクロ、14年ソチ以来3度目の出場、06年トリノ大回転銀メダル)

髙橋幸平(2大会連続出場、日体大)

青木大和(初出場、EXx)

 

【女子】

神山則子(初出場、テス・エンジニアリング)

 

全5種目開催 最初は滑降から

www.youtube.com

 

北京パラリンピックは3月4日に開会式が行われ、競技は翌5日からスタートする。

アルペンスキーの日程は下記の通り。全種目、同じ日に座位、立位、視覚障がいの全カテゴリーを行う。会場は五輪のアルペンスキー競技と同じ国家アルペンスキーセンター。(岡田剛)

 

◆開催日メモ

3月5日…滑降(男女)
3月6日…スーパー大回転(男女)
3月8日…スーパー複合(男女)
3月10日…大回転(男子)
3月11日…大回転(女子)
3月12日…回転(男子)
3月13日…回転(女子)

 

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