日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラリンピック委員会(JPC)は10月27日、2022年北京冬季五輪の開幕100日前の節目に、都内で北京五輪・パラリンピックの日本代表公式服装発表会を開催した。公式服装は東京五輪・パラリンピックに引き続き、共通のデザインが採用された。
公式スポーツウエアは赤ジャケット
表彰式や選手村などで着用する公式スポーツウエアは、赤のダウンジャケットにストレッチジャケット。体が温まった後の衣服内の温度調整が可能な防寒性、防風性を備える。動きやすい素材などの機能性はもちろん、競技に臨む選手のストレス軽減も盛り込んで作製された。
式典・渡航用の服は男女共通で紺のブレザーにグレーのパンツ。男性用に赤のネクタイ、女性用に赤のスカーフを取り入れた。型崩れしにくい生地を使い、動きやすさを損なわず、快適に着こなせるような作りになっている。
また、「TEAM JAPANブランド」として日本代表のエンブレムも発表した。公式ウエアの胸元にあしらうエンブレムのフレームは、TEAM JAPANの頭文字「T」「J」をかたどり、赤と金の2色で構成。国旗にも使われている赤には「アスリートやサポーターらの〝情熱〟」、金には「TEAM JAPANが人々を輝かせ、未来を照らす〝光〟となっていきたい」との思いが込められている。
パラ初出場の岡本「デザイン気に入った」
発表会には、北京パラリンピック代表に内定しているスノーボード男子の岡本圭司(牛乳石鹼共進社)、アルペンスキー女子の田中佳子(Tポイント・ジャパン)、そして、五輪出場を目指すスピードスケート女子の髙木美帆(日体大職)、スノーボード男子の木俣椋真(ヤマゼンロックザキッズ)が出席した。
オンラインで出席したパラスノーボード男子の岡本は、初出場となる。もともとは健常のスノーボーダーで、33歳の時に脊髄を損傷。以来、パラ部門での北京出場を目指してきた。初めて代表公式ウエアに袖を通し、「デザインが気に入っています。チームジャパンとして挑戦させてもらえるということを日々、実感している。スノーボーダーとしての可能性、カッコよさを表現したい」と意気込んだ。
06年トリノから3大会連続出場、北京は2大会ぶりのパラリンピックとなる田中は「コロナ禍でも多くの人がサポートしてくれている。応援してくれる人の気持ちに応えられるように頑張っていきたい」と話した。
パラは14選手が内定
北京五輪は22年2月4~20日、パラリンピックは3月4~13日に行われる。パラリンピックの日本代表はすでにアルペンスキー、ノルディックスキー、スノーボードで14選手が内定している。
アルペンスキーは、田中をはじめ、東京パラリンピック陸上女子100メートル(T54・車いす)で6位入賞を果たした村岡桃佳(トヨタ自動車)、14年ソチ金メダリストの鈴木猛史(KYB)、狩野亮(マルハン)、6大会連続出場の森井大輝(トヨタ自動車)ら立位と座位で8選手。
スノーボードは岡本の他、18年平昌代表の小栗大地(三進化学工業)も内定。ノルディックスキーは金メダル通算3個、7大会連続出場となる新田佳浩(日立ソリューションズ)ら4選手。
代表選手は今後、国際大会の成績などを踏まえて、順次発表される見込み。
(岡田剛)