【北京パラリンピック】ウクライナ勢が大活躍した競技とは? 今大会で覚えておくべき海外トップ選手~ノルディックスキー&スノーボード編

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22年3月13日、最終日のクロスカントリースキー4x2.5キロオープンリレー表彰式のウクライナチーム
(写真:ロイター/アフロ)

3月4日に開幕した北京パラリンピックが13日、閉幕した。

日本勢は大会前半に主将の村岡桃佳(アルペンスキー女子座位)が2つの金、さらに開会式で旗手を務めた川除大輝(ノルディックスキー男子立位)が冬季パラ日本男子最年少となる金メダルを獲得するなど、連日活躍が続いた。

 

世界の強豪にはどんな選手がいたのか?

ロシアに侵攻されたウクライナ勢は、母国、そして家族の状況を気にかけながら懸命にレースに臨んだ。得意のノルディックスキー競技で発揮した、その大活躍とは?

スノーボードではこれまでの強豪、米国、カナダのほかに開催国・中国がメダルをさらった。

今大会で覚えておきたい冬季パラリンピックのトップ選手を滑りと共にご紹介。

後編はノルディックスキー&スノーボードについて。

 

 

クロカン&バイアスロン2競技制覇 オクサナ・シシュコバ(ウクライナ)

 

ノルディックスキー女子視覚障がいのオクサナ・シシュコバ(ウクライナ、B2)は、3月5日のバイアスロンの6キロスプリントで金。さらに同7日のクロスカントリースキー15キロのロングクラシカルで金。大会序盤で早くも2競技で頂点に立った。

18年平昌はクロカン、バイアスロンで金2個含む計6個のメダルを獲得。今大会は2競技の個人6種目に出場予定で、さらなるメダル獲得が期待される。

 

10歳から視力が低下し始めた。子どもの頃からスポーツ好きで08年に競技開始。パラは10年バンクーバーから出場。初のメダル獲得となった14年ソチは2競技で銅4個だった。

IPC公式によると、メダル獲得について「ここで獲得した全てのメダルをウクライナとウクライナ国民に捧げる」とコメントした。

 

バイアスロン男女でウクライナ勢表彰台独占

3月5日のバイアスロン男子視覚障がい6キロスプリント、同8日の女子立位10キロミドルで、ウクライナ勢が表彰台を独占した。

 

男子視覚障がいスプリント金メダルのビタリー・ルキヤネンコ(B3)は、06年トリノから5大会連続のバイアスロン金メダル獲得。金は通算7個目、クロカンと合わせたパラ通算メダル14個目。

オレクサンドル・カジク(B1)は2大会連続の銀メダル獲得。ドミトロ・スイアルコ(B2)は2大会連続出場でパラリンピック初のメダル。

ビタリー・ルキヤネンコは、ロシア軍の激しい攻撃を受ける東部ハリコフ在住。

 

ちなみに、今大会の全競技メダル獲得数では、ウクライナは中国の合計61個に次ぐ、2位の29個。

 

スノーボード新王者はスカイダイビングのインストラクター

 

3月7日に行われたスノーボードクロスでは、カナダの男子LL1(下肢障がい・重度)クラスのタイラー・ターナーが金メダル。女子LL2(下肢障がい・軽度)クラスでリサ・ディヤングが銀メダル。カナダは冬季パラのスノーボードで初めてメダルを獲得した。

 

タイラー・ターナーは、18年平昌金メダリストのマイク・シュルツ (米国)らを破って優勝。22年1月の世界選手権スノーボードクロス優勝に続き、パラ初出場で一気に頂点にも立った。

17年、スカイダイビング中の事故で両膝下切断。現在はスカイダイビングのインストラクターも務める。

 

スノーボード男子ULクラス決勝は全員中国勢



男子UL(上肢障がい)クラスは、地元中国勢4人が決勝進出。紀立家が中国選手初のパラリンピックスノーボード金メダルを獲得した。

銀メダルの王鵬耀、銅メダルの朱永鋼、4人目の張義琦(失格)含め決勝進出者全員がパラ初出場。世界選手権の出場はなく、W杯や国内大会で経験を積んできた。

 

今大会で中国は全競技のメダル獲得数61個でトップ。内訳はアルペンスキーが19個、スノーボードが10個、ノルディックスキー(クロスカントリースキー、バイアスロン)が30個、カーリング、アイスホッケーでもメダルを獲得しており、種目が多いノルディックスキーを筆頭に全競技でまんべんなく表彰台に上がったことになる。

(mimiyori編集部)

 

 

 

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