【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 偉大な父に続け~日本ダービー

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無敗の2冠に挑むコントレイル。父ディープインパクトに続くか(写真:おかだ、19年12月中山競馬場)

こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

5月24日に東京競馬場で行われたオークス(GⅠ、芝2400m)は、松山弘平騎手騎乗のデアリングタクト(牝3)が優勝。63年ぶりに無敗で桜花賞、オークスを制覇しました。

スタートから中団後方のインコースに待機。単勝1.6倍の圧倒的1番人気で、他馬からの厳しいマークもありながら、なんとか折り合いを付けてレースを進めることができました。

最後の直線に入り、松山騎手は外の進路を選択。他馬も懸命にポジションを探る中、馬場の真ん中あたりに空いたスペースに突っ込むと、桜花賞でも見せた豪脚を披露し、ゴール前でウインマリリンをかわしました。着差は半馬身差でしたが、力の違いを感じた競馬で松山騎手のレース運びも素晴らしかったです。

前回の記事(若き牝馬が未知の距離へ~オークス)で本命に推したデアリングタクトが優勝。先行力を買って上位評価としたウインマリリンが2着、さらに押さえのウインマイティーが3着に入りました。馬券は3連単で的中。2、3着馬は単勝7番人気、13番人気でしたが、戦績を見ればフローラステークス(GⅡ)と忘れな草賞(OP、リステッド)の優勝馬。長い距離で力を発揮してくれました。

さて、今週は3歳馬の頂点を決める一戦、31日に東京競馬場で日本ダービー(東京優駿、GⅠ、芝2400m)が行われます。2005年のディープインパクト以来、15年ぶりに無敗の2冠馬誕生となるか。ディープの血を受け継いだ馬が、偉業に挑みます。

 

 

 

史上7頭目 無敗2冠へ~コントレイル

皐月賞馬コントレイルが、父ディープインパクト以来、史上7頭目、無敗での皐月賞、ダービー2冠を目指します。

皐月賞は、1994年のナリタブライアンの優勝から1着馬が出ていなかった最内1枠1番からスタート。道中は中団のインコースに控えていましたが、3コーナー付近から外に出されると一気に加速。直線ではサリオスとの一騎打ちを制し、先頭でゴールを駆け抜けました。

長年、優勝馬が出ていなかった最内枠からどのような競馬をするのか注目されていました。内から外への切り替え、そして1頭だけ違った加速。終わってみれば、枠について疑問視していたことが間違いだったと思うほど、強い姿を見せてくれました。

今回は、ほぼ皐月賞の再戦といえるメンバーです。後で触れますが、前哨戦は皐月賞で敗れた馬や過去にコントレイルに完封された馬が勝利。ダービーまでの経緯を考えれば、疑う余地はないのかもしれません。

まだ3歳の春。まだまだクリアしなければならない課題があったとしても、どこまで強くなるのかという期待は高まるばかりです。

今回は「打倒コントレイル」に向けて、他馬が包囲網を敷いてくることが想定されます。ライバルたちも、簡単に勝たせることはしないでしょう。

オークスのデアリングタクトは、見事に包囲網をくぐり抜けて強さを見せつけました。2週連続、無敗の2冠馬誕生へ。父がダービーを制した時と同じ5番枠から、ダービー2勝目が懸かる福永祐一騎手を背に出陣します。


デビューの地で逆襲~サリオス

皐月賞2着のサリオス。19年日本ダービーの翌週に東京競馬場でデビュー戦を飾った同馬が、府中のターフに戻ってきました。

コントレイルに半馬身差で敗れた皐月賞。先行して、いつでも前に出られるポジションでレースを進め、最後の直線、満を持して先頭に立ちました。

3着馬には3馬身半差をつけましたが、1頭だけ外からの追撃を振り切ることができませんでした。

舞台は変わって東京競馬場。新馬戦から連勝を果たした相性の良いコースで、2歳の芝1600mレコードホルダーでもあります。高速決着も十分対応可能です。

コントレイルとの差を縮めて前に出ることができるかどうか。力があることは間違いないですが、距離への不安は前走以上に大きくなりそうです。

過去のダービーでも1600m前後の距離、2000m以下のレースを中心に走ってきた馬の中には、距離の壁に屈した馬もいました。皐月賞を勝利した馬でも、2400mでは分が悪く、力を発揮できなかった馬もいます。

そして兄、姉の戦績を見ても、2000m以上で勝ち星を挙げた馬はいません。1600m~1800mが中心で、サリオスも1600mで3勝。皐月賞は初の2000mで惜敗の2着でしたが、初黒星を喫しました。

父はハーツクライ。現役当時は2000m以上で結果を残してきた馬です。何と言っても2005年有馬記念(GⅠ)、無敗の3冠馬ディープインパクトを破ったレースは大きな衝撃を与えました。

ディープの子とハーツの子による争い。父同様、大舞台での大物食いで、世代の頂点に立つことはできるのか。欲しいのは、ダービー馬の称号ただ1つです。


異例ローテで大勝負~ワーケア

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じっくりと態勢を整えたワーケア。大一番で逆転なるか(写真:おかだ、19年12月中山競馬場)

ダービーに狙いを定めてきたワーケア。優先出走権を獲得していた皐月賞を回避して大舞台に臨みます。

3月の弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)は、中団待機から最後の直線で先に抜け出したサトノフラッグを懸命に追いましたが2着に終わりました。

優先出走権を獲得しながら、皐月賞には向かわずダービー直行を選択。2戦2勝の東京競馬場で行われるレースを目標としました。

1冠目をパスして一発勝負。異例のローテーションではありますが、馬の力を最大限に発揮するための作戦とも言えます。

コントレイルとは、19年12月に中山競馬場で行われたホープフルステークス(GⅠ)で対戦。0.5秒差の3着に敗れています。しかし、コースが変われば話は別。得意のコースならば、差を縮められるチャンスは広がるでしょう。

ライバルたちがしのぎを削る中、大一番に向けて淡々と歩を進めてきました。サリオス同様、父はハーツクライで一発の可能性は十分。万全の態勢で、もう一度王者に挑みます。


差を縮めたい皐月組

コントレイル、サリオスを含めて皐月賞を走った馬は18頭中13頭。2頭に水をあけられた馬たちは、晴れの舞台で一矢報いたいところです。

3着だったガロアクリーク。上位2頭が抜けだした後、最後に外から伸びてきましたが、時すでに遅し。今度こそ決め手を生かして逆転を狙います。

先行して4着に粘ったウインカーネリアン。17番人気の評価を覆す激走でした。今回は大外18番枠から前に行って上位をうかがいます。

5着サトノフラッグは弥生賞で見せた脚が影を潜めました。力はもちろん世代トップクラス。東京コースで一変はあるでしょうか。

共同通信杯(GⅢ)勝ち馬のダーリントンホール、3度目の正直でコントレイル撃破に挑むヴェルトライゼンデ、一戦使って立て直したビターエンダーディープボンドなど、皐月賞では下位に沈んだ馬たちも黙ってはいられません。


それでは筆者の見解です。
本命はコントレイル。皐月賞はレース後に「どうすれば負かせるのか」と考えてしまうほど、強い競馬でした。牡馬、牝馬ともに無敗の2冠馬誕生の瞬間は、誰も見たことがありません。今週も歴史に残るレースになってほしいです。

逆転候補として、望みを託したい馬はワーケア。個人的に2歳時からダービーで狙いたいと思っていた馬でした。皐月賞回避の判断が良い結果につながることを願うばかりです。

他に上位評価はダーリントンホール、サリオス。押さえはビターエンダー、ガロアクリーク、ヴェルトライゼンデ、サトノフラッグです。




今回はここまで。
次回は安田記念(GⅠ)。8冠へ、日本競馬の歴史は動くのでしょうか。



参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト

 

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