【パラスポーツ】 ブラインドサッカー 男子日本代表元監督の魚住稿氏が選手強化部門を統括

ハイパフォーマンスディレクター(HPD)に就任した魚住稿氏(写真左)、右は松崎英吾専務理事(写真:日本ブラインドサッカー協会より)


ブラインドサッカー男子日本代表元監督の魚住稿氏が、日本代表や育成部門の統括を担う日本ブラインドサッカー協会(JBFA)のハイパフォーマンスディレクター(HPD)に就任した。

パラリンピックでのメダル獲得に向けて、育成段階からの一貫指導体制を確立させ、代表チームのさらなる強化を図る。

 

 

選手強化と運営 両輪で体制づくり

オリンピックの競技団体と同様の強化体制を整備する。JBFAは22年4月1日付でHPDを設置。11~15年に男子日本代表を率いていた魚住氏が就いた。

日本オリンピック委員会(JOC)は、22年4月にコーチ制度を刷新。持続的にメダルを獲得するため、各競技団体にHPDを設置し、強化部門における財務も含めて競技力の向上を図る。

魚住氏は代表コーチとして風祭喜一元監督を支え、ガイドとしても数々の国際大会を経験。代表監督を務めた後、18年からは育成部部長を務めた。

JBFAは、経営分野と競技強化の橋渡し、統括できる人材として魚住氏を起用。新たな役職設置は、東京パラリンピックを契機とした強化機能の拡張などJBFAの内部環境、さらに強化のみではなく運営や育成システムを統括できる人材の必要性の喚起など国や日本パラリンピック委員会(JPC)といった外部環境が要因となった。

 

重点目標は競技力の課題解決

直近の大目標となる24年パリパラリンピックでのメダル獲得へ、競技力の向上が大きな課題となる。

初のパラリンピック出場となった東京2020大会で5位入賞。世界ランキングは4位まで上昇したものの、さらに上のチームとは差がある。

パリに向けては、中川英治監督が前チームの体制を引き継ぎ、フィジカル、個の技術など強化を進める。さらに、ベテランの多い代表チームの競争力を高める次世代との融合といった課題にも取り組む。

また、育成年代からの基礎技術の徹底など、32年ブリスベンなどを目標にした長期的視点での強化体制も整備していく。

魚住氏は、競技力の課題解決を重点目標の掲げた上で、「もう一段階パワーアップさせたい。ブラインドサッカーにはまだまだ可能性がある。ブラサカっていいなと思ってもらえる状況を作りたい」と話した。

 

男子代表はドイツ遠征へ

ゴールデンウイーク中は、男女の日本代表が強化合宿を実施。男子は5月13、14日にドイツ・ベルリンで行われる国際親善試合前の最後の合宿となった。ドイツではイタリア、ドイツ、ポーランドと対戦する予定。

女子代表は、23年に行われる世界選手権を目標に強化が進められている。6月11日には男子ユーストレセンとのトレーニングマッチが予定されている。(岡田剛)

 

 

mimi-yori.com

 

mimi-yori.com