メッシとロナウドに勝った男
2020年FIFA年間最優秀選手賞は、FWロベルト・レバンドフスキが初受賞した。
3大会全てで得点王に輝き、バイエルンの欧州3冠達成に貢献、個人ではブンデスリーガ史上3人目となる通算250得点に到達した。
年間最優秀選手の常連と言えば、メッシ、C・ロナウドなどそうそうたる面々。
彼らを押しのけ、ポーランド人として初、しかもドイツ1部所属の選手、さらにクラブとしても初の栄誉とあって、コロナ禍に歴史的快挙を成し遂げた。
父親は柔道国内王者かつ国内下部リーグのサッカー選手でもあった。
幼少期のレバンドフスキも柔道の指導を受けて才能を見せたが、サッカーに夢中になっていったという。
主将GKの曲芸にも注目
レバンドフスキに続いて、20年FIFA年間最優秀GK賞を初受賞した選手は、バイエルン・キャプテンのマヌエル・ノイアーだ。
公式戦全52試合中51試合にフル出場し、キャリア最高の1年と自ら評するほど絶好調。
それだけでなく、世界トップクラスだからこその曲芸も話題となった。
それは、ブンデスリーガ第11節ウニオン・ベルリン戦で見せたバスケットボールのようなバックパス。
Just @Manuel_Neuer things... 🐐😀#FCUFCB #MiaSanMia pic.twitter.com/lhcGADVViS
— FC Bayern München (@FCBayern) December 15, 2020
持っていたボールを背中を通して左サイドの味方にパスしたワンプレーに、ファンからは「インクレディブル」「あっぱれ」など驚きの声が挙がり、中にはバスケットボールのNBAチームの公式アカウントに向けて、公式Twitterをリプライする人も。
コロナ禍で無観客開催となった試合で、クールな男・ノイアーもガッツポーズを見せることが多くなった。CWCでも好セーブと燃える闘志に期待だ。
黄金のコンビ力でコロナに立ち向かう
コロナ基金をいち早く立ち上げたのは、バイエルンの黄金コンビだった。
20年3月、コロナの感染拡大が止まらないドイツに貢献したいとして、パスの神・キミッヒと、スライディング王・ゴレツカは「We Kick Corona基金」を立ち上げて募金を呼びかけた。
19-20季、攻撃の展開・守備の要としてバイエルンの中盤には欠かせない存在に急成長を遂げた2人。その思いに答え、短期間で500万ユーロ(約6億3000万円)もの寄付金が集まったそう。
今度はプレーで人々を勇気づける。
レバンドフスキの心強い相棒
バイエルンで忘れてはならない人物が神出鬼没のアタッカー、”爆撃機”トーマス・ミュラーだ。
09年にトップチームデビューして以来、ゴールをコンスタントに奪い続け、30歳となった19-20季は公式戦36試合で19アシストをマークし、キャリアハイのシーズンと評される。
バイエルンの下部組織出身で、バイエルン一筋の努力家。監督が起用しなければ、ドイツメディアからの批判もあるほどの影響力で、バイエルンではもはや“リビングレジェンド”という位置づけだ。
W杯3大会にも出場経験があり、国際試合の経験も豊か。最優秀選手のレバンドフスキの相棒として、類まれなポジション感覚と攻撃センスでチームを勝利に導く。
(mimiyori 編集部)