【サッカー】クラブワールドカップ 初出場の北中米代表「ティグレス」ってどんなチーム? 

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延期されていた年末の風物詩がようやく開幕する(写真:m_ nimoji/photoAC)

※写真はイメージ

新型コロナウイルスの影響で延期されていたサッカーのFIFAクラブワールドカップ2020(CWC)が21年2月4日(日本時間)、カタールでようやく開幕する。

同4日の準々決勝に登場する北中米カリブ王者・ティグレス(メキシコ)は、元フランス代表アンドレ・ピエール・ジニャックを擁する名門クラブ。

ニックネームがズバリ「歯」というゴールハンターもいれば、メッシと幼なじみの元アルゼンチン代表もいる。

各チームのお国柄から注目選手のプチ情報まで幅広く紹介する。

 

 

マスクも提供~コロナ禍のメキシコを勇気づける

本田圭佑が所属したパチューカと同じメキシコリーグ・リーガMXに所属するティグレス。

メキシコ北東部、ヌエボ・レオン州の都市サン・ニコラス・デ・ロス・ガルサに本拠地を置く。

 

メキシコでは、コロナ感染拡大が止まらず、マスク不足も深刻。

そこで、ティグレスは20年12月末、メキシコ国内110の市民団体や医療関係者に対して23万2000枚のマスクを提供した。

社会貢献にも積極的だ。

 

CWC悲願の初出場

クラブは1960年創立。

20年、北中米カリブ海(CONCACAF)チャンピオンズリーグで、悲願の優勝を果たした。

というのも、ティグレスは最近5年間でこれが4度目の決勝進出。

過去3回はいずれも敗れており、4度目の正直で悲願の初優勝となった。

 

そして、CWCにも初出場。

コロナに負けず、華やかなお目見えでインパクトを残せるか、期待がかかる。

 

安倍首相もビックリの長期政権

ブラジル・リオ出身のリカルド・フェレッティ監督は、口ひげがトレードマーク。

「トゥカ(Tuca)」の愛称で親しまれている。

現役時代は攻撃的MFで、フリーキックのスペシャリストだった。

彼がティグレスの監督に初就任したのは、なんと2000年。

00〜03、06、そして10年7月に3度目の就任を果たして現在に至る。

1チームの監督期間としては、メキシコ最長だ。

そして推定年俸も、メキシコリーグのトップ、280万ドル(約2億9000万円)だとか。

20年、Jリーグ監督の平均年俸が、7000万円弱だというから、並大抵ではない。

指導歴約30年、メキシコリーグで指揮した公式戦は1000試合を超えるとあって、破格の待遇にも納得だ。

 

その高額年俸が注がれている先は、愛車と3人の子どもたちだ。

フェラーリが大好きなことで知られているが、愛の強さゆえに、ぶつけられた時にはピッチさながらの激昂を見せ、SNSで話題となった。

よりによって、フェラーリ、それもフェレッティ監督のフェラーリに衝突するとは、相手の運転手も間が悪い。

そんな監督も幼い息子にはデレデレの様子。

第3子となる男児は、監督が62歳だった2016年に誕生したばかりで、可愛い盛りだ。

 

銅像が立つかも?不動の10番

メキシコを愛する元フランス代表・アンドレ・ピエール・ジニャックは、チームの得点量産機。

15年にマルセイユとの契約満了後、世界のビッグクラブからオファーが殺到する中、当時29歳でティグレスに加入した。

そして移籍初年度に、39試合で28得点を記録してMVPと得点王に、また19年にはティグレスの最多得点記録を更新、現在メキシコリーグでの得点はすでに100ゴールを超えている。

20年の北中米カリブ海チャンピオンズリーグ(CONCACAF)決勝では決勝ゴールを決め、優勝の立役者となった。

同大会は6ゴール2アシストで得点王と最優秀選手賞も獲得している。

 

絶対的エースとしてメキシコ中に名を轟かせるジニャックは、本拠地での記念銅像の設立も検討されているほど。

ティグレス加入以来、メキシコではファーストネームやセカンドネームが「ジニャック」の子どもが激増しているとか。

いつかメキシコ代表がジニャックで埋め尽くされる日も来るかもしれない。 

 

あだ名は「歯」⁈今は矯正できれいに

そんなジニャックに次ぐチーム得点王が、ウルグアイ出身のニコラス・ロペスだ。

19年にブラジルInternationalからティグレスに加入、20年の得点数はチーム得点王のジニャックに次いで2位を誇る。

次期エースの愛称は、意外にもスペイン語で「歯」を意味する「エル・ディエンテ(El diente)」。

愛称が付けられたのは生後間もない赤ちゃんの頃、小顔に対して歯が巨大だったことに爆笑した両親が呼ぶようになったそう。

当の本人は、シャイな性格もあり、「新しいクラブへ移籍するたびに、このニックネームが役に立った。すぐに覚えてもらえてチームに溶け込めた」と感謝しているとか。 

 

メッシが幼なじみ⁈別の惑星から来た守護神

元アルゼンチン代表の不動の守護神、ナウエル・グスマンは14年からティグレスでプレー。

メッシとは幼馴染で、ティグレスとの契約では、メッシがニューウェルズへ移籍した場合は、契約の途中でも古巣ニューウェルズに復帰できるという契約条項が設けられているという。

 

20年北中米カリブ海(CONCACAF)チャンピオンズリーグでは最優秀GK(ゴールデン・グラブ)に輝いた。

だが、ただのGKではない。

20年2月のCONCACAFチャンピオンズリーグで、GKのグスマンが劇的なゴールを決め、チームを救ってみせた。

それは、1点をもぎ取らなくては敗退が決定する後半アディショナルタイム4分のこと。

右サイドのFKの場面で攻撃に参加し、クロスに対して頭から飛び込み、美しいヘディングシュートを流し込んだのだ。

これで第2戦を4-2で制したティグレスは、2戦合計5-4で準々決勝へと駒を進めている。

メキシコメディアも「ナウエルは別の惑星から来た!信じられないほど偉大で、記憶に残るゴールで準決勝進出を決めた」と大絶賛、CWCでも期待だ。

(mimiyori 編集部)

 

試合のもようは2月4日(木)午後10時50分~午前1時00分(最大延長75分)にBS日テレで放送される予定。

放送予定|FIFAクラブワールドカップ Qatar 2020|日本テレビ

 

 

 

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